制作機材の最新動向がここに。現地アナハイムからの熱狂レポート、会場の空気を切り取る動画レポートも多数!
『Break Out. Break Free. Break Away』ZOOMのNAMM2016最大の隠し球と言えるリズムマシン『ARQ』ついに登場です!
今回偶然にも同社開発担当工藤俊介氏にお話を伺うことができました。ARQは大きく分けて本体リズムマシンと取り外し可能なワイヤレスリングコントローラーの2つから構成。このリング部分は加速度センサーに加え、96の感圧センサーを備えており、傾きでのエフェクトコントロールや、リングのセンサー部をタップするなどのパフォーマンスが可能です。このリングコントロールのアイデアとデザインは運転中に音楽を聴きながらハンドルを叩く様子に着想を得たとのこと。EDMなどにおいてオーディエンスを巻き込んだパフォーマンスができないかという欲求も要素だったと語る同氏。製品デザインのコンセプトとしては「いかに早く楽曲の頭から終わりまでPCを介さずARQのみで表現できるか」であり、外部音源などをCAPTUREして、SDカードへ保存。すぐさまループパフォーマンスを生み出せるARQは完結型ハードウェアの理想形と言えます。
また、サウンド面も抜かりがありません。468ものドラムサウンドに加えて、シンセサイザーは70種の波形と3オシレーターを内蔵。(ノイズジェネレーターも搭載) ほぼ全てのパラメーターにアサインが可能なエンベロープやLFOも備えシンセオタクも納得でしょう。エフェクトも5種類のエフェクトが標準搭載。この辺りの詰めの真面目さが良い意味でZOOMさんっぽいですね。
価格は599ドルで、今年の4月発売を予定!見た目はド派手でトリッキー、中身は充実のサウンドと深いサウンドメイク。ZOOMの新カテゴリーラインが市場に新たなブームを巻き起こすか、注目です。
そして同社F8などレコーダーの開発も行う工藤氏にRock oN Award2016の審査員特別賞トロフィーが手渡されました。レコーダー界のBlackMagicなんて呼ばれるくらい手頃な価格と多機能のギャップがすごい逸品。それをこのコンパクトサイズにおさめた技術は流石です。Award2017では工藤氏をはじめとしたZOOMの旋風が巻き起こるかも!
writer : Takemoto
記事内に掲載されている価格は 2016年1月24日 時点での価格となります。
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