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先日の10月4日に、六本木はラフォーレ・ミュージアムにて「Roland Audio & Visualソリューションフェア 2007」が行われました。今回はRolandの中でも、PAシステムや映像なども視野に入れた業務用音響機器に特化したブランド、RSSからのライブ・ミキシング・コンソール「M-400」が紹介されました。
まず、こちらの「M-400」ですが、第一印象は一瞬、「VSシリーズっぽいかも…」と思いつつも、間近でみるとどっしりと重量感のある、高級感漂う外観でした。大きさも従来のライブコンソールに比べると、随分とコンパクト化し、移動にもそれほど苦労はしないのではないかと思われます。
では中身の方はどうかというと、今回から新たに同社が開発した伝送テクノロジーである“REAC”を採用したのが大きなポイントかと思われます。この”REAC”とは、独自のイーサネット技術を使用したデジタルでのオーディオ伝送形式で、従来のアナログ・マルチ・ケーブルなどを使用した敷設とは比べ物にならないほどの軽量化、24ビット非圧縮の高音質を実現しており、電磁波などによる外来ノイズの影響を受けずに自由に敷設出来るといった画期的な規格です。同社の”Digital Snake”シリーズのS-4000Sなどには既に採用されており、去年スペインで行われたローマ法王のイベントでは、敷地エリア20km、参加者100万人を超える会場の高音質伝送に使用され、大成功をおさめました。
REACの話が長くなりましたが、そのREACとS-4000シリーズと直で接続することにより、パーフェクトにデジタル化が可能となりました。なお、M-400の内部処理は56ビット。コンパクトなボディにはもちろん多彩なエフェクターも内蔵しており、操作性も直感的に瞬時に行えるところはさすがRoland。中でもフェーダーに触れるだけでChannelに素早くアクセスできる、タッチセンス付きモーターフェーダーは非常に便利に思いました。
さらにUSBメモリーレコーダー機能や、V-LINKでのビデオミキサーとのシンク、REACポートとPCを接続するだけで、最大40chの高品位マルチトラック録音が可能など、多彩な機能が満載。大規模なライブやイベント会場でも、このM-400とDigital Snakeの”V-Mixing System”があれば、容易にステージ上のサウンドを、簡単かつハイクオリティで表現できることでしょう。とにかくこのM-400、一度試してみたいものです。
記事内に掲載されている価格は 2007年10月5日 時点での価格となります。
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