1985年にMark of the unicorn社より発売されたMIDIシーケンサー・ソフト Performer。1992年にオーディオ録音へ対応したDigital Performerとなり、それからバージョンアップを重ねに重ね、MIDI編集機能において他の追随を許さない完成度を誇ります。
生誕から35周年を迎えた2020年、「MOTU Performer 35th anniversary プロモーション」として最大50%オフのディスカウントセール中の今、Digital Performer10(以下略してDP10)が再注目されています。ableton Liveさながらのクリップウィンドウが搭載された事は革命的な事で、あらゆるDAWのイイトコ取りをした究極のDAWへと更に進化しました。
DP10はアーティストやアレンジャーにとっての超強力ツールですので、DP10を知らなかった方もアップデートを長い間していなかった方も、この機会にぜひチェックして下さい!
50% OFF記事はこちらDigital Performer 10
これまでのDigital Performerに限らず、CubaseやLogic、Protoolsに至っても超えられない壁、それは横スクロールという縛りです。譜面と同様にシーケンスが左にスクロールしていくという考え方は、あらゆる組み合わせの可能性を試す作業が苦手です。シーケンスを1方向に繋ぎ合わせて行くという概念はアレンジの前後入れ替えなどを行う際にはコピーペーストの手間と集中力を要し、それは「めんどくさい」という非クリエイティブな作業となります。それを打破したのが ableton Liveで、音素材のあらゆる組み合わせを試すのに最適なDAWとしてDJやリミックスアレンジの定番ソフトに君臨しました。リミックスの結果だけを聞けば同じ事ができそうですが、ゼロから組み上げるアイディアの試行錯誤がどれほど重要かは、お分かり頂けると思います。
ableton Live と メインのDAWをRewireで同期して走らせる、それはシステムリソースが分散されたり動作が不安定になったりというトレードオフがありましたが、ついにDigital Performaerの中にLiveが内臓されてしまった感覚です。これはやはり革命です。まだDP10を使っていない方には本当にオススメしたい最高のDAWです。
CLIPS WINDOW
ループ / フレーズをトリガーするクリップウインドウ
新たに登場したClips Windowは、Digital Performerにループトリガーの機能を追加します。同じくDP 10より新たに搭載されたコンテンツブラウザーからオーディオやMIDIをクリップウインドウにドラッグアンドドロップし、リアルタイムでクリップをトリガーすることが可能になりました。これによりライブ・パフォーマンスでの活用や音楽制作時にひらめきのきっかけを与えることとなるでしょう。それぞれ個々のクリップのトリガーから、複数トラックにわたる任意のクリップ、または行全体(すべてのトラックにわたるシーン・クリップ)複数クリップのトリガーにも対応します。
DP独自のクリップ・キューイングはクリップ・シーケンスを事前にスタック(クリップの設置)することができるため、手動でトリガーする必要性をもちません。ラップトップやMIDIコントローラでの操作時にインスピレーションを得たとき、クリップの追加、削除をすぐさま行えます。クリップウインドウは、旧来のリニアトラック・ベースのプレイバックに加えてクリップ・トリガーをも可能とし、ステージ・オペレーションからライブミキシングにも対応します。最高のライブパフォーマンスのためにDPはその根幹を担います。DPは今やクリエイティブな制作ツールとしてだけでなく、ライブパフォーマンスにも対応し、多様化したニーズを包括する、真のプロフェッショナルDAWとして君臨します。
ストレッチ・オーディオ
今までにないオーディオへのアプローチ
個々のビートに対しての深い編集から、全体的なテンポの変更まで、ストレッチオーディオを使用することで、より早く、かつ簡単に操作ができます。個々のオーディオビートを選択し、タイミングを調整します。新しいStretch Edit レイヤーを使用し、アンカーポイントを操作し、想像したリズムタイミングを正確に実現します。全体的なテンポ・コントロールを行うには、ストレッチモードを有効にするだけで、テンポチェンジがあっても、オーディオトラック全体がテンポとタイムラインに即座に準じます。
この機能をもたらすZynaptiq™のZTX PRO™は、最高のオーディオ品質を実現します。
魔法のようなDP 10のBeat Detection(ビート検出)は、個々のループのほか、マルチチャンネルのステム、そしてフルミックスされたオーディオに含まれる、リズミカルなオーディオのビートを検出します。ビートが検出されたらDPの新しいストレッチ・オーディオ機能と、業界をリードするDPのテンポチェンジ機能を使って、オーディオをプロジェクトのテンポとタイムラインに即座に一致させます。オートメーションによるテンポチェンジを指定し、ループをクリップウインドウにドロップします。これによって、プロジェクトに対してテンポとタイミングが完全に一致します。
バーチャルインストゥルメンツ、ループ、クリップ、プラグインなど、DPで使用するすべてのリソースに、コンテンツブラウザはすぐにアクセスします。必要なものはなんでも、ドラッグアンドドロップの操作ですぐに使用できます。名前またはテキスト文字列で素材を素早く見つけ出し、コンテンツブラウザを活用することで、旧来のワークフローを10倍加速します。
これまでの伝統のアナログコンソールと同様に、VCAフェーダーはミックス手法に革命をもたらします。1台のVCAフェーダーで任意のトラック数を相対的な音量を自由にコントロールできます。例えば、必要なだけのVCAを作成します。そして複数のネストされたサブグループを作成するために、他のVCAとVCAを接続します。ミックスオートメーションをVCAに適用すると、サブフェーダーオートメーションが維持され、全体にわたっての操作がなされます。完璧なミックスの達成までに容易に、かつ素早く到達することとなるでしょう。
STREAMLINED WAVEFORM EDITOR
明瞭かつ正確にオーディオ波形を編集する
Digital Performerのウェーブフォームエディターは、精密なビート編集、柔軟なオーディオストレッチング、ピッチ補正、テンポマッピングなど、オーディオ編集の全てのツールが搭載されています。まず編集レイヤーを選択し、必要なセクションに移動します。メニューとツールが表示されます。新しいウェーブフォームエディターはエンジニアリングにおいて視覚的な正確さと、明快さをもたらし、必要な情報を取り出せるツールとなるでしょう。また、この際ズームのショートカットも設けられていますので、より詳細な情報へのアクセスも簡単に行えます。
Digital Performer 10はVST 3のプラグイン、バーチャルインストゥルメンツに対応します。また、今まで通りVST 1もしくはVST 2規格のプラグインにも対応しています。
DP 10には、アコースティック&エレクトリックドラムキット、ピアノ、ギターやベース、そしてチャーチオルガン、エレクトリックオルガン、弦楽器、木管&金管楽器、シンセサイザー、民族楽器、ボイスサンプルやコーラス、パーカッション、SE(サウンドエフェクト)などが5GBに及び収録されており、300種以上の楽器、1,100もの音色と500種類のループから構成されいるサンドバンクが付属。この多彩なコレクションは、様々な音楽ジャンル、時代、地理地域、そして文化的スタイルにわたり活用できるものとなっています。
6GBのフリーループ&サンプルパック
DP10には、6 GBの無料ループと大手サンプルコンテンツプロバイダのサンプルパックが含まれており、音楽制作環境をお持ちでない初めての方でも、購入後すぐに音楽制作を始めることができます。 DPの新しいコンテンツブラウザで、数十種類の音楽スタイルからお好みを選択し、クリックし試聴。そしてプロジェクトのタイムラインにドラッグアンドドロップするだけで、すばやくトラックを作成できます。
1986年以来、Big Fish Audioは一貫して最高品質のサンプルライブラリを提供してきました。長きもわたって、同社のサウンドは何百ものチャートイン、そしてトップの映画やテレビのサウンドトラックで使用されてきました。
Lucidsamplesは、最も人気のある音楽ジャンルの作品を作成するのに適した高品質のサンプルとサンプルパックを提供する、経験豊富な音楽プロデューサーとプロのミュージシャンの集団です。同社のサウンドは世界中で有名なDJ、音楽プロデューサー、そして企業によって世界中で使われています。
Loopmastersは確固たる「サンプルブティック」として知られています。イギリスのブライトンを拠点とするこのレーベルは、10年以上前から独自のオーディオライブラリを提供してきました。コンテンツは、アマチュアとベテランのアーティストを同様に鼓舞する数百のロイヤリティフリーパックで、何年にもわたって拡張そして進化してきました。
今日の高解像度コンピュータディスプレイは、これまでにないサイズと明瞭さを提供しています。DP 10ではあらゆる画面解像度のディスプレイを最大限に活用することができます。コマンドプラスとコマンドマイナス(Windowsの場合はコントロールプラスとコントロールマイナス)を押すだけで、DPのUI全体を拡大または縮小が可能です。
コンピュータキーボードのShift – Spaceを押すとRun Commandウインドウが表示され、Digital Performerに搭載されているすべての”機能”にアクセスすることができます。Run Commandにテキストを入力をし始めると、入力したものと一致するすべての機能が瞬時に表示されます。扱いたい機能がどのメニューにあるか思い出せない場合、Run Commandに、その名前や機能の一部を入力してみてください。
動作が軽く、ウェーブテーブルを搭載した即戦力 シンセサイザーu-he / Hive 2
素早くシンプルにアクセスできるユーザーインターフェースと、ウェーブテーブルを搭載し、パワフルで即戦力なプリセットを備えたシンセサイザー・プラグイン「Hive」がバージョンアップ!
主な特長
高機能、高性能、高音質、低負荷、低価格、そして最先端のソフトシンセu-he / Hive 2
Hive 2 はアナログとデジタルが融合されたかの様なサウンド。ハイファイかつアナログ的な芯を持った存在感のある音です。2000年初頭から2010年くらいにかけて流行したコンパクトレーベルやFULL ON系のハイファイなサイケデリック・トランスが2020年に蘇ってきた思いです。イスラエル系トランスサウンドがこんな大量にプリセットされているなんて、ついにサイケデリック・トランスが2週目に突入する予感がします。個人的にはゴア・トランスも好きなので、動画は90年代後半を感じるデモになりました。
デモ動画では、Hive 2を立ち上げてはプリセットを選び音を重ねて行き、11個のHive 2をリアルタイムに鳴らしています。色々なサウンドを試行錯誤しながら、10個立ち上げてもまだCPUに余力があり、Hive 2のパフォーマンスの高さに驚かされました。
一番重要なのはやはり出音!!
ウェーブテーブルシンセの詳細や音作りの柔軟性、オートメーション対応など、掘り下げたいポイントは多々あるのですが、メーカー動画などで大体お分かりかと思います。楽器は音が大事なので音を聞かない事には何も始まりません。Hive 2のサウンドを聞けばすぐにクオリティの高さを感じて頂けると思います。皆さんがシンセを試奏する際、プリセットを次々に変えて音を聞いて行くと思いますので、それを実際に動画にしました。「お!さっきの音良かったな、あんな音作れるんだ」とか「あの音で曲が作れそうだ」とか、ご参考にしてください。
u-he Hive 2 preset Folder10 Loops tuned
u-he Hive 2 preset Folder09 Loops untuned
u-he Hive 2 preset Folder10 Loops tuned
ご紹介したプリセット以外にもまだまだ大量に音色があり、プリセットだけで気合の入ったトラックがどんどん作れそうな気になってきますね!
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記事内に掲載されている価格は 2020年3月20日 時点での価格となります。
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