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藤本 健

ライター兼エディター、フラクタル・デザイン代表。DTMやDAW、オーディオ、レコーディング関連の記事を中心に雑誌やWebなどで執筆する。Impress WatchのAV Watchで週刊の連載「Digital Audio Laboratory」を10年以上続けるほか、ブログ型ニュースサイトの「DTMステーション」も運営している。著書に「これからはじめるDTMerのためのやさしい基礎知識」、「コンプリートDTM制作ナビ・ブック」、「THE BEST REFERENCE BOOKS Cubase7Series徹底操作ガイド」(リットーミュージック)、「ボーカロイド技術論」、「ボーカロイド for Cubase 公式完全マスター 」(ヤマハミュージックメディア)、「ACID Music Studio 10 完全入門ガイド」(ラトルズ)などがある。

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隔週火曜日の21時よりニコニコ生放送、DTMステーションPlus!を放送中。
http://ch.nicovideo.jp/dtmstationplus

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音楽制作にあたって、今年一番感動したプロダクトは何ですか? その選定理由やご自身ならではの活用ノウハウを教えてください。

Roland AIRA SYSTEM-1

デジタル技術でどこまでアナログに迫れるかというコンセプト自体が楽しい

AIRAシリーズではTR-8が一番売れていると聞いていますが、個人的にはSYSTEM-1が非常に面白いです。世の中アナログシンセブームであり、各社からアナログ機器がリリースされている中、あえてアナログ回路を完全な形で再現させるデジタル技術でどこまでアナログに迫れるかというコンセプト自体が楽しいですし、実際その音がいいですよね。しかも、PLUG-OUTなるチャレンジングなコンセプトを打ち出し、SH-101、SH-2がリリースされ、SYSTEM-1自体が、これらのビンテージシンセに変身するのも楽しい。高校生時代にいじり倒したSH-101が、いま改めて登場するというのにも感激でした。

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Roland AIRA SYSTEM-1

制作とパフォーマンスをシームレスにつなぐ、現代のSYSTEMシンセサイザー
Feature
  1. ローランド・ヴィンテージ・シンセを現代的にアレンジした最新のアナログ・モデリング・サウンドをACBテクノロジーで完全再現
  2. すべてのサウンド・パラメーターを直感的に操作可能
  3. Mac/PCでの使用はもちろん、状況に合わせて本体へインストールして持ち運べる新コンセプト「PLUG-OUT」に対応
Specification
  • 鍵盤:25鍵(ベロシティー非対応)
  • 最大同時発音数:4音(SYSTEM-1モード時)
  • 外形寸法 / 質量:幅 (W):472 mm × 奥行き (D):283 mm × 高さ (H):70 mm × 質量:2.4 kg
¥59,940
18回払いなら月々¥3,300 通常より¥3,866のValue!

KORG MIKU STOMP

コルグがヤマハのチップを積んでしまったということ自体が凄い

ヤマハが開発したチップ、NSX-1を搭載した機材がいろいろと出てきていますが、コルグがヤマハのチップを積んでしまったということ自体が凄いですよね。実際に使ってみたところエレキギターで初音ミクの声を発音させられるのはもちろんのこと、ベースで歌わせたり、アコースティックギターでも歌わせることが可能でした。さらに、シンセサイザキーボードを使っても歌わせることが可能で、サイン波を設定しておくと、ギターよりもうまく動いてしまって、簡単にボーカロイドキーボードとして演奏できてしまうのは、なかなか画期的な感じでした。

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KORG MIKU STOMP

ギターでミクが歌う!コンパクト・エフェクター
Feature
  1. 入力したギター・サウンドのとおりに初音ミクが歌うギター用コンパクト・エフェクター
  2. 音声合成技術は、ヤマハ製新世代音源NSX-1による“eVocaloid を搭載
  3. 本体にプリセットされた歌詞パターン以外にも、任意の歌詞を歌わせることも可能
Specification
  • ピッチ検出可能な音域:E1 (41Hz) ~ E6 (1,319Hz)
  • 外形寸法:74(W)x 120(D)x 50(H)mm(ゴム足含む)
  • 質量:250 g(電池含まず)
¥12,960

iConnectivity iConnectMIDI4+

いざ困った時にすぐに使えるように常時待機状態になっています。

最近MIDIケーブルを使うケースが減り、USBで接続することが多くなっています。PCとキーボードなどを1本のUSBケーブルで接続するだけなら問題ないけれど、他の機器と接続するとなるとMIDIのように自由度が聞かず、困るケースも増えています。そんなときにiConnectMIDI4+があれば、どんな機器とでも自由自在に接続できるというのはすごく便利でいいですね。しかもPCとだけでなくiOSデバイスとの接続にも利用でき、自由にパッチングできてしまうというのは、最高にいいですね。常に使うデバイスというわけではないのですが、いざ困った時にすぐに使えるように常時待機状態になっています。

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iConnectivity iConnectMIDI4+

iOSアプリをまるでプラグインのように使える超多機能MIDIインターフェース
Feature
  1. MIDIをWiFiネットワークで送受信
  2. MIDIとAUDIOをケーブル1本で送受信
  3. 3台までのコンピューター、またはコンピューターとiOSデバイスを同時に接続可能
Specification
  • Mac:OS X 10.4以降、USBポート
  • PC:Windows Vista以降、USBポート
  • iOS:iOS 5.0以降、CoreMIDI対応アプリ
¥25,800

「こんなのあったらいいな。」と思う製品があればご提案ください。

ネット越しのセッションができる機材がいくつか出てきていますが、より使いやすく、誰でも簡単にセッティングできるものが欲しいですね。しかもレイテンシーをなるべく小さくして5人程度のメンバーがそれぞれ20msec以下でのやり取りができるようにして欲しいです。レイテンシーをどこまで小さくできるかは、世の中の通信速度などとも関係してくるのだと思いますが、これが実現できれば、家にいながらにしてバンド活動ができ、レコーディングまでできてしまうんですから、革命てきですよ。できればオープンな規格になって、いろいろな環境で接続できるようになるといいなと思います。