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初めまして、Rock oN Company 澤田です。
ハードソフト問わず毎日の様に新製品が発表され、店頭にも様々な商品が並んでいます。Rock oNではスタッフが実際触って好感触の製品を並べている訳なのですが、その中でも実作業において『これは本気で使える!』と感じ、実際毎日の様に制作に使用している製品に焦点を当てて、私なりに深く掘り下げていきたいと思います。
今回ピックアップする製品はSpectrasonics社『Stylus RMX』
リズム系ソフトシンセの中でもかなりメジャーなソフトなので、既にお持ちの方も多いと思います。 簡単に言えば、著名なサウンドデザイナーによって制作された数千のリズムのループが収録されており、それをStylus RMX1台で最大8トラックまで重ねて自分だけの『オリジナルループ』が制作出来るというソフト。いわゆるループと聞いてイメージする一般的なループの他にも、キックのみ、ハイハットのみ、各種のパーカッションなどの「楽器ごと」のループカテゴリがあるので、これらを個別に重ねてじっくりオリジナル・グルーヴを作りたいという方にもオススメです。
音も使い勝手も非常にレベルが高い為に毎日の様にTVやCMでその音を耳にします!(使っている音ネタが何かだいたい検討つくって一種の職業病ですね、、、)Stylus RMXの詳細は、弊社輸入事業部のホームページをご覧ください。また、Rock oN店頭では、詳しい使い方や簡単なデモをご案内しますよ!
メディア・インテグレーション輸入事業部 Stylus RMX製品詳細ページ
Stylus RMXは『ループ探し』はもちろんですが、『単発音探し』でも威力を発揮してくれます。左の画像は、Stylus RMXに収録された「Sound Menu」カテゴリを表示しています。Sound Menuは各楽器の単発音をずらっと鍵盤に並べてくれるモード。「いろんなタイプのキックを曲を流しながら聞き比べしたい」なんて時にはもってこい。この「Sound Menu」、既にお持ちのお客様でも意外にご存じない方が多いポイントです。
また中には、「このループのこのスネアの音だけが欲しいんだよ!」って時もありますよね。そんな時もおまかせ下さい。Stylus RMXのループは全て頭から細切れになって鍵盤にアサインされている(8ビートのループなら鍵盤の頭からド、ツ、タ、ツ、ド、ド、タ、ツ・・・・みたいな感じ)ので、各ループの欲しい部分だけを使って打ち込める訳です。ループをそのまま使いたい時は、Stylus RMX本体からそのループのMIDIデータをグイっと引っ張ってきて、お使いのシーケンス・ソフトに貼り付けます(右は、Stylus RMXから引っ張ってきたMIDIデータ)Stylus RMXは、最大8トラックまで、別々のループを呼び出せるので、『このループのキックの音とこっちのループのハットを使って、スネアはこっち』『自分の曲のスネアにこのループのクラップを足して』みたいな感じで使っています。
ちょっと前までは、いい感じのループを見つけたら、”サンプリングして…細かく切って…鍵盤にアサインして……”という過程に膨大な時間をかけてやっていた作業ですが、Stylus RMXではこういった『下ごしらえ』が既に完了されている訳なんですね〜、便利です!ちなみに各ループのピッチ、フィルター処理、内蔵のエフェクトの設定等自由自在です!もちろん、この『下ごしらえ』こそが『トラック制作の命 !!』『楽するな !!』って方も多いとは思いますが、楽ができた分、曲のアレンジや他のパートに時間をかけた方が、よりよい曲になると思いませんか?それくらい、Stylus RMXのサウンドのクオリティーは高いという話でもあるのですけども。さて前置きはここまで……今回この大人気Stylus RMXの機能で取り上げるのは ……『S.A.G.E.Converter』いきなり本体からはなれます!(笑)
『S.A.G.E.Converter(セイジ・コンバーター)』とは、StylusRMXに外部のLoopを取り込む為のコンバーターソフトです(StylusRMXをインストールすると一緒にアプリケーションフォルダーの中にインストールされます )。
『S.A.G.E.Converter』を使う事で、REX 2ファイルを読み込んで、StylusRMXに取り込めるというポイントにご注目下さい! 操作も簡単、コンバートしたいREX 2ファイルをS.A.G.E.Converterのウインドウにドラッグ&ドロップするだけ。これによってStylusRMXのUser Librarysに表示され、内蔵のLoopと同様にエフェクトやフレーズリミックスなどの編集ができるよになります。
世の中にはREX2フォーマートを収録しているサンプリングCD等が 何百タイトルもあります。つまり、これ全部がStylusRMXの拡張音源な訳なんですね〜、楽しくなってきましたね〜(笑)今回は、数あるREX 2フォーマット収録のライブラリーの中から、特にお薦めなeQuipped Music社『Smokers Relight Deux』 をコンバートしてしてみるとこんな感じで表示されます(左の画像をクリック!)。Stylus RMXには無い「夜」の空気感がたっぷりんのアダルトなLoopsが一気に増えました!
勘が働く人はもうお気づきかと思いますが、このREX2ファイルは自分で簡単に作れます!!そんな便利なソフトがPropellahead社『Recycle2.1』
Stylus RMXとRecycle2.1、この2つの組み合わせの可能性は無限大な気がします!自分のセンスや工夫次第でいくらでも拡張出来るこのソフト!ありとあらゆるLoopが自分の音源になる訳で、トラックメイキングに置ける中枢になります。
ちなみに僕の知り合いのトラックメイカーの方にこの方法を話してみたところ、数ヶ月後には家に有る数百枚のレコードから『My Best Loops』を作っていました!!みんなで『バカだね〜』と笑いながら、そのプロ根性は見習うべきだと思わされた一面でした。
『いろんなソフトを揃えていく』反対側で、『一つのソフトをとことん使い倒す』能動的な音楽制作環境を作ってみるのはいかがでしょうか?
記事内に掲載されている価格は 2007年5月16日 時点での価格となります。
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