映像撮影時の外部レコーダーとして、またバックアップとして、現場でその存在感を確たるものとしてきているATOMOSのレコーダー群。
直近の製品としては、4K HDRに対応した7インチモニターレコーダーで、HDMI/SDI入出力のあるSHOGUN INFERNO、HDMI入出力のみのNINJA INFERNOと次々と発売となりましたが、NABSHOW2017ではそれをスケールアップしたような19インチのモニターレコーダー、SUMOが登場!
基本的な性能はSHOGUN INFERNOを踏襲した上で、19型 HDR対応1200nit液晶を搭載しています。
これまでのカメラ向けの製品とは異なり、スタジオやオンセット撮影における、クルー/ディレクター向けの用途を想定しているとのこと。
昼間の野外等の明るい環境でも視聴に耐える高輝度HDRパネルを採用し、X-Rite i1 Display Proを使ったキャリブレーションにも対応することで、常に正確なRec709モニターとしても利用可能となっています。
なお、パネル自体はFullHD(1920 x 1080)となっていますが、4K映像の正確なフォーカス確認を行えるよう、拡大表示機能も搭載。
各社のLogガンマ映像をSUMOの1200nit LCDの特性に最適化し、HDR映像のモニタリングに特化した”Atom HDRモード”を搭載しており、HDR環境、グレーディング環境を強力にサポートします。
収録に関しては、基本は4K 30p収録対応ではありますが、Sony FS RAWでは4K 60p / 2K 240pのPrpRes/DNxHRに対応しているとのこと。
さらに、SUMOの特徴として、3G SDIx4端子を活かし、独立したHD x 4ch入力の同時収録に対応、さらにビデオスイッチングして選択したチャンネルを出力できる「4ch HD 60p ライブスイッチ/収録機能」を搭載。チャンネル切り替え時にクロスフェードさせることも可能で、収録後の再生もバックグラウンドで4ch同時に行い出力を任意にスイッチできるとこのことなので、HD収録にはなってしまいますが、4台のカメラで同時収録し、収録後に再生させながらスイッチング、その出力を録画するといった使い方もできると思います。
また電源としてACアダプターも付属しますが、Vバッテリーを利用できるマウントを2系統搭載しており、それぞれのバッテリーを交互に切り替えることで、コンセントのない屋外でも連続稼働させることが可能となっています。
これだけの機能がついていると価格も大いに気になるところですが、その価格はなんと!2,495ドル!日本での販売価格は336,800円(税込) になるとのこと。
初代のSHOGUNが約20万円程でしたので、技術の向上と部材価格がこなれたとはいえ、かなりコストパフォーマンスは良いのではないでしょうか。
新製品のSUMOを先に紹介させていただきましたが、人がひっきりなしに訪れるATOMOSブースでは既発売のSHOGUN INFERNO、NINJA INFERNO、SHOGUN FRAME、NINJA FRAMEとそれぞれ展示され、INFERNO製品を試せるコーナーでは、輝度差の激しいシチュエーションを再現したシュートブースを設け、その効果をじっくり確認できるような展示を行っていました。
また、ブースの頭上部分では、HDR撮影のサンプルとしてもっとも効果的であろう美しいオーロラの映像等を流し、インタラクティブで興味を引く展示でその確固たる技術力をアピールしていました。
Writer. Toshima
記事内に掲載されている価格は 2017年4月26日 時点での価格となります。
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