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昨晩から新製品の発表が噂されていた本日の発表会、期待を裏切らない内容でした! 遂にAvidの名を冠した新たなるMboxこと「Avid Pro Tools Mbox」からmini、mbox、Proの3機種が一斉発表!! 注目ポイントとして
などなど事前情報だけでも多いに期待高まる新製品発表会を最速レポート! 実機の展示が間に合わなかったのは正直残念でしたがNEW 「Avid Protools Mbox」の快進撃を予感させる充実のアップグレードをお見逃し無く!!
●「クラス最高インターフェース」としての音質、仕様の一新。
一見Avid Pro Tools Mboxの3ラインナップは旧Mbox2を踏襲しているように思えますが、今作は各モデル毎に明確な差別化が計られているのが特徴です。
・サンプリングレートはminiが48kHz、Mboxが96kHz、Proが192kHz
・接続端子はminiがUSB1.1、MboxがUSB2.0、ProがFirewire400
中でも注目はオンボードDSP搭載のProTools MboxとProTools Mbox Proの2機種。
肝心のサウンドこそ聞けませんでしたがデザインだけでなくNEW Avid HDでもキーワードとなっている「クラス最高」をテーマに、Pro Tools HDインターフェイスの伝統と品質が随所に見て取れます。 192I/Oに課せられるものと同等のテスティング、ソフト・クリップ・リミッターを有し、さらに、AD/DA、プリアンプに至るまで新たにサウンドデザインを行ったとの事! 期待が高まります!
●上位2機種に新搭載されたMultiボタン、ソフトクリップ、スタンドアローンモードによるハードウェアの優位性
昨晩公開された製品画像でも疑問に思われた方がいらっしゃったかもしれませんが、本体中央に搭載された「Multi」ボタン。実はボタン1つで2つの好きなMIDIコマンドを記憶出来る便利機能なのです。
プレス&リリースかプレス&ホールドによる動作で機能切替が可能で、例えばRECのOn/OffとUndo機能の組み合わせでマルチテイクを手元で実行など積極的なレコーディングの際にも重宝しそうです。ProTools Mbox Pro搭載のフットスイッチと組み合わせるのも面白いですね。
そして注目はマイクプリアンプ部に192I/Oでお馴染みのソフトクリップを新搭載。過大入力時にもアナログ卓のような自然なサーチュレーションを再現してくれます。Vocalレコーディングはもちろん、ダイナミクスの大きな楽器入力などにおいては大きなアドバンテージとなってくれるでしょう!
またUSBやFirewireで接続をしなくても、本体ACアダプターさえ接続していればスルーアウトや各chの信号入力をMixしてデジタル出力する等自由な設定が可能です。豊富な入出力を誇るProTools Mbox Proならミキサー代わりとしても重宝するのではないでしょうか。旧MboxではElevenRackの発売も有りMbox2 Proの立ち位置が微妙でしたが今作はデザイン・仕様ともに最もツボをおさえてます!
もちろんまだまだ未公開な部分もあります。
などなど実機の到着まで待ちきれない方も多いと思います。その他細かな仕様に関しても国内に実機届き次第取材に向かいレポートしますので是非ご期待下さい!
●オープンプラットフォームへのシフトと64bit環境対応が示すproToolsの今後
そして今回の発表会で特に強調されていたのがNEWAvid Mboxシリーズのオープンプラットフォーム仕様について。ProToolsだけでなく、LOGIC、LIVE、RECORD、REASON、SONARやCUBASEといったサードパーティDAWとの親和性の高さを新開発のドライバーソフトウェアによって実現。これまでProTools LE以外のDAW使用は実質サポート外だった部分を大きく転換。今後の製品開発においてもユーザーにとっては大きな好材料と言えます。
そして注目はこの3機種がすべてWindows7 64bit対応インターフェースという点です。ProToolsソフトウェアの64bit完全対応が待たれる今、次のバージョンアップに向けた大きなファクターと言えるのではないでしょうか。さすがに店頭でも大容量のソフトウェア音源をProToolsLEで思う存分使いたいという声が大きくなってきましたのでDAW側の完全対応も待ち遠しい限りです!
●M-Audioからミュージシャン育成をコンセプトにした新世代I/F & DAW一体型「MobilePre + Pro Tools SE」を発表!!
こちらもスライドのみの発表でしたが新開発のマイクプリに加え人間工学に基づいた4つのノブで各種レベルコントロール可能なデスクトップサイズのM-Audio製I/F「MobilePre」。MIDIやデジタルは排除した潔い仕様に名前の通り新開発のマイクプリアンプを搭載。
しかしこの製品の注目ポイントはハードウェアよりM-Powered Essentialの後継にあたる新DAW「pro Tools SE」にあります。音楽制作への入門/育成と上位機種へのセッション互換、ステップアップを目標とした新開発DAW、スタートメニューからProTools LEとは異なります。
従来のように開始同時にセッションオープンではなく、専用スタートページではセッションの紹介から各種ヘルプが充実! プラグイン一つに至るまで基本的な使用方法を解説してくれます。本日は英語解説ムービーのみの発表でしたが、リリース次期にはすべてローカライズ完了予定との事!
その他にも大きな特徴としてミキサーウィンドウを排除し、各トラックパラメーターとしてミキサーフェーダーを埋め込んだ1ウィンドウコンセプトにGUIを変更。最大2ch同時録音や最大16オーディオトラックなど差別化は大きいですが、Airプラグインを基にしたエフェクト、100音色を誇る音源を搭載。プラグインが使えなくてもしっかり楽曲は作れます!
ProTools SEからM-Poweredへのアップグレードプランこそ無いものの、ProTools HD及びProTools LEとのセッション互換はありますので初期導入には強くオススメです! MobilePreとのバンドルで実売価格も¥15.750を予定と非常にお手頃です!
●クラス最高を軸とした妥協の無い製品開発に見える4年以上に及ぶ準備期間とAvidの戦略
先日のHDに続き、プロフェッショナルからプロシューマー、コンシューマーに至るまで各レンジの新製品が出そろった本日の発表会。Avid ProTools Mboxシリーズは旧Mbox2より全体的にやや値上げ、M-Audio製品に関しても単純な安売り路線ではなく専用ソフトウェアを新開発してバンドルする等、ステップアップを見据えたAvidの戦略が4年以上の十分な準備期間を経て強く打ち出された発表会と言えます。
クラス最高というキーワードがHDだけのものではなく、コンシューマーレンジにおいても同様であると言わんばかりのAvid ProTools Mbox。192I/Oに使われた技術を惜しみなく投与するだけでなくオープンプラットフォームへの転換とともにDAWシーンを席巻するプロダクトとなるのはもはや間違い有りません。
「Avid ProTools Mbox」発売は9月下旬を予定。本日より予約開始です!
記事内に掲載されている価格は 2010年9月15日 時点での価格となります。
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