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15
Jul.2011
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Rock oN若手スタッフがお届けする今が旬のヘッドフォンアンプ試聴会!!

今が旬の!ヘッドフォンアンプ試聴会

いつの時代も語られる「モニタリング環境の重要性

個人でもアクティブスピーカーの導入が全盛となった今だからこそ新たなる問題も、、日本の住宅事情でスピーカーのみでの低音の処理や細かいEQ調整、ノイズチェック等を行うと、そこより少しでも別の環境で聞くと、あれれ、、、悲しい結果に。。。そんなことありませんか?

でもマンションだから大きい音は出せない・・・。 そんな皆さんに是非ともお薦めしたいのが ヘッドフォン・ミックスです!!

まずヘッドフォンで徹底的にフレーズや出音を作り込み、その後にスピーカーで小さい音と少し大きい音で確認して下さい。その大小2種類の音量で飛び出る音や引っ込む音があったら要チェックです!

その音の処理を中心にスピーカーでバランスチェック⇄ヘッドフォンでもバランスチェック&修正!これを数回繰り返すと、どの環境でもバランスが良い仕上がりが出来てきますよ!

そんなお供に、Audio I/Fに付いてるおまけ的なヘッドフォンアウトではなく、ちょっと本気なヘッドフォンアンプをチョイスするとその精度が更に上がります!

  • と言う事で、早速!様々なメーカーがしのぎを削るヘッドフォン・アンプの中から、Rock oN若手スタッフお勧めの6機種をチョイスし、徹底的に聴き比べをしてみました!!
  • まずは恒例スタッフ紹介から!今回のレビューは若手スタッフ、楊、長岡、福山の三人でお届けします!

長:長岡です。たびたび対談等でも登場するので毎回な感じではありますが、エンジニア業との二足の草鞋で磨いた耳力?で皆様に的確なレビューを届けます。

福:好きな言葉は「豪華一点主義」の福山です(笑)Rock oNでは珍しい!?Windows& Cubaseユーザーです。エンジニアリングよりもプレイヤー志向の制作をしています。よろしくお願いします!

楊:ヨウです。マレーシアからきました。実は二人よりも先輩なんです(笑)普段はRock oNの発送チームのリーダーとし、プライベートでは、作曲、アレンジ、キーボーディストとして活躍しています!

今回の試聴機材

  • ・SPL / 2Control ¥79,800
  • ・Benchmark / DAC1 PRE ¥216,000
  • ・Grace / m903 ¥228,900
  • ・Lehmann Audio / Black CUBE Liner PRO ¥126,000
  • ・Fostex / HP-A7 ¥58,000
  • ・AUDIOTRAK / DR.DAC2 DX ¥37,480
  • ・ANTELOPE AUDIO/ZODIAC+¥31,5000
  • ・Blossom/BLO-0169¥47,400

★SPL / 2Control

楊:「真っ正面から攻撃を受ける」というイメージですね!

福:あ、それすごくわかる(笑)!Crossfeedスイッチで音像の調整ができるからとくにセンター成分がみえてくる!

長:Crossfeedの値を決定するノブを3か4あたりで使用するとスピーカーでミックスしたかのようなミックスバランスにもできるし、MonoやDimmerなどの制作作業に必須な機能も完備してるからミックス向き。低域から高域にかけたアタック感とハイミッドレンジをしっかりと再生する「これぞSPL!」と思えるサウンドです。ROCK系なんかのダイナミックレンジが狭めな楽曲にむいているんじゃないかな。

楊:逆にアナログ感が強いから、打ち込み系な曲では少し緩く聞こえてしまうかもしれませんね。

  • 総評:
  • 高品質なヘッドフォンアンプ回路を持ちつつ、モニターコントローラーとしても秀逸。レンジ感は広くはないが、アタック感があるSPLらしい芯のあるサウンドが売り!CrossFeedスイッチをONにしてミキシングすることにより、ヘッドフォンでミックスした際もスピーカーを鳴らして作業したかのようなミックスバランス(スピーカーシミュレーターという感覚ではない)でサウンドをチェック出来ます。あえて欲を言うならば、ヘッドフォンセクションとモニターセクションに別々でDimスイッチがあると更に便利かも。
  • ☆相性の良いヘッドフォン:
  • 「Ultrasone PRO-550」「AKG K240mkll 」等音像の広いサウンドが特徴的なヘッドフォンを使用するとヘッドフォン自体の持つセンター定位の不足分が解消されるかつ、ミッドレンジのアタック感が増すので、トータルでバランスの良い鳴りが実現可能。「Sony / MDR-CD900ST」を使用した場合はより定位感がフォーカスされて、モニタリングに最適な印象になります。

★Benchmark / DAC1 PRE

福:これは全体的にバランスがいいよね!

長:フラットな質感とワイドなステレオイメージが特徴的かも。これは耳疲れないですね。

楊:激しいエレクトロやダンスやロック系な曲でも落ち着けて聞ける、「冷静な音」というイメージ。裏を返せば面白さが無いというか、、、

長:確かに解像度は素晴らしいけど、周波数だけでなく、ダイナミクスもややフラット気味に感じるので、音像が奥に定位してしまい、やや距離感が出てしまう、、、。僕のロック耳にはどうもしっくりきませんでした(笑)

福:クラシック、ジャズ系だとダイナミックレンジの広さ、ホールの鳴りまで明瞭に再現するほどの再現性は、他の機種と比べても、格段にいいよね!

楊:確かに、クラシック系の曲で聞いてみると、思った通りに音域のバランスや空間感があらわされていて、繊細でステキです(笑)

長:ジャンルを問わず一発録り、部屋鳴りやミステイクすらも「音楽」となる作品とかに向いてそうですね!

楊:長い時間作業するアレンジャーやクラシックファンにもお薦めです。

  • 総評:
  • ダイナミックレンジの広さ、ホールの鳴りまで明瞭に再現するほどの再現性を感じられます。レイテンシーも低く、レコーディング時のモニタリングでも(44.1khz時に2.10ms)と全く問題を感じさせないレベルです。タイトなサウンドながら低音の再生能力は高く、輪郭のしっかりしたサウンドが特徴です。
  • ☆相性の良いヘッドフォン:
  • 「JVC/HA-MX10-B」「SHURE/SRH840」等、所謂モニタリング用ヘッドフォン的フラットなサウンドで、まじめにサウンドをモニタリング出来るヘッドフォンとの相性が良い印象。「Sony/MDR-Z1000」とのコンビネーションは突出しており、ヘッドフォン自体の高い解像度と相まって、音の粗やピアノのハンマリングのサウンド等、あらゆるサウンドを忠実に再現します。購入をお考えであれば迷わず「Sony/MDR-Z1000」がお薦めです!

★Grace / m903

長:定位の解像度に関しては今回で一番。一聴しただけで分かるほど。音像は近めの距離感。迫力ある音像さが感じられたね。

福:うんうん、頭ひとつ飛び出している解像度の高さ!!個人的には、音の余韻の再現性が素晴らしい!

楊:曲の世界に入り込むというような、自然なイメージ!特に中高域のバランスが抜群!!

福:今回試聴したなかで3人一致でお気に入りでしたね(笑)

長:音像は近いですが、個々の音を集中して聴くというよりも、全体のバランスを見たり、ミキシングの分析に適していると思います。

楊:オーディオリスナー向けの機器だと思われがちですが、音全体のバランスをくっきり分離してもらえるので、マスタリングエンジニアにもオススメです。

  • 総評:
  • クリーンかつ再生音を余すことなく伝えるその伝達力、大きすぎず、小さすぎない性格無比な音像は「さすがGrace」音像はやや近めで、空間再現よりも鳴っているサウンドそのものを重視している印象です。音像が前に来る分、リバーブ等は他機種に比べるとやや見えにくいかもしれません(勿論、比較対象のクオリティを踏まえての話)。しかしそれを踏まえても正確無比な定位感、ローエンドからハイエンドまで、量感がありつつもタイトなサウンドは、ミキシング、モニタリング共に理想的なヘッドフォンアンプです。Analog InとDigital In使用で比較すると、解像度は明らかにDigital Inを使用した時のほうが高いので、前述の「Benchmark/DAC1」と同様、D/Aコンバーターとしての使用もお薦め出来ます。
  • ☆相性の良いヘッドフォン
  • このレンジの広い再生帯域を余すこと無くドライブさせることが出来るヘッドフォンは限られてくるかもしれません。例えば「Ultrasone / PRO-900」「Sony MDR-Z1000」「Phonon/SMB-02」等、ワイドレンジかつ高い解像度を持つヘッドフォンを使用することにより、Grace/ m903の持つ透き通るような、クリスタルクリーンな質感が堪能できるでしょう。

★Lehmann Audio / Black CUBE Linear PRO

長:エンジニア好みの玄人サウンド!というか、あまりの面白みの無さに驚いてしまいました(笑)!

楊:僕もフラットに感じた!全体的に音が厚く上から下まで広がっていますが、決して曇ったりしてるわけではなく、素直な音に聞こえます。

幅広いインピーダンスのヘッドホンに対応しているので、普段聞こえない低域もくっきり聞こえる!

長:究極と言わんばかりに「ありのまま」「原音忠実」。仕事の為のプロフェッショナルサウンド。

ニュートラルにミックス、素材の善し悪しを判断することにかけては天下一品です。

福:低音がきちんとのびるし、出音がなめらかなので耳に痛くないと言うか、アコースティック系の楽曲を気持ちよく聞けるよね!

楊:そうだね、低音が気持ちよく響く!

福:ただ、ヘッドフォンの割に、音が中央寄りにまとまっているというか、いい意味でスピーカーで聞いている感覚のステレオ感があるので個々の音色よりも、全体のバランスを見るのに向いているとおもいます。

  • 総評:
  • ドイツが誇るLehmann Audioが送り出すこの「Black Cube Liner PRO」サウンドも前段に繋げる再生機器の影響を受けてしまうほどにピュアなサウンドです。巷のヘッドフォンアンプにはない、入力はバランスのXLRのみで、どこまでもストイックな印象でした。解像度は言う迄もありませんが、音像はBenchmarkほど遠くなく、Graceより近くない印象。定位感、周波数バランスも正にこの二機種の間といった印象でしょうか。色づけ無く、フラットなサウンドを目指すのであれば間違いなく「Black CUBE Liner PRO」で決定です!L/R接続だけだと、I/Oが必要になるので、USBの接続もついてるともっといいですね。
  • ☆相性の良いヘッドフォン:
  • 「SPL /2Control」と同じく「ULTRAZONE /PRO550」「AKG /K702」のような音像の広いヘッドフォンもおすすめですが、低域の再生能力に定評のあるPHONONシリーズとも相性抜群!きちんとプリの増幅を受け止められる、ある程度ハイエンドなヘッドフォンとの組み合わせが好印象でした。

★Fostex / HP-A7

楊:ステレオ感がスゴいよね!

福:良くも悪くも左右にめいっぱい広がってますね!ボーカルやコーラスワークがすごくよくわかる。

楊:今回は、USBで接続で聞いてみたので少し音は緩く聞こえてしまいましたが、オヤイデ製のケーブルや複数の機器を接続してみるとちょうどいいバランスになるかもしれませんね。

長:ヘッドフォンの使い分けでも、かなりサウンドの印象が変わるだろうね。クラシックやジャズ、等、演奏を大切にするジャンルにお勧めです。

  • 総評:
  • 広い音像に負けない定位感を併せ持つ本機。「Sony/MDR-900ST」を使用した時は定位感、音像もバランスよく、まさにモニターに最適なサウンドなのですが、「Sennheiser/HD650」等のオープン式等リスニング用のヘッドフォンに変えるとリバーブ等の量感もたっぷりで、上から下まで気持ち良いリスニングに最適なサウンドが完成してしまいます。カメレオン的な印象を持ったアンプでした。しかし「Benchmark /DAC1」試聴時にも感じましたが、「Grace/m903」や「SPL/2Control」のほうがタイトな印象です。
  • ☆相性の良いヘッドフォン
  • 様々なタイプ、メーカーのヘッドフォンを試聴しましたが、特に良いと感じたのは「KRK/KNS8400」等、割と定位感やサウンドがハッキリとするヘッドフォンとの相性が良いと感じました。

★AUDIOTRAK/Dr. DAC2 DX

長:これいくら?想像以上に良い!

福:¥37.480!想像以上にバランス良いよね。タイトな出音というか、音の分離感が良い。エレクトロ系お家芸のサイドチェイン使ったエフェクトとか、スローに立ち上がるサウンドがちゃんとフォーカスされて聴ける。

楊:今回はUSBで接続なので、オヤイデの「d+USB/Class S」とかで周波数レンジを足してあげると丁度いいバランスになるかも。

福:解像度も高くて、歌ものの楽曲を聴くと息づかいとか、そういうところまできちんと再生してくれる。

長:プライスレンジ以上の価値があるアンプだよね。オーディオI/Fのヘッドフォンアンプって正直、30万クラス以下はオマケみたいなものだから、S/PDIFとかでこれに繋ぐと更なるグレードアップが出来ると思います!

  • 総評:
  • 価格以上の解像度を感じさせる「AUDIOTRAK / Dr. Dac2 DX」ローもタイトで、4万円以下という価格帯にも関わらずバランスの良い鳴りを実現しています。フラットで正直な面もあるので、しっかりと楽曲をモニタリングしたい時には最適です。なんとオペアンプを自ら交換、カスタマイズすることも可能。簡単な知識と技術は必要ですが、個々の好みに合わせてキャラクターをチューン・アップ出来る魅力的な仕様となっています!
  • ☆相性の良いヘッドフォン
  • 割とどのヘッドフォンでもバランス良く再生可能ですが、あえて言うのであれば「Sony/MDR-CD900ST」や「AKG/K271mk ll」等、クローズドタイプで周波数レンジはほどほど。かつしっかりとした定位感をもつヘッドフォンとの相性が特に好印象でした。

★ANTEROPE/ZODIAC+

福:もの凄い解像度だね、、定位、音像含め、音源の全てが見えるっていうか。とにかくすごい。

長:レコーディングされた環境すら手に取るように分かってしまう(笑)アコギから何cmマイクを離したか、とかね。

楊:でもエレクトロ音源だと少しコンプ感のようなものを感じてしまうんですよ・・・。あと音像もかなり近いね。

福:多分、解像度と情報量がある分、音源の潰れとか、そういったものがより聞き取りやすくなっているんじゃないのかな?実際ボーカルにコンプレッサーをかけてモニターしてみたんだけれど、ほんの少しのGRとか、ヘッドフォンだと分かりにくい変化が聞き取れるということは凄いことだよね。

長:あと、これもDACだから、スピーカーでアウトも出来る。S/PDIFでCDプレーヤーから繋いでみたんだけど、レンジが広くて音像も大きいのに、APOGEEのような派手な質感も無いし、DAとしても凄くお薦め!

  • 総評:
  • デジタルシステム、ハイグレードな価格帯ですが、それ以上の価格帯の物と比較出来るクオリティを持ったDAコンバーターだ。1dbのEQ、1dbのコンプレッション等、微細な変化を細部までモニタリング出来るその性能は正にマスタリングに最適といえましょう!周波数特性はフラットというより、情報量、解像度を高めるためにあえてチューニングされた印象です。デジタル接続を強く推奨します!
  • ☆相性の良いヘッドフォン
  • Grace / 903と同様に「Ultrasone / PRO-900「Sony /MDR-Z1000」等の正確なモニタリングが可能なヘッドフォンが最適です。特に「Ultrasone / PRO-900」を使用するとその広大なステレオイメージがZodiacの近い音像と相まって中和され、ジャストな位置に定位してくれます!

★Blossom/BLO-0169

長:ピュアなサウンドだねー。小さいボディだけど、ボリューム上げても歪まないし、原音忠実系の最高峰だね!

福:金物の鳴りもナチュラルだし、低域の定位もしっかりと出てる。

楊:しかもこれ、バランス型なので、大定番「Sony/MDRーCD900ST」をバランス駆動に改造した「V.I.R. MDR-900ST」と同時に使用すると解像度が飛躍的に上がります!ボーカルの歯擦音とか分かりやすくて、ミックスで役立ちそうですね!

長:そう、個人的にはレコーディングのモニター用に最適だと思うな。目立つところがエンハンスされるから、演奏下手だとモロバレしちゃうかも(笑)

  • 総評:
  • 左右で駆動アンプを分ける、バイ・アンプ方式を採用し、バランス・ヘッドフォンに最適化された出力を持つモデル。サウンドは歪み感無く、クリーンかつナチュラル。楽器、素材の魅力を引き出してくれるとても素直なアンプです。バランス駆動でありつつも標準フォーンジャックも2本挿せる汎用性も魅力的です!
  • ☆相性の良いヘッドフォン
  • 標準フォーンジャックのヘッドフォンも二本挿せますが、やはり持ち味はバランス・ヘッドフォンを使用したバランス駆動!クリーンかつ、音量を上げてもどこまでも歪まないその余裕あるヘッドルームがヘッドフォンの特性を最大限に引き出します。「V.I.R. MDR-CD900ST」ならばその実力を最大限に発揮出来ることでしょう!更にUltrasoneのヘッドフォンも商品により、バランス駆動用にカスタマイズ&ご用意可能です。一度メーカー担当、長岡までお電話にてご相談ください!

★まとめ

さてさて、我々Rock oN若手スタッフ三人によるヘッドフォン・アンプ対談いかがでしたでしょうか?!皆様様々な意見をお持ちかと思いますが、今回のレビューが、少しでも皆さんが理想のサウンドに近づく手助けになればと思います。
もしスピーカーに出せる予算が10万円あるなら、5~6万のスピーカーと2~3万のヘッドフォンを2種類くらいそろえた方が良い結果が出しやすい気がします!もっと割り切って、2~3万のスピーカーと2~3万のヘッドフォン、予算が許す限りで好みのヘッドフォンアンプというプランも有りです!

  • Rock oNでは様々なヘッドフォンアンプ、ヘッドフォンも試聴可能となっていますので、是非お店に来店頂き、実際にご自身の耳でその素晴らしいサウンドをお確かめください!スタッフ一同、お待ちしております!!

記事内に掲載されている価格は 2011年7月15日 時点での価格となります。

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