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本記事はROCK ON PRO “Proceed Magazine” 2013 Summer号からの抜粋記事になります。
DigiGrid ページはメディア•インテグレーション ページ内に、7月中旬に正式オープン予定です。
従来のUSBやFireWire、Thunderboltで接続するオーディオI/Oでは実現不可能なSoundGridネットワークによるシステム構成の自由度を達成、将来においてはMADI&AVB等への接続性の発展も確保。
多様なPlug-inを(WAVES Plug-insを始め、サードパーティーからも登場)を、外部インテルプロセッサー(サーバーモデル)で起動。各種DAWに、インサーションが可能。(指標:WAVES C1 mono 336個48Khz/DLSのPower)
HDXの持つPowerとの共存から、HD nativeモデルへの外部プロセスパワーの供給。レガシーTDMユーザーへPowerやI/O拡張性を提案。
外部Plug-insを瞬時に内蔵プロセッサーへ切り替えることが可能で、出先での仕事のファイルと互換性を確保。また、各社Plug-insの開発が、PC互換となるため高い移植性を実現。
ネットワーク接続ならではの利便性は、様々な制約から解き放ちます。各モデルは、SG接続で互いに信号を自由にパッチング。PRE内蔵モデルで受けた音声を、他の二つのモデルにシンプルに分配。CubaseとProtoolsに同時に収録可能。
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まだDiGiGridをご存知で無い方や詳細な情報を得られていない方々に、このイノベーションブランドをお知らせできることは非常に光栄です。その誕生はPlug-insソフトの雄「WAVES」とイギリスでカッティングエッジなコンソールの開発を続けるDiGiCoの音響テクノロジーから生まれ、その名称はDiGiCoの頭文字とWavesのハードウエアプロセッシングブランドSound Gridから由来しています。2013年のNAMMショーで初公開され、現在は発売に向けて鋭意開発中の状況です。従ってここに記載された事項は今後開発の中でさらなる発展を遂げる部分を多く残している点にご注意いただけると幸いです。
近年業務関連では様々なEthernetケーブルを使って接続する機材が出現していますが、その画期的な点として多くの機材はマルチチャンネルをソフトを使って自在にハンドリング、アサインすることが可能となっています。DiGiGridもコンピューターとオーディオI/O、Wavesプラグインが動作するサーバー(外部Intel CPU)を任意に接続、すべての入出力を一括で管理でき、プラグインのレイテンシーも非常に低く抑えられているという新しいソリューションであり、その期待は高まります。この記事ではDiGiGridが実現するソリューションを具体的な接続例とともにご紹介するほか、メーカー担当者にもこの新しいブランドについて伺ってみました。
DiGiGrid製品のシステム構成が持つ自由度の高さに貢献しているのが、コンピューターとすべてのDiGiGridデバイスを接続するWavesのSoundGridネットワークオーディオへの発展です。従来のUSBやFireWire、Thunderboltで接続するオーディオI/Oでは実現不可能な、このネットワーク化によるシステム構成の自由度により、予算の限られたホーム・スタジオから、複数のスタジオを持つプロジェクト/ポストプロダクション・スタジオや放送局、更にはデジタル化が急速に進行しているライブサウンドまで、あらゆるニーズに最適な規模で対応できるのがDiGiGridシステムの最大の特長です。
ネイティブのDAWを接続してレコーディングやミキシングを行う、ProTools HD/HDXシステムを拡張する、スタジオにあるアウトボードをProToolsやDAWシステムに組み入れる、ライブやスタジオでのミックスにおいてより多くのプラグインを使うためにプロセシング・エンジンを追加する、既存のMADIネットワークから信号を分岐してMac/PCでマルチトラック・レコーディングするなど、選択するDiGiGridのデバイスによって実に様々な用途が考えられます。幅のある仕様から生まれる多様性は非常に魅力的ですが、実際にはユーザーが求める環境での使用にフォーカスすることで構成をシンプルに考えることも可能です。それでは、それぞれの詳細を見てみましょう。
現代の制作環境、現場のニーズにダイレクトに応えるネットワーク機能、オーディオ・インターフェース機能、プラグインパワーを提供する外部CPUパワーという3つのキーワードを融合したソリューションがDiGiGridであることを、ご理解いただけただろうか?スタジオでのレコーディングから、ライブ会場での収録、ミキシングに至るまで、音声をデジタル処理するのであれば、どのようなケースにも柔軟かつ高い実用性を以て機能を提供することのできるまさに次世代のシステムである。ラインナップも豊富で様々な用途を想定しての多種多様な作業、現場にマッチするものが揃えられている。使用法は、アイディア次第。必要とする機能をダイレクトに手に入れることが可能、しかも将来的な拡張性も担保されるソリューションとなっている。後述するが、実際の使用例とその想定されるシーンも挙げている。実際のシステムをご覧いただくことであなたにとってジャストフィットするDiGiGridが見つかるはずだ。
十分なI/Oを持つSoundGrid DSP Server
IOSはWavesプラグインが動作するサーバー機能と、オーディオとコントロール信号のインターフェイスとなる豊富な入出力を搭載した2Uサイズのサーバー&I/Oです。I/O部分は、放送局用コンソール・クラスのプリアンプを8ch、最高192kHz対応のADコンバーター、加えてMIDI、S/PDIF、AES/EBU、ライン出力8 ch(TRSと25pin D-subコネクター)、2系統のHP出力を搭載。これらのI/Oは、ASIO、Core Audioドライバー経由でDAWシステムに接続。
レコーディングやミックスにDiGiGrid IOS上で動作するWaves SoundGridプラグインを使用することで、ホスト・コンピューターのCPUにかかる負荷を軽減。ASIO、Core Audioドライバーに対応するほとんどのDAWアプリケーションで、Wavesプラグインを超低レイテンシーで使うことが可能に。ネイティブDAW環境では、プラグイン処理のレイテンシーが問題に。Waves SoundGridサーバーは、高速イーサネットでDAWと接続され、高解像度、高音質のWavesプラグインをストレスなくシステムにインサート可能。
フロントパネルにはクイック・ビュー・メーターを搭載、詳細を表示するディスプレイを確認することなく入出力信号の存在を確認可能。
【IOSの主な特徴】
レコーディング用入出力をシステムに追加
IOXは放送局用コンソール・クラスのプリアンプx 12 ch、スムーズで高品位なサンプル・レート192kHz対応ADコンバーター、ライン出力x 6 chを搭載した1UのI/Oです。アーティスト、スタジオのI/OをASIO、Core Audioドライバー経由でDAWシステムに接続します。フロントパネルにクイック・ビュー・メーターを搭載し、モニター・ディスプレイを確認するまでもなく、入力信号を確認可能です。加えて、高出力ヘッドフォン出力を4系統搭載、スタジオでの演奏、コントロール・ルームでのディテイルのチェックのためのモニタリング、いずれの場合でも優れたパフォーマンス、高音質を実現します。他のDiGiGrid製品と組み合わせて使うことで、MADIネットワーク、より多くのI/O、ハイ・グレードなプラグイン、それら全てがEthernet 1本でつながります。システムはネットワーク化されているため複数のメンバーで共有することも可能。
【IOXの主な特徴】
コントロール・ルームの入出力拡張に最適
IOCはコントロール・ルームに最適で多様なコネクターを搭載した1Uユニットです。
放送局用コンソール・クラスのプリアンプx 2 ch、スムーズで高品位なサンプル・レート192kHz対応ADコンバーターに加え、ADAT入出力、ライン出力x 8 ch、ライン入力x 8 ch、AES I/O x 16chを(D-Sub 25pin)を搭載し、 アーティスト、スタジオのI/OをASIO、Core Audioドライバー経由で、DAWシステムに接続します。フロントパネルにクイック・ビュー・メーターを搭載し、モニター・ディスプレイを確認するまでも無く、入力信号を確認可能です。加えて、高出力ヘッドフォン・アウトを2ch搭載、スタジオでの演奏、コントロール・ルームでのディテイルのチェックのためのモニタリング、いずれの場合でも優れたパフォーマンス、高音質を実現します。他のDiGiGrid製品と組み合わせて使うことで、MADIネットワーク、より多くのI/O、ハイ・グレードなプラグイン、それら全てがイーサネット1本でつながります。システムはネットワーク化されているため複数のメンバーで共有することも可能です。
【IOCの主な特徴】
ProToolsシステムをDiGiGridで拡張
DiGiGrid DLSはSoundGridオーディオ・ネットワークをProToolsシステムに接続し、使い慣れたWavesプラグインの互換性を保ったままProToolsシステムの拡張やアップグレードを可能にします。
DLSは2Uユニットのオールインワン・プロセッシング、SoudGridコネクション・ハブであり、さらに、将来のI/Oの追加やMADI接続のための拡張性を備えています。旧Pro Toolsハードウエアをお使いの場合でもネイティブ・プラグインを使用可能で、超低レイテンシーのDiGiGridプラットフォームの導入も可能になります。お使いのPro Toolsハードウエアが最新機種であれレガシー機種であれ、Cat 5eもしくはCat 6ケーブルの接続だけでSoundGrid DSPサーバーのパワーを利用可能。Wavesプラグインを備えた充実のシステムを実現します。そして、その恩恵はここで終わりません。SoundGridネットワークに接続することで、プラットフォームを変更した時でも、既存のPro Tools I/Oを引き続き使い続けることが可能。
【DLSの主な特徴】
HD I/OをDiGiGridシステム内で活用
DLIは1Uユニットで現行及び、旧タイプのPro Toolsハードウエアと接続、アクセスを可能にし、既存のSoundGrid DSPサーバーとより規模が大きいDiGiGridネットワーク、I/Oインフラとの統合を実現します。
【DLIの主な特徴】
MADI対応製品をDiGiGridに接続
DiGiGrid MGBとMGOは新しいタイプのポータブルなSoundGrid – MADIデバイスです。両モデルの相違点はMADI接続方法がBNC(MGB)もしくはオプチカル(MGO) であることです。最もベーシックなセットアップ例としては、SoundGridネットワークをコンピューターに接続することでMADI I/Oにアクセス可能になります。2系統のMADI I/Oは最大128 chをコンピューターの1GBイーサネット・ポート経由で128 chを同時にプレイバックしながらレコーディング可能。
SoundGrid DSPサーバー、SWI、Waves MultiRackアプリケーションを接続すれば、すべてのMADI対応ライブまたは放送用コンソールから簡単にSoundGridのリアルタイム・プロセシングが利用可能に。長距離の伝送が必要な場合も安心。MGOは標準ではデュアル・モード・トランシーバー仕様。オプチカル・ファイバーでの長距離転送が必要な場合は標準デュアル・モード・トランシーバーからシングルモード・トランシーバーにアップグレードも可能です。
【MGOの主な特徴】
【MGBの主な特徴】
SoundGridハブ
SWIは、MADIとSoundGridネットワークの柔軟な相互入出力を可能にします。SoundGridネットワークからMADI機器を共有したり、DiGiGridの他のユニットをシステムへの組み込むことも可能になります。図のように2台のコンピューターを使ったライブレコーディングのバックアップも、今までになく簡単に行えます。
【SWIの主な特徴】
IOS導入のベーシック、Native環境のプライベートスタジオにAoIPとプラグインパワーを!
プラグインサーバー機能をダイレクトモニタリング時にも利用可能。WAVESのプラグインを録音時のモニターに利用することが可能。8ch分のマイクプリを持ち、プライベートスタジオクラスであれば十分に対応可能なキャパシティーを持ちます。SoundGrid Hubの機能も併せ持ち、システムの中核となるコンポーネント。将来的な拡張性も担保されるDiGiGridの1台目としてBestなチョイス。
12chマイクプリと4つのHP OUTで可搬性にも優れたAoIPマルチチャンネルレコーディング!
12chのマイクプリと4系統のHP OUTにより、キューボックスとしても、高品位Audio Interfaceとしても利用が可能。特筆はCueBoxとしての機能。最大で256chの伝送可能なDiGiGrid IOXは任意のチャンネルのモニタリングが可能なうえ、4系統のHPに対し別々のミックスバランスをアサインすることも対応できる。将来的にはIOSを追加してプラグインパワーを増強させる、IOXを追加してMac入力チャンネルを追加するなどの拡張性も。
HDXシステムへ新たなプラグインパワーを追加!DLS/DLIでモンスターシステムを構築!
2系統のDigiLink Portを持った64chの処理が可能なインターフェイス。しかもDLSであればプラグインサーバー機能を内包し、Pro Tools HDシステムに更なるパワーを追加する。Pro ToolsのMixerへもDiGiRackと呼ばれるプラグインにより機能を提供。瞬時にHost CPUとDLS CPUの切り替えが可能なユースフルな仕様であるうえ、DLS/DLIは最大2台の利用で128chという膨大なCh数のインターフェースを構築出来る。
2基のホストCPUで拡がる自由自在なAoIPルーティングで複数DAWを共存!
1つのStudioを2部屋のコントロール・ルームで共有するAudio over IPならではの設計。EtherNetで接続されたDiGiGrid機器同士であればお互いに認識し、自由なシグナルルーティングを組むことが可能となる。しかもコントロールルームで利用するDAWは選択自由。DiGiGird対応のDAWであれば制約なしに利用できるためエンジニアはPro Toolsで、コンポーザーはDigital Performerで、などの利便性も確保している。
リダンダンシーを確保したDiGiGridネットーワークはLIVE Recordingでも威力を発揮!
MGBでSR Consoleから受け取ったMADI信号をDiGiGridに変換。EtherNetでCAT5eであれば100m、Fiber変換をすることで100kmもの長距離伝送に対応が可能。レコーディングブースでSWIを利用しDiGiGridの信号を分岐することで、複数のPCでの同時録音に対応できる。PCにはEtherNetのPortがあれば、最大で128chのマルチレコーディングを、かさばるラックシステムなしのコンパクトなシステムでバックアップを含めた収録が実現する。
SoundGrid規格で拡がるAoIPの世界をDiGiGrid Router SWIで連結!
DiGiGrid RouterであるSWIはSoundGird規格の機器同士を接続出来る柔軟性に富んだプロダクト。対応のコンソールと従来製品であるWSGによるプラグインパワーのアドオン、DiGiGird接続でのレコーディングといったことが、CAT5eの接続のみで完結となる。活用法は、ユーザ次第、自由自在な柔軟性を持った拡張性高いシステムを構築可能となる。
記事内に掲載されている価格は 2013年6月19日 時点での価格となります。
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