本サイトでの Cookie の使用について

閉じるボタン
head-love Created with Sketch. CREATOR
NAMM2017

19
Jan.2017
REPORT

NAMM 2017 Arrival:Sonnet Technologies Robert氏インタビュー


NAMM 2017 Rock oN Show Report WAVES

NAMM 2017 Rock oN Show Report WAVESNAMM 2017 Rock oN Show Report WAVES
NAMM 2017 Rock oN Show Report WAVESNAMM 2017 Rock oN Show Report WAVESNAMM 2017 Rock oN Show Report WAVES

namm-2017-sonnet_1

namm-2017-sonnet_12空港到着からレンタカーでSonnet Technologiesが本社構えるアーバインに直行! そこで日本のディーラーをあらゆる面でサポートしてくれるBusiness Development Managerの石岡氏と再会。Sonnet Technologiesオフィスから製品開発を執り行うLAB、そしてCEO Robert Farnsworth氏へのインタビューを今回アテンドしていただきました。

namm-2017-sonnet_4
namm-2017-sonnet_3

(今回のArrival ReportではSonnet Technologiesオフィスの模様やRobert氏へのインタビューの模様を少しだけお届け! 全貌は次号Proceed Magzineにも掲載予定ですのどうぞお楽しみに! ではRobert氏へのインタビューをご覧ください)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Rock oN(以下R)今日はお忙しい中ありがとうございます。早速最初の質問ですが、Sonnet Technologiesを設立される前のバックボーンなどを教えてもらえますか?

namm-2017-sonnet_11

namm-2017-sonnet_7Farnsworth氏(以下F):はい、まず最初はエアロスペース(航空機製造会社)エンジニアをしながらエレクトロニクス製品開発に携わっていきました。その後(このエリアではtopの大学である)UCバークレーに進みビジネスを専攻。その後もキャリアを活かしIBMでマーケッティングマネージャーを経てデータジェネラルなど幾つかのコンピューター関連会社に勤めた後、Apple Computerでのエンジニアを努めることとなりました。

その後1986年にSonnetを起業しますが、Appleの内情をわかっていましたので当時市場が最も求めていたプロセッサーカードを最初のプロダクトとして作成しました。それ以来Macの旧型モデル(Mackintosh PlusやSEなどからPowerMacなど)のアップグレードカードを主に製作してきました。幸いにSonnetの製品はエンドユーザーの好評を経て、それ以来数々のカード製造を続けています。

R:なるほど。技術、そしてビジネスやマーケティングを身につけた上、市場のニーズにあったプロダクトで成功を収めたのですね。なぜ起こした会社を『Sonnet』と名付けたのですか?

F:AppleやAdobeなど各社様々な名前がありますが、何よりSoulを満たす名前をつけたかった。そういう点でシェイクスピアの詩集ソネットから名前をとりました。私は非常にアートが好きで、以前のPCIカード製品名『アレグロ』など、音楽や芸術に関連する名前を製品名につけています。

芸術全般に興味があり、私はこの地区の舞台やダンスでのボードメンバーになっていたりもするんですよ。ピアノもサックスフォンも弾きますし、ダンスも踊ります。パフォーミングアートへの興味は尽きませんね。音楽だけでなくスポーツも好きなんですよ、ローラーホッケーもやっています。アイスホッケーではアナハイムダックスの熱烈なファンです。

namm-2017-sonnet_15
namm-2017-sonnet_18

オフィス内には通路や広間のいたるところに絵画がかざられており、社長室にも舞台写真や芸術品の数々が展示されている。アーノルドシュワルツェネッガー氏との記念写真も飾られていました!

namm-2017-sonnet_19
namm-2017-sonnet_20
namm-2017-sonnet_21

R:ちなみにアナハイムエンジェルスは?

F:野球にはあまり興味がないです。

R:そうなんですね。プロセッサーカードで成功を収められたのだと思いますが逆に特に苦労したのはどのようなことでしたか?

F:色々ありすぎて選べませんが、最も厳しかったのはPowermacG5が発表された時、プロセッサーが不要となり95%の製品在庫が不要となった時ですね。

R:それは衝撃的ですね、どうやって危機を乗り切ったのでしょう。

F:プロダクトを次のラインへ素早く切り替えました。その時ストレージのラインナップも取り扱いを始めましたね。その後の変革期もPCIxカードを取り扱っていたためThunderboltへの移管もスームズでした。同時にSATAやFirewireなどのコントローラーも製造を行っていました。特にThunderbolt製品は他の会社よりも先進性があり、より複雑で多様化されている製品を開発している自負があります。MacOS用のソフトウェアでもエキスパートと言えるでしょう。

例えばPCIeカードを例に出して他社との差別化を簡単に説明すれば、4基のUSBポートを持ったプロダクトだとしても、通常4Portを1つのプロセッサーで賄うのに対し、Sonnetのカードは4基の独立したプロセッサーを備え、より高効率でハイスピードな処理を実現します。

より実例を挙げて紹介するならSONYのSxSカード、当時Thunderboltドライバーの開発ができなかったため、Sonnet社のエンジニアが東京に行くことで、Thunderboltドライバーの開発が可能となったわけです。Panasonic P2にしても、Sonnetを信頼いただき、普段決して公開できないソースコードを提供いただけたことでThunderbolt用のドライバーを弊社が作成しました。このように他の会社にできない技術を提供できることはSonnetの最大の強みです。

namm-2017-sonnet_22
namm-2017-sonnet_23
namm-2017-sonnet_24
namm-2017-sonnet_25
namm-2017-sonnet_27
namm-2017-sonnet_28

今回同社Associate Engineer であるMartin Wagner氏がLABを紹介してくれた。過去あらゆるMacコンピューター、レガシープロダクトが配置され、どのような環境でも動作検証が可能となっている。

R:確かな技術が会社の根幹となっているのですね。ストレージの取り扱いやその他プロダクトのアイデアははどのように生まれるのでしょうか?

F:そうですね、ほとんどの製品や技術は進化します。その過程にある技術とカスタマーボイス、つまりマーケティングを効率的に掛け合わせることがアイデアの源泉だと言えます。

R:ニーズと言えば昨今ではクラウド化やワイアレスも流行っていると思いますが、この市場への興味はありますか?

F:そうですね、Sonnetが制作する以上プロユースに耐えうるトップレベルの製品である必要がります。ワイヤレスの製品はまだカジュアルな消費者向けであり、プロユースの市場となってはいませんので現時点では考えていませんね。

R:製品開発のポリシーとなる部分ですね。

F:はい、プロフェッショナルユースであることを最も重要視しています。

namm-2017-sonnet_38
namm-2017-sonnet_39
namm-2017-sonnet_40

R:進化の激しい市場の中で多彩な製品を開発されていますが、現在の会社組織は何名なのでしょうか。

F:現在は約30人です。もちろん外注のサーキットエンジニアなどもいますが、基本的に企画、製作エンジニア、ソフトウェアデザインに至るまで、プロダクトの中心部はすべてここでデザインしています。基本的に一人で多彩な役目をこなすスタッフが多いおかげで効率的に成り立っていますね。

R:セールスの規模を考えると本当に少数精鋭ですね、Sonnet製品のサーキットと同じく効率化が図られていると思います。では最後に日本のカスタマーへRobertさんからメッセージをお願いできますか?

namm-2017-sonnet_8

F:はい、すでに30年間も日本で販売を行ってきましたが、日本のユーザーはアメリカに比べ特に製品を長く大事に扱ってくれると思います。初期プロセッサーカードは、実は日本が最大のマーケットだったのです。その時大量にプロダクトを出すより、いいものを長く扱ってもらえるのが日本のマーケットだと私は知りました。そのため、Sonnetの製品は一回の購入で終わるのではなくアップグレードできることを念頭に置いています。特に日本向け製品は、米国内よりも長い5年保証が付いています。これは日本だけです。日本のカスタマーへの信頼だと思ってください。Sonnet Technologiesは丈夫で長持ちする製品を心がけています。日本のお客さんの生産性が高まるような製品を今後も作っています。

R:感動的なお言葉ありがとうございます。今日はどうもありがとうございました。

インタビュー全貌、そしてMartin氏によるプロダクトプレゼンテーションの模様は次号Proceed Magaineにて掲載予定! ご期待ください!

namm-2017-sonnet_42

namm-2017-sonnet_43


20170119_namm_arrival_i1←この後私たちは翌日の「Perfect Circuit Audio」視察のためにサンペドロエリアのホテルにチェックインしました。その後のレポートはこちらで。


NAMM 2017 Rock oN Show Report WAVES

NAMM 2017 Rock oN Show Report WAVESNAMM 2017 Rock oN Show Report WAVES
NAMM 2017 Rock oN Show Report WAVESNAMM 2017 Rock oN Show Report WAVESNAMM 2017 Rock oN Show Report WAVES

記事内に掲載されている価格は 2017年1月19日 時点での価格となります。

最新記事ピックアップ

NAMM2025 : TOPPING Professional
中国の広州に本社があるオーディオ機器メーカーTOPPING。元々はリスニングオーディオの分野で高い技術力と開発実績を持っており、世界中から高い評価を得ているメーカーです。その約17年に渡る実績を経て、満を持して音楽制作関 [……
NAMM Show 2025 : Report!!!!!!!!
NAMM Show 2025 行ってきます!!! ReporterMorimoto ReporterSato Shota 怒涛の新製品ラッシュで盛り上がりを見せるNAMM Showがついに開催!今年はプロオーディオに精通 [……
NAMM2025 : MUSICUS
ありそうでなかったロフトベッド+防音室の組み合わせを発見! これは韓国発MUSICUSから発売されている、ロフトベッドの柱に沿って壁や天井に吸音材、遮音材を貼り付けるタイプの防音室です。 本製品は居住スペースの限られてる [……
NAMM2025:MNTRA
GPU処理で5次アンビソニックスまで対応のリバーブ!?MNTRAリビングスカイ登場! みなさんはNAMM2023で話題になったGPU Audioをご存知ですか?GPU Audioは、WindowsPCの外付けGPUやAp [……
NAMM2025 : Solid State Logic
SSLから新製品2種登場!さらにHarrisonからチャンネルストリップが登場! Solid State Logicブースには見慣れた製品が多く並ぶ中、新製品の展示もされておりました。 SSL 18は既存のSSL社のオー [……
NAMM2025 : Audiomovers
Audiomoversブースでは、現在開発中の OMNIBUS Windows版 のデモが行われていました。 これまで「Mac専用バーチャルパッチベイ」として、アプリケーション間とハードウェア入出力間でオーディオ信号を自 [……
NAMM2025 : BLACK LION AUDIO
BLACK LION AUDIOのブースでは、希少なハードウェアコンプを再現したLevel-Locや、48ポイントのTRSパッチベイPBR TRS³ LITをはじめとしたパッチベイ群が展示されていました。Level-Lo [……
NAMM2025 Adamson
1983年にカナダで設立されたメーカーAdamsonのブースでは、モニタースピーカーの新製品、MG10を展示! MG10は完全自己駆動の高性能デュアル10インチモニターラウドスピーカーです。 このMシリーズは重量やフット [……
NAMM2025 : AMS Neve
AMS Neve新製品88Cの詳細を特別インタビュー! AMS Neveからフラッグシップコンソールである88RSのチャンネルセクションにしようされているコンプレッサーを抜き取ったアウトボード88Cが登場です。 会場内で [……
NAMM2025 : KARNO
次世代のアナログプロセッサーSepiaを発見! 会場内にてドリンクバーのボタンのような展示を見つけ立ち寄ったところなかなか面白いデバイスを発見しました。 Sepiaはファミコンのカセットのようなものが1Uラックに6個刺さ [……
NAMM2025 : Focal
Focalからラージサイズのスタジオモニターが初登場! Focal Professionalから初のラージスピーカーが登場しました。 その昔KRKなどのラージサイズのユニットを製造するところからスタートしたFocal P [……
NAMM2025 ROLI
ROLIから新製品”Piano”が登場! コロナ前に日本でも販売されていたROLIから革新的な製品が登場です。 Airwaveという2個の赤外線カメラを搭載したハンドトラッキングデバイスと組み合わせることで、鍵盤から手を [……
Copyright © Media Integration, Inc. Rock oN Company