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量子論や非可換代数、微分幾何学、情報理論など、数々の数学的アプローチによる信号処理に取り組み、約14年間の基礎研究を経て2016年にUKで誕生したSOUNDTHEORY社。
人間の脳がどのように音を処理しているのか長年研究し、人間が音を知覚するのと同じ方法で音を分析する聴覚知覚モデルを完成させました。その聴覚知覚モデルが搭載された製品の第一弾が GULLFOSS (ガルフォス) となり、サウンドの明瞭度、全体のバランスや空間性を向上させる結果が期待できます。これまで世に登場しているテクノロジー (人工知能やニューラルネットワーク、フレッチャー・マンソン曲線、従来のDSP手法、機械学習アルゴリズムなど) とは全く異なった方式で、どのようなソースにも適用可能な柔軟性・一貫性とインテリジェントな処理の両立が実現しました。
GULLFOSSの由来
世界で最も美しい滝の一つ、アイスランドの有名な滝として知られるGULLFOSS
SOUNDTHEORYのプラグインに滝の名前を使うことになったきっかけは、彼らがが聴覚知覚モデルを練り上げていく中で自分たちに投げかけた質問の一つから来ています。なぜ滝のサウンドはこんなにも心地良いのか? 答えは、滝がピンクノイズに近い音を発生させるからだと考える事ができますが、それはまた同じような疑問につながります。なぜピンクノイズは心地良いのでしょうか? 滝とピンクノイズはどちらも人間の脳が知覚する情報量を最大化し、脳が欲している情報をより多く与えてくれるのです。GULLFOSSの聴覚知覚モデルは信号の情報を整理して、まるで滝のサウンドのように脳が喜ぶ結果を導き出すのです。
リアルタイムイコライジングによって、サウンドの明瞭感を向上させるEQ “GULLFOSS”
特許出願中のGULLFOSSは、リアルタイムイコライジングによってサウンドの明瞭感やバランスを向上させる新方式のプラグインです。SOUNDTHEORYが開発した人間の聴覚知覚モデルに基づき、可聴要素の中の 「マスクしている成分」 と 「マスクされている成分」 を検出し、知覚される音を客観的に判断。埋もれてしまっていた成分を際立たせることでサウンド全体をより豊かなものにします。少ない操作で、くすんだ音を瞬時にクリアに輝かせることが可能です。
GULLFOSS内部で1秒間に約1,000回の聴覚知覚モデルの更新および300回以上のイコライザー更新を行っており、信号品質の低下を招くことなく音声を処理することができます。
GULLFOSS は全体的なバランスを整えるマスタリング作業に最適な他、楽器の過剰なピークを解消したり、ポストプロダクションにおける聞き取り辛いセリフなどを明瞭にするのにも役立ちます。
GULLFOSS の使い方はとてもシンプル!
メインとなる2つのパラメーター RECOVER、TAME
RECOVER、TAMEの補佐的パラメータ BIAS、BRIGHTEN
BOOST
GAIN
帯域制限機能
周波数表示の両端にある縦の赤いラインで、処理を行う帯域を制限する事が可能です。適用する周波数帯域を指定することができるため、高域のみにTAMEパラメーターを使用することで、インテリジェントなディエッサーとして使うこともできます。
実践! GULLFOSSを様々な音源に試してみた!
GULLFOSSは明瞭度を調整しミックスバランスを向上させる インテリジェント・オートマティック・イコライザーです。2mixマスターEQとして最終コンプやリミッターの直前にインサートするのはもちろん、バスチャンネル、楽器別グループ、個別チャンネルの改善にと、幅広く役立つEQです。少ない操作でサウンドのくすみが劇的に改善し、トラックに輝きを与えるその様子をぜひ動画でご覧ください。
GULLFOSS クイックツアー
GUI上部にある5つのパラメーターと帯域制限機能をそれぞれ試しています。音の変化を分かりやすくするため、設定値を限界まで試しました。
検証その1:ラテン曲
メインとなる2つのパラメーター RECOVER、TAME をそれぞれ100%に設定。ドラムのシンバル系が少し耳についたので、帯域制限機能を使い6KHzから上を処理しないように試みましたが、RECOVER、TAME をそれぞれ50%に設定して自然な明るさに落ち着きました。
検証その2:バラード曲
RECOVER、TAME をそれぞれ50%に設定しただけで、とてもナチュラルな明るさが得られました。低域の過剰な成分が中高域をマスクしていた事が視覚的にも良くわかります。
検証その3:パンク曲
この曲は派手さが欲しかったので RECOVER、TAME をそれぞれ100%設定からスタート。サウンドがパキっとした分、ローエンドが欲しくなったのでBOOSTを6.6db追加。ギターサウンドのハイエンドに明るさを加えたかったのでBRIGHTENを10%足し、さらに中高域の派手さも欲しくなり RECOVER を 200% MAXまで増量。仕上げにBOOSTも増量して7.2dbで完成。楽曲のパワー感が一気にアップしました!
検証その4:シンセのポップ曲
まずは RECOVER、TAME をそれぞれ100%設定から試し、RECOVER と TAME がそれぞれ楽曲に与える効果を確認しています。Optionキー(Windowsの場合はALTキー)を押しながら設定値をクリックすると0と最新のユーザー設定の間で値が切り替えられるのが便利です。また、SHIFTキーを押しながら値をドラッグすると微妙な調整も可能です。RECOVERとTAMEを比較試聴した結果、RECOVERをやめて丁度良い配分となりました。こまめにバイパスして元のサウンドを聴くと、過剰な設定になっていないか判断がしやすくなります。
なんとも簡単にサウンドが自然に無理なくクリアーに
最初は何も考えずに RECOVER、TAME を50%設定にするだけで十分な結果が得られますので、そこから調整して行くのが仕上げの近道です。なんとも簡単にサウンドが自然に無理なくクリアーになり、GULLFOSSはミックス・マスタリングツールの定番になるのではないでしょうか。作曲時から常にマスターチャンネルに立ち上げておくよりも、ミックス仕上げの最終段階から立ち上げるのがオススメです。楽曲制作時に脳内補正してしまっていた高域の判断がGULLFOSSで明快に解決する事でしょう。自分の曲は何だか音がこもって聞こえるとお悩みのビギナーからプロユースまで、ぜひチェックして頂きたいプラグインです。
記事内に掲載されている価格は 2023年4月26日 時点での価格となります。
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