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14
Mar.2009
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トップ・エンジニアが考える最高のミックス!松田直氏セミナー・レポート!

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Waves Tony Maserati Collection発売に合わせ、Tony Maseratiに比肩する日本のマジックタッチ、エンジニアの松田直氏をROCK ON PROリファレンス・スタジオにお迎えし、プラグインを中心にしたミックス・テクニックを存分に披露していただくセミナーが開催されました!簡易レポートを梓澤がご紹介します。

TOWA TEIをはじめとする数々のアーティストの作品を手がけ、シンクシンク・インテグラルに所属する松田氏は、現在、長野を拠点に活動中です。東京に音楽業界の中枢が集まっているとも言える状況の中で、素材のやり取りや打ち合わせをどのように進めているのかも興味深いところです。
松田氏が今回素材に持ち込まれたのは、ヒップホップ・グループGAGGLEの「Hunger feat.Boldoo,Quiza」のマルチトラックデータで、仙台に住むメンバーや長野のご自身を含め、データの受け渡しはサーバ経由、打ち合わせはSkypeを使用して、実際に顔をあわせる事はほとんどなかったようです。どうしてもと言う時は宅配便でデータ受け渡しを行うと言う事で、不便は全く感じておられないようでした。

いよいよ本題のミックスに入る前に、松田氏の自宅での作業環境をご説明していただくと、最近ではほぼ全ての作業をPro Tools内部で完結されているとの事で、アウトボード等は使用せず、プラグインのみでミックスを行っているそうです!近年では、アナログ・アウトボードのサウンドを求める動きが大きい中で、果たしてどんなサウンドとなるのでしょうか?

waves2まずは、ドラムトラック処理の解説から。トラックには生っぽいキックとTR的なキックの2本があり、これを位相関係の干渉を避けるために タイム・アジャスターで少しずらしていきます。ここで驚いたのは、McDSP Analog Channelをはじめとしたテープ・シミュレーターを、APIのグライコを挟んで3段もかけている事!
解説していただくと、 実際にコンソール+レコーダーでミックスをしていた際に、レコーディングでテープに収録されたサウンドが、ミックスの際にテープで再生されてコンソールのリターンに返り、EQ処理してミックスされた物がさらにレコーダーへ、という流れを考慮に入れて行っていると言う事でした。

実際に処理されたサウンドと、ラフミックス時のサウンドを聞き比べてみると、やや腰高なイメージのあったキックがどっしりとしたイメージとなり、オリジナルではキックが引っ張っていたリズムが、スネア主導に変更されて、しなやかなグルーヴ感を持ったトラックに変貌を遂げていました!
もちろん、クライアントの要望もあるので、意図されない変更は歓迎されないでしょうが、オリジナルの要素を残しつつ、そこからクライアントの意思を感じ取って、意図以上に仕上げるテクニックは、まさにマジックタッチと 言えるでしょう!

今回のセミナーではTony Maserati Collectionがフィーチャーされていますが、Wavesの新しいSignature Seriesは、サウンドの処理を行う際に使われるシグナル・ルーティングを再現した、今までにないプラグインで、その第1弾が当代切っての人気エンジニアTony Maserati氏であり、サウンド処理の際に使用されるプロセッサーの「チェーン」がまとめられています。
その中から、ドラム向けのDRM Drum Slammerでの解説を行っていただきましたが、EQ/ダイナミクスといった概念にとらわれない自由なパラメーターのコントロールが可能で、簡単に手早くTony Maseratiのサウンドに近づいていく様は、Signature Seriesの可能性を感じさせてくれる物でした。

特に、松田氏の様な熟練のテクニックを持つ方の手にかかれば、作業効率を大幅に短縮する事が可能な様に思えましたが、一方で、個性的なサウンドの演出には、やはり理論と経験に裏打ちされたテクニックが欠かせません。

先にもご紹介した松田氏のドラムトラック処理等は、まさしくSignature Seriesにも採用されても良いような「チェーン」であり、最終的なサウンドが見えていて、そのためには何をすれば良いのか、と言う事が分かっている方にとって、Tony Maserati Collectionはその中身まで見えているに違いないでしょう!

最終的に仕上がったミックスは、抑揚の効いたドラマチックな仕上がりとなっており、ブラッシュアップされたサウンドは、参加された方々のノウハウとして役立つ事でしょう!

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記事内に掲載されている価格は 2009年3月14日 時点での価格となります。

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