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みなさんこんにちは!PD安田です。さて、安田企画の「時短化計画」ですが、早速打ち込みをベースとし、Native Instrumentsの音源とStudio Oneを駆使したワークフローと機材・設定方法などを紹介します。
★前回はこちら
個性店長リレー 制作時短化計画 Vol.1 by PD安田
設定簡単&シンプルな制作環境を作り上げるべく、気になる時短アイテムをご紹介!
セッティング編
・モニターディスプレイ
まずはじめにレイアウトの構築を考えていきますが、大事なのはとにかくモチベが上がる配置を心がけていきます。今回は個人的にも駆使しているiPadで割と本格的に対応となったSide Carという機能がありますので、こちらもしっかり展開をしていきます。SideCarではメインMacのサブディスプレイとして活用することが可能で、Apple Pencilがあれば液タブみたいな使い方も可能です。
それでは早速iPadをサブディスプレイにて設定をしきましょう。設定方法は色々調べると出てきますが、重要な点として
※お使いのMacやiPadが対応機種であるか?対応機種についてはこちらよりご確認ください。
対応機種であればMacとiPadのログインID(Apple ID)を同じにすれば条件が整います(ちなみに店頭では最初認識せずで困っておりましたが、結果Apple IDをサインアウト、をして再度ログインすることで無事に認識しました。多分ログインの段階でMacとiPad間での同時認識がないと認識されないのではないかなと思っております。条件を満たしている方で困った方はAppleのログインし直しを一度お試しください。)
無事に認識しましたので、サブディスプレイには写真の様にコンソールの画面など好きなのを映すといいですね!ちなみに私は画面は一つでいい派ですが、RMEのDigicheckとかメーターアプリをここに表示すると常にレベルが把握できるので、いろんな使い方ができるかなと思います。このように小さいサイズのモニターをメーターのようにこれしか表示させません!という使い方に適しているかと思いますので、ご参考いただければと思います。
・マウス編
さて一度は憧れるトラックボールですが、今回はKensington SlimBladeを入れてみました。Kensingtonのマウスシリーズは前記事の紹介の通り、クリックにショートカットなど割り当てが可能です。私が以前所有していた時は画像のような配置にしておりました。
左上がコピー、右上がペースト、下段2つ押しで分断(カット)、上段2つでバウンスなど
この配置は決まりはないですが、実際にクリックしてみてミスが少ない設定を考えるという感じなのですが、右手のマウスだけで作曲できる様になりたい人は
左上はズームアウト、右上はズームイン、下段2つ押しで分断(カット)は変わらず、左側2つ同時押しでコピー、右側2つ同時押しでペースト、上段2つで新規トラックなど
大体左ダブルクリックで打ち込みが可能なので、基本的な操作をマウス側に持ってくるとスムーズかなと思っております。MIDIウインドウの表示切り替えにしても良さそうです。
波形編集がメインの人は左上を”分断”的な機能を持たせて、右上をクロスフェード設定にしたりすると作業が楽になりそうですね。
なおCommand + Zのやり直し関連は、打ち込みがメインの方の場合、そこまで頻繁に使わない機能で(打ち込んだデータをドラッグすればどこでも移動できるので)大幅にやり直したい時くらいなので、右手の操作には持ってこなくてもいいのではないかなと思います。
ちなみにKengintonのマウス設定はアプリ毎にクリック機能を割り振りできるので、ブラウザではページバックなどにも充てられます(便利ですね)
・左手デバイス編
さて今回新たに導入となったKoolertron社のデバイス紹介です。そもそもなぜこれにしたかと言えば、シンプルなデザインに、9キーでつまみもあるので左手に収めるにはちょうどいいサイズになっております。あんまりキー数が多いと左手の感覚としてはミスも起こりやすいので(9キーでもミスりやすい)もうちょっと少なくてもいいかと思います。
そもそも音楽制作者にとっては馴染みがないかもしれませんが、キーボードの中に軸があり、実はいくつか種類があります。簡単に言えばクリック音がある感触のいいタッチ感か、クリック音が小さいなめらかな感じかになります。Macを主に触っている方からしてみればあまり馴染みのない分野ですが、個人的には”青軸”と言われるクリック感があるモデルが心地いいです。(モデルもキー数と軸の違いでいくつか種類がありますので、興味ある方はチェックしてみてください)
このKoolertronでは好きなキーの割り振りができるのと同時に、マクロを組めばショートカットの設定も可能です。若干できることとできないことがあったりするので、工夫しながらの使用方法になるのですが、そもそもDAWの方でも良く使うショートカットを好きなキーに割り振りができるので、これらを組み合わせて個人的に使い易い設定にしていきます。
実際のキー配置例
アプリ画面にある「M◯」はマクロ設定したキーになっており、コマンドやShift押しながら系のショートカットをここで作ることが可能です。GuiはMacでいうCommandキーになります。その他にもマウスのホイール上下や、キーの上下左右なども当てられます(Down,Upというのがそれになります)
マクロの例
今回はStudio Oneの設定に合わせつつ、割り振られていない機能には適当に使われていない@などをふってみてもいいかなと思います。トラックの縮小、拡大(縦横に)を右下のつまみに、その上のつまみにはキーの上とか下とかにアサインします。この上とか下のアサインで選んだノートに対して半音上げたり下げたりが可能になります。
この設定にすることでもはやメインのキーボードを触らなくても制作がサクサク可能になります。まあキーボードでの作業でもいいのですが、大体メインで触るキーは左側に集中しているものの、特にStudio Oneの場合は再生のスタート位置を頭からにしたいという時にテンキーに振られたりするので、こうなるとマウスから手を離すことになります。これを回避することができつつ、Shifrキーが必要とそうでない時の切り替えなど、手元のキーボードを見て押すところを確認しなくても良くなるので、だいぶ楽になります。
・MIDIキーボード編
最後にマウスだけでも作曲は可能ではありますが、このコーナーでのコンセプトでもあるNative Instrumentsの音源を駆使して、あると便利な同社のKONTROL MK3もしっかり駆使して、サクサクを目指していきます。まず初めに時短を目指す上で大事なこととして”音源を探さない”ということですが、そもそもモチベアップのためにいろんなエフェクトや音源を購入するのがおすすめではありつつも、ありすぎると探すのに時間がかかり過ぎてしまい、余計な時間がかかってしまうことがあります。
さてそこで登場するのがこのNative InstrumentsのKONTROLシリーズになりますが、このMIDIキーボードは他社のMIDI鍵盤とは違い、Native InstumentsのKOMPLETEをお持ちであればKomplete Kontrolというソフトが使用可能になります。
Komplete Kontrolアプリ画面
簡単に言えばアプリとMIDIキーボードが連動しますので、マウスで音源を選ばなくてもKONTROL MK3のつまみを回せば音の確認やら音色の変更やらEditやら諸々できます。またおすすめポイントとして「音源は音源だけの情報を表示する!」これが大事でして、一つの画面になんでも表示させてしまうと、探す手間が増えます。このように画面の役割をふってあげることで集中して目視できるので、作業がよりスムーズになるかと思います。
ちなみにDAWでセッションのテンプレートを作ったり、音源やエフェクトのプリセットを作り、これらを保存も可能で、これも駆使すればとっかかりもだいぶ早くなります。しかし、個人的には同じプロジェクトであれば同じセットでいいのですが、コンセプトが変わったら気持ちを改めて、0からスタートするのも悪くないかなと思います。
さて、このように無事にセッティングできました。渋谷店のnative Instrumentsコーナーにて実際に触れることができますので、来られた方はお試しいただければと思っております。実際にこれで作業を試みようとしまして、打ち込みなどの作業はメインキーボードも触ることなく構築作りはサクサクできました。
ただ、なんでもそうですが、結果どんなジャンルでどう完成に持っていきたいかはまた別の話になりますので、あとは参考にしたい曲やモチーフなどなどいっぱい用意するといいでしょう!まず機材に関してはご参考までに!
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