
NAMM 2026の会場でも大きな注目を集めているのが、Chandler Limitedのブース。同社はAbbey Road Studiosとの6年にわたる共同開発を経て、「REDD Mixing System」を発表。これは単なる復刻ではなく、50年以上ぶりにリリースされる「EMIオフィシャル」のレコーディング・コンソールです。

「REDD Mixing System」の最大の特徴は、ビートルズやピンク・フロイド、ローリング・ストーンズらが愛用し、映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のスコア収録でも使用された伝説的なEMIデスクの系譜を、完全にモジュラー化された現代的なシステムとして統合した点にあります。
開発者のWade Goeke氏は、往年のTGデスクがリモートレコーディング等のために分割可能だった点に着想を得て、ユーザーが自由に構成できる柔軟なフォーマットを追求したとのこと。

このシステムは標準的な12Uラックスペースにマウント可能で、スタジオの規模に合わせて、わずか2チャンネルの入力 カセットから大規模なマルチベイ構成まで拡張することができます。
異なる時代のEMI回路(REDD、TG、RS)を、カセットを入れ替えることで同一システム内で混在させる事ができてしまうのです。

すべてのコンポーネントは表面実装部品やリボンケーブルを一切使用せず、ハンドメイドの基板と手作業によるハンダ付け、ポイント・トゥ・ポイント配線で構成されています。これは、オリジナルのEMIデスクが持っていたキャラクターやトーン、音楽性を完全に保持するためのこだわり。また、各チャンネルにはLEDバックライトを備えたカスタムデザインのEMIスタイル・フェーダーが搭載されており、そのルックスはまさに圧巻ですね!
本システムは、まず米国市場向けにChandler Limitedからの直接販売という形でソフトリリースされ、出荷は2026年8月を予定。生産体制が整い次第、海外への輸出販売も開始される見込みとのこと。
当時のAbbey Roadのサウンドを再現する機材は数あれど、公式に「EMIコンソール」の名を冠し、しかもREDDの真空管サウンドとTGのゲルマニウム・サウンドを1つのデスクで混ぜて使えるというのは、エンジニアにとって夢のような仕様ではないでしょうか。
12Uラックサイズから始められるという点も現実的で、小規模なプロダクション・ルームから大規模スタジオまで、現代の多様な制作環境に「Abbey Roadマジック」を物理的に組み込める革命的なシステムと言えそうです!日本での発売が待ちきれません!
Chandler Limited:https://chandlerlimited.com/redd-mixing-system/

記事内に掲載されている価格は 2026年1月23日 時点での価格となります。
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