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ーーー簡単な自己紹介をお願い致します。
都内でサウンドデザイナーをしているkyoheifujitaといいます。
チップチューンというレトロゲーム由来のピコピコサウンドを基調に、クラシックやジャズ、エレクトロニカ、ハイパーポップなど様々なジャンルを横断した音楽を作っています。
ゲームや企業広告のBGM・効果音制作、サウンドシステムの提案を行う一方で、ソロ名義や音楽ユニット名義でのアーティスト活動も行っています。

ーーーコンピューターのスペックを教えてください。(Win / Mac)
MacBook Pro 16インチ
M5 Pro
64GB
4TB


ーーースタジオのこだわっているポイントを教えてください。
作編曲作業に集中しやすい道具を選ぶことを心がけています。
音の良さや機能の豊富さももちろん大事ですが、それを使いこなすのに必要なリソースが多かったり、制作から意識が逸れてエンジニア寄りの手間が増えすぎるなと感じた機材は、最近積極的に手放しました。
機材の中ではモニター環境に最もこだわっています。最近メインモニターをKS Digital / C100 Referenceにアップグレードしました。ミッドフィールド級のレンジとパワーを持ちながら、同軸であることもあり、僕の自室のような狭い空間での近距離視聴でも定位が明瞭で立体的です。
情報量も多く、このスピーカー一台で確認できることの範囲が非常に広いと感じています。そうした点が先ほどの考えにも合っていて、気に入っています。細かいチェックにはHEDDのHEDDPHONE Twoを使っています。
ーーー自分にとって欠かせない機材たちとその理由を教えてください。


制作において最近欠かせないのはUDO / Super6、Moog / Minitaurといったハードウェアシンセサイザーです。
Super6はオシレーターこそデジタルなのですが、後段のアナログフィルターと、独自のバイノーラルモードも相まって、シンプルなサウンドを作ってもものすごく強くて大きい音ができるんです。それを主役に据えると、自然とソフトウェア音源で作る音の強度もそこに追従させたくなる。音の基準が一段上がるんです。そういった心理効果もあって楽曲のどこかで必ず使います。何よりツラが良くてテンションが上がります(笑)
Minitaurは低域を埋め尽くすような太さがありながら、意外と上物を乗せるとうまく馴染んでくれて、全体の土台としてどっしり構えてくれる音が気に入っています。
制作する半分以上の楽曲にチップチューンの要素が入るので、Plogueというメーカーのレトロゲーム筐体のチップ音源エミュレートプラグインも多数使用しています。

ーーースタジオでの普段のワークフロー、創作意欲を高める工夫、作業が煮詰まった時の対処法などを教えてください。
楽曲制作においては、何かモチーフを探すことから始めることが多いです。音楽でも絵でも文章でも、そこから着想して1つ、リズムでもコード進行でも作ります。
楽曲全体の流れを先に作るよりは、イントロでもサビでも、まず1箇所アレンジまで完成させて「これかっこいい!」って思える状態にしてから、その前後を継ぎ足していくような作り方が多いですね。
最近は煮詰まった時、集中できないけど作らなきゃいけない時は、我慢します。気が逸れてしまうものはなるべく見ないようにして、気分転換とかでもなく、じっと耐える。これを意識的に実践するんです。そうすると脳が退屈を持て余して徐々に作業モードに切り替わってくれることがあります。
生活空間と共用している自室での作業になるので、こういった自己コントロールの工夫は色々試しています。
ーーー将来的にグレードアップしたい事や導入したい機材、あるいは最近導入して良かった機材などがあれば教えてください。

将来のアップグレードというか、欲しい機材の羅列みたいになってしまいますが、やはり作風の個性を大事にしてきたので、無二性の高い音が出る機材にはいつも興味があります。最近はCopperphoneというラジオボイスのように録れるマイクや、レトロリバーブボックスのOTO Machines / BAM、発売したばかりのKorg / Phase 8など、挙げ出したらキリがないですね(笑)。
あとはシンプルに手狭なので広い部屋が欲しいです。音楽ユニットのメンバーとオンラインだけじゃなくてオフラインでも一緒に制作したいし、もっとゆとりのある空間で、リラックスしながら自然に作品が生まれるような環境づくりというか、制作体験そのものをデザインする、というと近いでしょうか。そういったことに関心が強まっています。
ーーー最後に、告知などあれば教えてください。

HANDSUMという少人数のデザイン会社と共同で制作し、サウンドデザインを担当した『MotionRec』というパズルアクションゲームが現在、Steam/Switch/PS5で販売中です。
BitSummit 朱色賞にノミネートされたほか、米国にある世界最大の”遊び”の博物館「The Strong National Museum of Play」でのプレイアブル展示が決定するなど、高い評価をいただいています。ぜひチェックしてみてください。
また、このゲームのテーマソング『記憶の機』を自身の音楽ユニット「La bit Pluie」で手がけ、オリジナルのミュージックビデオも公開中です。併せてチェックしてもらえると嬉しいです。
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記事内に掲載されている価格は 2026年4月22日 時点での価格となります。
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