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16
Jul.2021
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大須賀淳の!ATEM Miniシリーズ音声機能を徹底解剖!第3回:パソコンとの連携でさらなる活用を!

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過去の記事はこちら
第1回:ATEM Miniで使えるマイクと、便利な接続方法
第2回:イコライザーとダイナミクスを活用しよう!

DaVinci Resolveのミキサーを配信に使う方法

前回は、DaVinci Resolveのオーディオ機能「Fairlight」同等の機能を持つ、ATEM Miniに装備されたEQやダイナミクスの詳細をご紹介しました。これらは大変便利な一方、たとえば声に残響を加えるリバーブなどのエフェクトや、プラグインとして販売されている高機能なノイズ除去ツールなどは使うことができません。
一方、応用的な手法を使えば、パソコン内のDaVinci Resolveで音を処理し、それをATEM Miniに送って配信に使うという事が可能です。先述のようなエフェクトを使う目的以外に、さらに多くのオーディオチャンネル数を使いたい場合にも利用できます。

まずは、パソコンのHDMI出力からATEM MiniのHDMI入力に接続します。以下、Macを使って説明しますが、基本的にWindowsでも同じ手法が可能です。

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パソコンへのオーディオ入力には、オーディオインターフェースを利用します(オーディオインターフェースそのものの基本については、こちらの記事などを参考になさってください→https://www.miroc.co.jp/how_to/dtm/。今回は、最大6本のマイクをつないでオーディオインターフェースとしても使えるレコーダーのZoom H6を使用して検証しました。


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オーディオインターフェースをパソコンに接続したら、OSのサウンド設定で、接続した機器を入力に指定します。


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なおWindowsにおいては、サウンド設定の「プロパティ>詳細」で規定の形式を変更しないと、オーディオインターフェースについている入力が全て有効にならない場合があるので注意してください。


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DaVinci Resolveを起動し、「環境設定>ビデオ&オーディオ入出力>システム」のスピーカー設定で、「デバイス」の欄でATEM MiniがつながっているHDMI出力を選択します(画像では「DisplayPort」と表示されている部分にあたります)。


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次に、新規のタイムラインを作成します。「オーディオトラック」はオーディオインターフェースに付いている入力数(そのうち、使いたいチャンネル数)を入力、オーディオトラックの種類は(2つの入力をステレオとして使いたい場合以外)「Mono」に設定します。


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Fairlightのタブを開き、ミキサーの「入力」をクリックして「入力…」をクリックします。


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表示された「入力/出力のパッチ」上で、左の「ソース」内の項目、右の「接続先」の項目を各々クリックして選択し(白い枠がつきます)右下の「パッチ」をクリックすると、オーディオインターフェースの入力と、ミキサーのチャンネルが接続されます。これを繰り返し、全てのソースと接続先を結びつけます。

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ミキサー上で「R」(録音スタンバイ)をクリックすると、各々のソースの音が入るようになり、DaVinci  Resolveのミキサーでまとめられた上で、HDMI経由でATEM Miniのミキサーに入力されます。

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DaVinci ResolveのFairlightには、リバーブなど様々なエフェクトが搭載されていると同時に、VSTやAU(Macのみ)といった共通規格のプラグインを使うことも可能です。

↓こちらは、リアルタイムに空調などのノイズを除去できるiZotope RXのVoive De-noiseをチャンネルにインサートした例。ゲートやエキスパンダーよりもさらに容易に、エアコンなどの音を抑えることが可能です。


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この方法でDaVinci Resolveを通した音には必ず遅延が生じます。今回のZoom H6、Voive De-noise、MacBook Proの組合わせで、ATEM Mini本体のマイク端子への入力と比較したところ、遅延は約42ミリ秒でした。これは30fpsの映像で約1フレーム強にあたり、もちろん映像とズレは生じるのですが、一般的なトークの配信であれば目立たず許容範囲内な事も多いでしょう(なお、編集用に録画する際は、編集時にズレを調整すれば良いので無問題です!)。

得られるメリットを考えれば今回のセットも十分にアリですし、使用するオーディオインターフェースによってはさらに遅延を少なくすることも可能です。オーディオ処理に重点を置いたセッティングの一つとして、覚えておいて損はありません!

ATEM Miniの音声にパソコンでエフェクトをかける

ATEM Miniのミキサーでまとめた音声に、パソコンでエフェクトをかける事も可能です。まずは、ATEM MiniのUSB OUTを、パソコンのUSBポートに接続します。


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今回は、無料で使える定番の配信ソフト「OBS Studio」を利用します。公式サイト(https://obsproject.com/ja/download)からご自身の環境に合ったものをダウンロードし、インストールします。


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OBS Studioの「ソース」で「音声入力キャプチャ」を選び、


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「デバイス」で「Brackmagic Design」を選択します。


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これでATEM Miniの音声がOSB Studioに入力されるようになるので、音声入力キャプチャの「フィルタ」画面でエフェクトの処理が行えます。OBS StudioはVST形式のプラグインが使えるので、ATEM Miniの音声に、先述のiZotope RX Voice De-noiseを適用することも可能です。


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この手法を行う場合は、YouTube Liveなどへの配信はOBS Studioから行う形となりますが、ATEM Miniのミキサーをフル活用した上で、そこにパソコン用の豊富なエフェクトを適用できるという点が魅力です。

ハードウェアのコントローラでATEM Miniのミキサーを操作

ATEM Miniはコンパクトながら、押しやすい本体のボタンを使って映像をスイッチングできるのが魅力です。一方、オーディオミキサーはATEM Software Control上でマウス操作すると、フェーダーなどを一つずつしか操作できず、ハードウェアのミキサーに慣れていると多少もどかしく感じます。

そこで便利なのが、各社から発売されている「コントロールサーフェス」という機器。ミキサーのコントロール部分だけを搭載したもので、ATEM Miniのミキサーは一番普及している「Mackie Control」という規格に対応したコントロールサーフェスを使うことができます。

今回は、ATEM Miniとの併用にもピッタリなサイズ感のKORG nanoKONTROL Studio(https://store.miroc.co.jp/product/39514)という機種を接続してみました。


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コントロールサーフェスをパソコンに接続してMackie Control互換のモードにした上で、ATEM Software Controlの「環境設定>概要」で「MIDIコントロールを有効化」にチェックを入れます。

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この設定にすると、コントロールサーフェスを使って、ATEM Miniのミキサー上のフェーダーとパンを操作できるようになります。複数のチャンネルを一度に操作しても反応するので、マウスよりも飛躍的に操作性が向上します。なお、パソコンにコントロールサーフェス以外のMIDI機器が接続されていると反応しない場合があるので、動作しない場合は他の機器を外してみてください。

3回にわたってATEM Miniシリーズのオーディオ機能をご紹介して来ましたが、既にATEM Miniシリーズを使っていてもご存じない機能もあったのではないでしょうか?今回の応用的な手法も併せ、より一層ご活用いただけましたら幸いです!

unnamed大須賀淳 プロフィール

映像作家・音楽家

1975年生まれ、福島県出身
企業ビデオ等様々な映像・音楽コンテンツを制作すると同時に、書籍や雑誌での執筆、大学やeラーニング等での講師、製品デモなども数多く務める。
2014年、日本初のシンセサイザードキュメント映画「ナニワのシンセ界」を監督。近著は「ネット時代の動画活用講座」(玄光社)ほか。

Twitter:
https://twitter.com/jun_oosuga

YouTube:
https://www.youtube.com/c/studionekoyanagi

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記事内に掲載されている価格は 2021年7月16日 時点での価格となります。

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