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REPORT

国内外のあらゆるイベントをいち早くレポート! またブランドや製品誕生の秘話に迫るDEEPなインタビューを掲載!

12
Oct.2016
REPORT

初音ミク「マジカルミライ 2016」 in 幕張メッセ @ 9/10 レポート

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同名を冠するイベントとして、今年で4年目の開催となる”初音ミク 「マジカルミライ 2016」”。そのライブが9/10〜9/11、企画展が9/9〜9/11の期間に千葉県の幕張メッセで行われたので、今年も参加してきた。
さて、今回は参加するライブが夜の部(18:00〜)の為、午後一ぐらいに幕張に着くよう向かい、企画展から体験。
会場は、日本最大のコンベンション施設の「幕張メッセ」ではあるが、全て使用というわけではなく、離れである9〜11ホールが使用されていた。
そのうち9ホールがライブ会場、10〜11ホールが企画展の展示という割り振りとなっており、9ホールは10〜11ホールとほぼ同じ広さとなっている。

企画展は体験するコンテンツをメインに展示

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エスカレータで会場に降りると、今回のイベントのキービジュアル的衣装を着た等身大の初音ミクがお出迎え。
その横には、これまでの初音ミク「マジカルミライ」のメインビジュアルが時系列に並んでいる。
その裏面では、壁で通路が作られ、これまでの初音ミクたちとそのライブ・イベントのヒストリー等が展示されているが、ただ展示されているだけではなく、途中でクイズがあったり(答えは壁にかかったBOXの中)、初音ミクの楽屋を覗いてみよう(!)といった体験して楽しむ工夫がされていた。
その中のひとつで、「どこから来ましたか?」という展示では、続々と地図上の出身地に参加者がシールを貼っていたのだが、中国、台湾、ベトナム、韓国等、アジアの国々、ヨーロッパ、アメリカからも予想以上に多くの方が参加している結果を見て、そのワールドワイドな魅力の広がりに驚いた。
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昨年の企画展では海外の方々はあまり見かけることがなかったのだが、今年はよく見るとそこかしこに見受けられる。
これまでの海外展開も合わせ、地域というボーダーライン無く、初音ミクたちバーチャル・シンガーの世界が自由に広がっていると感じられた。
企画展は幾つかのブロックに分かれており、入ってすぐの主催展示、その奥にはTシャツ制作やぬりえうちわ等が体験できるワークショップスペース、公式物販、音楽スペース、企業ブース、特設ステージ等々分けられており、どこもかしこも大盛況といった具合であった。

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音楽スペースでも基本は”体験”

音楽スペースでは、昨年に引き続き、クリプトン・フューチャー・メディア SONICWIREチーム ブースでは、Piapro Studio 体験、ウェブキャスティングミキサー AG03-MIKU ブースでの同機を使った個人配信体験等々、こちらもまずは体験して楽しんで貰おうという展示になっていた。

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SONICWIREチームのブースは最新の製品である「初音ミク V4X」を筆頭にバーチャル・シンガー・ソフトウェア製品を取り扱っていた。やはり人気のある「初音ミク」だけに今回V4Xになったことで、幾つかのできる表現が増えたため、ブース内ではそれらの確認や、質問にスタッフが追われていてとてもにぎやかであったと思う。
YAMAHAのウェブキャスティングミキサー AG03-MIKUは、一人でネット配信する上で最低限の機能のみ搭載しており、操作が非常に分かりやすくシンプルである為、初心者でもワンステップ上の配信ができるミキサーである。
今回も簡単なレクチャーを受けた上で実際の配信までを一通り体験できたので興味のある方は、こういう機会に体験してみることをお勧めしたい。
また、YAHAMAはさらに楽器フェアとの連動した楽器の体験スペースとちょっとしたセッションスペースを設け、スペース裏でスタッフがギターやドラム、サイレントバイオリン等の弾き方をレクチャーしてくれた上、希望者はセッションスペースでプロの方々とセッションできるなど、楽器を弾く楽しみを体験させてくれる展示を行っていた。
若干遠巻きに見ていたのだが、セッションに参加した人たちのほとんどが、少し恥ずかしそうに照れながらも楽しそうに笑顔でセッションスペースから外れていったのが印象的だった。

未来感たっぷりのライブ

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さて、日も傾き若干のうろこ雲が夕日に映える時間にライブ会場に移動する。
企画展のホールから出て左手にまわり、ホールを半周ほどしたところで、9ホールの中に入る。
席は後ろのほうだったため、全体の状況が一望できるのだが、コレまで居た企画展と同じサイズのホールにびっしりと並べられたパイプ椅子が時間とともにあっという間に埋まっていく。
後部左右にキッズ/家族向けの座って聴ける専用のBOXスペースがあったものの、前回の武道館のように二階席/三階席などは無いため、今回は基本的には皆同じ目線での参加だ。
ステージを見るとバーチャル・シンガーたちを投影する透過スクリーンは、昨年の武道館のときとほぼ同じ規模ではあるものの、その周りの装飾の部分が大きくなっており、全体的にはかなりの大きさに見える。
しかも、一部には文字なども表示できる照明になっているようだ。
ぱっと見、そこそこの距離感があるが、実際にステージに初音ミクが登場するまではどれぐらい視認できるか分からない・・・そんなちょっとした不安を感じながら、始まるまでは、そわそわわきわき(?)していた。
ちなみに、初音ミク「マジカルミライ 2015」や「HATSUNE MIKU EXPO」での反省点や良かった点を踏まえ、今回もオフィシャルCDをがっちり聴き込んできた。これがないと、楽しさが半減してしまうのではないかと思っている。このオフィシャルCDだが、イベント終了後には、ほぼ完売してしまう限定版となっているので、やはり先に入手しておくのが良いだろう。

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そうこうするうちに大型モニタでカウントダウン・・・ではなくカウントアップがはじまり、会場の人たちは一瞬の躊躇いの後、それがライブのスタート合図だと分かり、ペンライトを着けていく。
やはり参加者はほぼ皆もっているのだろう。今回も買うのを控えた自分としては、次回は準備しておこうと心に誓った。
会場はほぼオールスタンディング状態、周囲のそれに合わせ自分も無駄に重い腰をリズミカルにあげる。
これまでは座って見ていることが多かったため、一歩引いた感じでライブを体験してきたのだが、この位置では会場全体の熱が直接感じられてこれまで以上に熱くなる。
カウントアップが終わり、初音ミクが登場すると会場は一気にヒートアップ、大歓声があがる。
やはり、そこそこの距離感ゆえに直接は見づらいところはあるが、左右にあるスクリーンにアップの映像が映されるので、さほど気にならない。
むしろ、全体の盛り上がりやステージの演出がよくわかり、ホールの天井に浮かぶ文字等、細かい部分までも体験することができた。
まぁ、間近で見れるのはそれはそれで別格だろうなぁとも感じながら・・・ですが。
今回は衣装チェンジも多く、ほぼ曲ごと変わる衣装・雰囲気に初音ミクの幅の広さと奥深さをこれまで以上に感じることができた。
また、これまでは補足的だったステージ上部のモニターはスタージと連動した演出がされ、例えば頭上のモニターからからマカロンがゆっくりステージに落ちてきたり、踊りと歌唱に合わせた文字の演出があったりと、このライブならではの演出が会場を大いに盛り上げた。
セットリスト
39みゅーじっく! / みきとP / 初音ミク
ゴーストルール / DECO*27 / 初音ミク
ヒビカセ / GigaReol / 初音ミク
【MC】
Strangers / Heavenz / 初音ミク
すろぉもぉしょん / ピノキオピー / 初音ミク
独りんぼエンヴィー / koyori(電ポルP) / 初音ミク
タイムマシン / 1640mP / 初音ミク
Hello, Worker / KEI / 巡音ルカ
どりーみんチュチュ / emon / 巡音ルカ
愛Dee / Mitchie M / 初音ミク・巡音ルカ
ドクター=ファンクビート / nyanyannya / KAITO
Nostalogic (MEIKO-SAN mix) / yuukiss / MEIKO
どうぶつ占い / すこっぷ / 初音ミク
Calc. / ジミーサムP / 初音ミク
ウミユリ海底譚 / n-buna / 初音ミク
テレカクシ思春期 / HoneyWorks/ 鏡音レン
スイートマジック / Junky / 鏡音リン
リモコン / じーざす(ワンダフル☆オポチュニティ!) / 鏡音リン・鏡音レン
【メンバー紹介〜MC】
Baby Maniacs -Eight Mix- / 八王子P / 初音ミク
ラズベリー*モンスター / HoneyWorks / 初音ミク
39 / sasakure.UK×DECO*27 / 初音ミク
shake it! / emon / 初音ミク・鏡音リン・鏡音レン
ray / BUMP OF CHICKEN / 初音ミク
【encore】Satisfaction / livetune / 初音ミク
【encore】なりすましゲンガー / KulfiQ / 鏡音リン・初音ミク
【encore】Hand in Hand / livetune / 初音ミク
楽曲に関してはセットリストを見てもらえば内容が大体分かると思うが、注目すべきはその曲数ではないだろうか。
初音ミク以外にも鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、KAITO、MEIKOとお馴染みの全6名のキャラクターが舞台に上がることになるのだが、約2時間ほぼぶっ通しで26曲を歌いまくるという大盤振る舞い。MCは途中1回と最後の挨拶程度なので、本当にずっと歌い続けるという、ファンとしてはお腹一杯、胸一杯の非常に満足のいく内容だと思う。
ダンスも楽曲の雰囲気に合わせ、時に激しく格好良く、ともすれば、とてもキュートな可愛いしぐさで会場を盛り上げ魅了し、ひとつに纏め上げていく。
衣装も同じく、ゲームをやっている人やニコニコ動画、YouTubeなどでチェックしている人ならお馴染みの衣装・髪型で登場してくるので、曲毎に歓声が上がる、湧き上がる。
曲の設定によっては、髪色・瞳の色・纏う雰囲気まで大きく変わって出てくることもあるため、その表現の幅がとにかく広く、楽曲が多いことがそのまま多種多様で強大な魅力になっていると感じた。
この辺が他のライブでは味わえない、まさに初音ミク「マジカルミライ」、まさに初音ミク、まさにバーチャル・シンガーのライブの特徴であり最大の魅力なのではないかと思うところである。
楽しい時間は早く過ぎゆくもので、あっという間にアンコールまでが終了してしまった・・・。
その直後に襲い来る疲労。
普段がデスクワーク中心である筆者としては、2時間の縦乗りに足がアウト・オブ・コントロール状態となるが、次の用事のために周りに気づかれないよう涼しい顔をしながら、プルプル震える足をだましだまし清々しい気分で駅に向かった。
武道館から約1年、目覚ましいほどにどんどんと規模も初音ミク「マジカルミライ」自体を取り巻く輪も大きくなり、天井知らずに進化してゆく初音ミクたち。
来年も更に多くの人がPとなり、絵師となり、ファンとなり参加し盛り上げるとともに、それらに答え、こちらの想像をはるかに超えた進化をする初音ミク「マジカルミライ」に大いに期待し楽しみにしたい。

Report by Toshima

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    記事内に掲載されている価格は 2016年10月12日 時点での価格となります。

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