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A-01K:現代の制作環境にマッチしたヴァーサタイルなコントローラー
現代は制作機材の選択肢が限りなく広がっており、所謂フィジカルコントローラーも様々な方式に対応していることが求められるようになった。Ableton PUSHやNative Instruments MASCHINEなど、特定のソフトウェアの専用機として活躍するものや、Keith McMillen Instruments QuNexusのようにシンプルで汎用性に優れたもの、また昨今盛り上がりが加速するアナログ/モジュラーシンセをコントロールするためにCV/GATE端子を搭載したArturia Beatstepなども人気を博している。そんな中登場したこのA-01Kの特徴を見てみよう。
シンセフリークを唸らせたBoutiqueシリーズと同じサイズの筐体を用い、キーボードユニットK-25Mを接続可能。MIDI、USB、CV/GATEなど様々な接続を実現。MIDIの送受信には通常の5ピンのMIDI IN/OUT端子の他にBluetooth LEを搭載し、信号の送受信をワイヤレスに行えるのが特徴だ。またステップシーケンサーや8bit CPU Synthなる内蔵音源を搭載している点が非常にユニーク。さらにBoutiqueシリーズでおなじみの電池駆動&0.5W の小型スピーカー内蔵でポータブル性にも優れている。
1:アサインしたパラメーター番号が見える
このA-01は汎用性があり、様々な特性はあれどやはりMIDIに強い印象だ。MIDIコントロールチェンジ(以下CC)情報を本体のみで自由にアサインして保存/呼び出しが瞬時にできる所。アサインできる操作子は本体左の2本のタッチスライダーと4つのツマミだ。私が良いなと思ったのはアサインされたパラメーターとそれぞれの値がLCDに常に表示できる点だ。単純に分かり易いし、monome alephを彷彿とさせるクレバーなルックスが非常にカッコいい!本体内に保存できるパッチは4パッチ×4バンクで合計16。それぞれのパッチにはMIDIチャンネルやオクターブ情報も保存できるようだ。
2:ステップシーケンサーを搭載
A-01Kの面白い特徴の一つに最大16パターン保存できるステップシーケンサーがある。例えばNORD LEADシリーズやACCESS VIRUSなどMIDI CCでほとんどのパラメータをコントロールできるシンセと接続しスッテプシーケンサーで走らせながら、異なるCC情報をアサインして保存したパッチをバシバシと切り替えてツマミやスライダーを動かせば最大で96個のパラメーターをコントロールしながら、フレーズを表情豊かに変化させることができる。またノート情報の出力先をMIDI OUT、USB MIDI OUT や CV/ GATE OUT にアサインすれば様々な外部音源のコントロールが実現。
3:8bit CPUのバーチャルアナログシンセを搭載
コントローラに音源が付いているのはパラメーターの確認用に非常に便利だが、それが敢えてロービットなシンセというのが思わずニヤリとさせられる。構成もなかなかしっかりしていて、4種(Saw/Square/Pulse/Noise)の波形を搭載したオシレーター、フィルター、EG、アンプ、LFO(Sine/Triangle/Saw/Random)となっている。作成したサウンド(トーン)は8×2バンクで合計16個本体内に保存できる。シーケンサーと併用すれば本体だけで面白いフレーズが生み出せそうだ。
4:Bluetooth LEでワイヤレスMIDIコントロール
Rolandの電子ピアノkiyolaで大きな注目を集めたBluetoothを搭載。ipad等の様々アプリケーションを手軽にコントロールすることができそうだ。
5:電池駆動&内臓スピーカーで抜群のポータビリティ
他のRoland Boutiqueと同様、A-01Kはバッテリー駆動を実現。充電式ニッケル水素電池(単3形)を使用した場合、約12時間もの連続使用が可能。さらに、0.5Wの小型スピーカーを音源部に搭載し、出先で曲のスケッチを作るには最適な仕様になっている。
発売日:2016/01/29(金)
市場想定売価:52,000円税別
主な仕様
●メモリー
CONTROLLERモード:16パッチ(4パッチx4バンク)
SYNTHモード:16トーン(8トーンx2バンク)
SEQモード:16パターン(8パターンx2バンク)
●接続端子
PHONES端子:ステレオ・ミニ・タイプ
CV OUT端子:ステレオ・ミニ・タイプ
GATE OUT端子:ステレオ・ミニ・タイプ MIDI(IN、OUT)端子
USB端子:USBマイクロ B タイプ(MIDI 対応)
●Bluetooth
Bluetooth LE
●外形寸法
308(幅)×209(奥行)×46(高さ)mm
●質量(電池含む)1,6 kg
EC-10:世界初の電子音をレイヤーして演奏するカホン
ストリートライブやジャムセッションに無くてはならないカホン。目の付け所が面白いユニークな製品が登場。
アコースティック・カホンに電子音を重ねることにより音量や音色バリエーションを増やすことが可能になる。
豊富なレイヤー音源は、カホンの生音を活かすようなレイヤーサウンドから、シェイカー、スプラッシュ・シンバル等の定番の音源、
そしてRolandらしいエフェクティブなものまで多彩。
さらに本体に3Wのスピーカーを内蔵し、電池駆動も可能。街中でユニークなサウンドが響いてくるのが楽しみだ。
操作パネルはシンプルなボタン・レイアウト、視認性の高い大型LED表示など分かりやすい操作性を実現。また電子レイヤー音のミュートも本体で簡単に操作可能。打面にはサペリ材を使用、内部にはアコースティック・カホン同様の響き線を搭載しているため、本格的なアコースティック音だけで演奏を楽しむときに便利だ。
2:持ち運びもセッティングも楽に
本体内に3Wのスピーカーを搭載、さらに電池駆動にも対応しているため電源が確保しにくい場所でも演奏が可能。重さも6.0kgと可搬性に優れ、製品サイズは一般のカホンと同等ですので汎用のカホンケースが使用可能。電池駆動は最長12時間の連続使用が可能。ストリートや小規模なライブハウスなどで、ボーカルやギタリストとのアンサンブルやリズムを気軽に叩きたいミュージシャンなどの演奏表現を拡げる。スマートフォン等のヘッドフォン端子からMIX IN端子へ接続すれば、お気に入りの楽曲に合わせて演奏が可能に。
3:30種類の電子レイヤー音を内蔵
様々な目的によって選べる3種類のサウンド・グループに各10キットの豊富な音源の組み合せを内蔵。Cajonグループにはカホンの生音を生かすキット、Percussionグループにはタンバリン、シェイカー、スプラッシュ・シンバルといったカホンと組み合わせてよく使うパーカッションをレイヤーしたキット、SFXグループにはカホン 演奏では実現できないような新しいユニークなキットをまとめている。電子レイヤー音を鳴らすための最適な打点位置を示すためのセンサー・ポジション・ラベルを演奏者の目に留まりやすいトップ・パネルに貼付。これによりEC-10のポテンシャルを余すことなく発揮できる。
さらにヘッド/エッジのトリガーバランスの調節も可能。リア・パネルに搭載しているトリガー・バランスつまみを回すことによりトリガー・ポイントをヘッド側とエッジ側の間で調節できます。ヘッド側にツマミを回しきりエッジ側の電子レイヤーをオフ、エッジ側に回しきってヘッドの電子レイヤー音をオフにすることも可能。
またスレッショルドも本体トップパネルで簡単に設定することができ、これによりお好みの強さで電子レイヤー音を鳴らすことができる。
4:電子レイヤー音を外部スピーカーに出力可能
リア・パネルにエレクトロニック・サウンド・アウト端子を搭載し、各キットの電子レイヤー音を外部のアンプやPA機器などに出力可能。
発売日:2016/01/23(土)
市場想定売価:45,000円税別
■主な仕様
●打面素材:サペリ製合板
●筐体素材:中質繊維板(MDF)
●スピーカー:同軸型 16cm(6.5 インチ)
●定格出力:3W
●規定入力レベル:MIX IN = -10dBu
●レイヤード音色キット数:30(カホン= 10、パーカッション= 10、SFX = 10)
●レイヤード音色種類:2(ヘッド、エッジ)
●コントロール:
○リア・パネル:POWER スイッチ、VOLUME つまみ、TRIGGER BALANCE つまみ
○トップ・パネル:サウンド・グループ選択ボタン ×2、キット番号選択ボタン ×2
●インジケーター:サウンド・グループ、キット番号
●接続端子:ELECTRONIC SOUND OUT 端子(モノラル標準タイプ)、MIX IN 端子 (ステレオ・ミニ・タイプ)
●電源:AC アダプター(DC5.7V)、アルカリ電池(単 3 形)×6
●消費電流:250mA
●連続使用時の電池の寿命:通常演奏での使用=約 12 時間、最大負荷での使用
=約6時間。※ 電池の仕様、容量、使用状態によって異なります
●外形寸法:295(幅)× 298(奥行)× 495(高さ)mm
●質量(電池含む):6.0kg
●付属品:取扱説明書、AC アダプター、「安全上のご注意」チラシ、保証書、
ローランド ユーザー登録カード
Roland新製品発表会
記事内に掲載されている価格は 2016年1月20日 時点での価格となります。
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