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Jul.2020
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OEKSOUND SOOTHE2、SPIFF をレコーディングエンジニアの サカタコスケ氏がレビュー!!

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OEKSOUND

フィンランドを拠点とし、現代的なプロダクションのニーズに対応した新しいミキシング&マスタリングツールを展開するプラグイン・エフェクトデベロッパー OEKSOUND。従来のオーディオ・エフェクト技術にとらわれず、現在のコンピューターテクノロジーによって実現可能となった新たな手法を製品に導入し、サウンドエンジニアが「使いやすい」と思えるようなテクノロジーとソリューションを追求し続けています。

今回は OEKSOUND からリリースされた2製品 「SOOTHE2」 と 「SPIFF」 をレコーディングエンジニアの サカタコスケ 氏にレビューして頂き、レコーディングやミックスの現場で実際どのように役立つのか、実践的な使用方法をご紹介! ミックスやマスタリングのヒントが得られますので是非ご参考にして下さい。

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サカタコスケ Kosuke Sakata / Recording Engineer

京都府出身。2000年より bluesofa に参加。2013年自社スタジオ 「HINATA STUDIO」 チーフエンジニアに就任。現在はアイドル、バンド、大編成オーケストラまで様々な音楽作品を手がけるなか、アーティストプライベートスタジオ構築などにも関わり密度の濃いエンジニアリングを実践中。

レコーディング参加アーティスト
Porno Graffitti/Perfume/NAOTO/TEAM NACS/柚希礼音/さくら学院/宇都宮隆/横山だいすけ/神田莉緒香/佐藤健/高田夏帆/majiko/ポケットモンスター/宇宙まお/瀧川ありさ/Galileo Galilei/Яeal/岸谷香/佐香智久/NOBU/広瀬香美/ウソツキ/武藤彩未/ヲタクに恋は難しい/石井竜也/DEPAPEPE/ダイスケ/井口裕香/中谷優心/オカダユータ/Ailee など

サカタ氏のインタビュー記事はこちら

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メーカーデモ動画:YouTube設定で日本語翻訳字幕を設定可能です。

ミックスをしていると、この音耳障りだなーっていう時がありませんか? 例えばキンキンして耳が痛いエレキギターや、モコモコしてコード感がよく分からないアコギ、ある音程だけが飛び抜けて大きく聞こえるベースなど、、でもSOOTHE2を使えば、ミックスを邪魔してしまうような音でも上手く混ざる音に変えてくれるのです。

なぜ耳障りな音が聞きやすい音に変化するのか?

特定の周波数帯が突出している、ピークと呼ばれる音を人は耳障りな音として捉えます。キンキンするなら2-4Khzあたり、モコモコするなら100-200hzくらいが突出しているということが良くあります。そのピークを削りフラットな周波数特性にすれば、聴きやすく混ざりやすい音になってくれます。SOOTHE2はそういう耳障りなピークをリアルタイムで自動に検出してくれて、ユーザーはどのくらいピークを除去するか設定をするだけで、簡単に聞きやすい音にしてくれます。

EQとの違い

EQでピークの帯域をカットしてしまえば、それでうまく処理できてしまうこともあります。しかしEQではその帯域が常に減少していることになるので、音量が小さい時には更に音量が下がってしまいます。SOOTHE2ではリアルタイムに減少量が変化するので突出した音だけが小さくなり、元から小さい時には変化しません。また、例えばベースのA音が飛び出して聞こえるからとEQで440hz辺りをカットしても、音量は小さく聞こえますが楽器は単音でも倍音があるので、本来なら440hzだけでなくその倍音も同じようにカットしないと元の音色とは変わってしまいます。SOOTHE2であれば、440hzだけでなくその倍音も同時にカットしてくれるので、EQよりナチュラルに音量が下がったように感じることができます。

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SOOTHE2 の使い方

白線のカーブは見た目EQみたいですが、サイドチェインEQと同じような考え方で、自動検知をしてくれる範囲を表しています。山が高いほど他の周波数帯より大きくカットします。後ろのアナライザーはどれくらいカットされたか分かるようになっています。左のノブ類はは効き具合の調整です。Depthの値を大きくするとカット度合いが大きくなります。デフォルトはSoftモードですが、より強くカットしたい時はHardモードに変更できます。SharpnessはカットのQ幅で、周波数をピンポイントでカットしたい時に使えます。Selectibityは値を大きくすると大きなピークにのみ反応するようになります。Qualityを上げるとよりナチュラルな変化をしてくれますが、CPUへの負担もかなり増えるので要所要所で上げて使うのが良さそうです。SOOTHE2は耳障りなサウンドを簡単に馴染みがいい音にしてくれますが、聴きやすくなるのは良いことだけではありません。かけすぎると演奏者のニュアンスをそぎ落としパワー感や勢いを失ってしまうので、まずはSoftでの使用をお勧めします。

SOOTHE2 の使用例

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使用例:Bass

8分音符で音程が上下に激しく動く、低音成分の多い比較的太めのベースにSOOTHE2を使ってみました。低い音程はよく聞こえるものの、高めの音程に行った時に音が見えづらかったので、飛び抜けて聞こえてしまう70hz付近と160Hz付近を中心に、ローのみコントールするようにしました。ミックスにおいてベースはローの支えの中心になりますので、極力太さを削がないようにしたいところです。なのでCPUパワーを惜しみなく使って oversample の値を高く設定、繊細に設定が反映されるようにし resolution を ultra まで上げてよりナチュラルに変化するようにしています。

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使用例:オーディエンスマイク

ライブ会場のオーディエンスマイクのマスターで使用しました。会場によっては特定の周波数にピークがあったり、打ち込みオケのライブであればアレンジャーも時代もバラバラなことが多く、曲ごとに音像にバラツキがあることも多いです。そのため同じEQ設定では全編を対処できないことがほとんどで、以前は曲毎にEQや音量を細かく調整していました。しかし、SOOTHE2 を使えば耳障りな周波数帯を綺麗に引っ込めてくれるので、不安定なオーディエンスマイクの音も簡単にフラットな音像にしてくれました。今回は70hzくらいのロー帯域が特に不安定だったので、sensを思い切って上げEQで整えることによって、ライブ全編にわたってオーディエンス感を統一することができました。

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メーカーデモ動画:YouTube設定で日本語翻訳字幕を設定可能です。

単独で聞いていた時にはいい感じの音だと思っていても、ミックスを進めていくと何だか他の音に埋もれてしまったなっていう時がありませんか? 逆にタンバリンが聞こえすぎるけど、音量を下げると寂しくなるしなーっていう時ありますよね?? そういう場合、フェーダーを上げ下げするよりもアタックをコントロールしてあげると、うまく聞こえてくる時があります。それはつまり、他の楽器とミックスした際にアタック成分がかき消されたり、もしくは他の楽器よりもアタックがありすぎるため、いい感じに聞こえなくなってしまうということです。そんな時は SPIFF を使えばアタックが簡単に調整できます。

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SPIFF の使い方

SPIFF ができることはアタックを足すか引くかの二種類で、boostでアタック増強、cutでアタック減少です。周波数バンドでアタックをコントロールしたい周波数帯を選択してdepthノブで変化量を調整します。周波数バンドカーブの山が高いところは boost/cut の変化量が大きく、boostの場合はアタックが大きく増強され、cutの場合はアタックが大きく減少します。sensitivity は値を小さくすれば音量が大きい場合のみ変化するようになります。sharpnessはQ幅で、decayは元に戻る長さ、decay lf/hf はローとハイでdecayの長さが変えられます。設定値5でローハイのdecayタイムが同じになり、5以下だとローのdecayタイムが伸び、5以上だとハイのdecayタイムが伸びます。

自分の場合はノリを統一させるイメージで使う時が多いですね。アタックを増すことで音量変化を大きくしノリを大きくしたり、タンバリンなら「チャカチャカチャカチャカ」の「チ」を抑え「ャカ」がみえることにより、スピード感を感じられるようにします。

SPIFFの使用例

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アコースティックピアノに使用

元がアタック多めのイントロピアノメロ音源でした。そのままミックスしてみるとアタックは良く聞こえるけど細めの音に聞こえがちだったので、ハイ成分を中心にアタック成分だけをカットしました。その結果、芯ののあるピアノメロになりました。

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打ち込みハイハットに使用

KickやSnareがちょっと見えづらかったため、あえてHatのアタックを少し削ってKickとSnareが聞こえるようにしました。ハット本来の音は失われないよう、depthは軽めにしています。

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アコースティック・ギターのストロークに使用

ミックスが進み全体の音の輪郭がハッキリしてきた時に、アコギのストロークが埋もれがちになってしまいました。キラッとした部分を強調しほんの少しアタック感を増やすことにより、ギター演奏の強弱が強調され、不明瞭になったアコギが見えるようになりました。

いかがでしたでしょうか? エンジニア目線による具体的な使用法が参考になります。
SOOTHE2 はダイナミックEQに近いプラグインのようでありながら、狙った帯域だけでなく倍音成分も変化させる事により自然なレベルコントロールを可能にしていますので、音色を極力変化させたくないミックスやマスタリングの場面などでも威力を発揮してくれます。SPIFFは任意の周波数帯のトランジェント成分を増減させ、楽曲のグルーヴ感をコントロールする秘密兵器としても重宝しそうです。楽曲ミックスの詰めが強力になるだけでなく、楽曲制作が更に楽しくなるこれらの次世代プラグインをまずは試してみてはいかがでしょうか?

デモ版のインストーラーはこちら

SOOTHE2 デモ版インストーラー (OEKSOUND本国サイト) SPIFF デモ版インストーラー (OEKSOUND本国サイト)
OEKSOUND
SOOTHE 2
¥24,838
本体価格:¥22,580
745ポイント還元
OEKSOUND
SPIFF
¥18,601
本体価格:¥16,910
558ポイント還元

記事内に掲載されている価格は 2020年7月31日 時点での価格となります。

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