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19
Apr.2024
HOW TO

DTM初心者のためのオーディオインターフェース用ケーブル選びガイド

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オーディオインターフェースは買ったけれど、

「コンデンサーマイクはどうやって接続すればいいのだろう・・・」
「モニタースピーカーにはどんなケーブルを接続すればいい?」
「ギターをライン録音するには何か設定が必要?」

とケーブルや接続の設定でお悩みの初心者は多い事でしょう。そして初心者だけでなく長年DTMをやっているベテランでも、実はケーブルの種類や設定を詳しく知らずに間違えているなんて事もあったりします。

そこで今回は、初心者でも正しいケーブル接続ができるよう、必要な知識をご紹介します!

目次:
・接続するケーブルにはどんな種類がある? 
・2種類の伝送方式とプラグの種類 
・オーディオインターフェースの入出力ジャック 
・ケーブルの種類と使用例 
・自分に合ったケーブルの選び方 
・店頭で売れている人気のケーブル 

 

接続するケーブルにはどんな種類がある?

まずオーディオインターフェイスで自分の持っている楽器や機材を接続するには、どんなケーブルがあるのかをご紹介します。

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・マイク:XLRケーブル(XLRメスーXLRオス)
・モニタースピーカー:XLRケーブル(XLRメスーXLRオス)
・ギター、ベース:シールドケーブル(TSフォーンーTSフォーン)
・シンセサイザー:シールドケーブル(TSフォーンーTSフォーン)
・MIDIキーボード、MIDIコントローラー:MIDIケーブル

いきなりいろんな用語が出ましたが、一つずつ解説します。

MIDI機器を接続するのはMIDIケーブルになります。こちらはデジタルケーブルの項目で解説します。

DTMでメインで使われているのがXLRケーブルとシールドケーブルで、こちらの違いを解説します。

XLRケーブルとは一般的にはキャノンケーブルと呼ばれることも多く、主に音響機器同士を接続するためのケーブルです。バランス接続という方式で接続されているので、ノイズ対策に優れていて、抜けにくく、長い距離でも使えます。

シールドケーブルは主に楽器との接続に使われます。アンバランス接続という方式で接続され、長い距離を伝送させると、ノイズが発生しやすいです。

バランスとアンバランス、2つの接続方式について特徴の違いについては、下記にまとめました。

 

バランスとアンバランス〜ケーブルの2種類の伝送方式とプラグの種類

アンバランス方式

アンバランス方式はホームスタジオなどの短い距離での接続によく使われ、ギターケーブルをはじめシンセサイザーやリズムマシンなどの電子楽器、ホームオーディオ機器で採用されています。

バランス方式

バランス方式の方がノイズに強く数十メートルの伝送にも耐えられるため、ミキサーやアウトボードなどレコーディング機材、オーディオインターフェースにも使われています。

アンバランス対応プラグ

バランス対応プラグ

TSフォーン

unbalanced_ts

RCA

unbalanced_rca

XLR(キャノン)

balance_cannon

TRSフォーン

balanced_trs

TSフォーンプラグ と TRSフォーンプラグの見分け方:
フォーンプラグの頭に1本の線が入っているタイプがTSで、2本入っているタイプがTRSです。

 

オーディオインターフェースの入出力ジャック

使用するオーディオインターフェースにはどの端子が付いているのか確認しましょう。

xlr_in
XLR 端子(キャノン端子)

一般的にマイクケーブルやキャノンケーブルと呼ばれるXLRケーブルを接続

line_in
ライン 端子

ヘッドホンを挿す時に使うタイプと同じで、TRS(バランス)タイプとTSタイプ(アンバランス)の2種類あります。

combo_inコンボ 端子

XLR端子とライン端子が合体したとても合理的な端子!最近はこのタイプを採用するメーカーがほとんどです。

rca_inRCA 端子

オーディオ機器でよく採用される、真ん中からピンが出たRCAケーブル (赤白の事が多い) を接続します

オーディオインターフェース上位機種になるとデジタル端子も搭載。

spdif
S/PDIF コアキシャル端子

RCA 端子と同じ形状ですが、こちらはデジタルで2チャンネルの信号を伝送可能。

adatADAT 端子

8チャンネルの44.1Khz又は48Khzデジタル音声を伝送可能。サンプリングレートが 88.2/96 kHzの場合は4チャンネル伝送可能。

midiMIDI 端子

MIDI鍵盤から演奏データを受信したり、MIDI機材に信号を送って音を鳴らしたりする規格。

 

ケーブルの種類と使用例

機材に合ったケーブルはジャックとプラグのマッチングで選びます。オーディオインターフェースへの接続に使用される代表的なケーブルと、その使用例をご紹介します。

XLRメスーXLRオス

バランス伝送
レコーディング機材のほとんどに使われます。このケーブルは両端がオスとメスと呼ばれる形状になっていて、マイクや機材などから信号を受けるのがメス、その信号を機材に入力する端子がオスになります。一般的にマイクケーブルとも呼ばれます。

使用例:ダイナミックマイクやコンデンサーマイクからの入力、ミキサー、アウトボードへの出力

TRSフォーンーTRSフォーン

バランス伝送
オーディオインターフェースの出力がTRSフォーンジャックで、ミキサーやスピーカーの入力もTRSフォーンジャックの場合に使用します。また、TRSフォーンジャックを備えたミキサーやエフェクターであれば、このケーブルでオーディオインターフェースにライン入力する事ができます。

使用例:ミキサー、レコーダー、アウトボードとの入出力

TSフォーンーTSフォーン

アンバランス伝送
一般的にシールドやギターケーブルと呼ばれているケーブルです。ギターやベースなどから直接オーディオインターフェースのラインINに繋いだ時には、オーディオインターフェースのライン入力設定を「INST」や「Hi-Z」にしましょう。
また、シンセやリズムマシンなどの電子楽器もアンバランス出力なので、この TSフォーンケーブルを使用します。

使用例:ギター、ベース、電子楽器からの入力

RCAーRCA

アンバランス伝送
オーディオ機器やDJミキサーでよく採用される、真ん中からピンが出たケーブル。プラグは通常、赤と白の事が多いですが様々なカラーがリリースされています。RCAケーブルは接続が抜けにくい事と、金属端子の接触面積が広いので音質面で有利な上、接触不良のガリもおきにくいというメリットがあります。

使用例:DJミキサー、レコーダー、アンプ、オーディオコンポへの出力

XLRオスーTRSフォーン

バランス伝送
プラグの形状が変わるため「変換ケーブル」と呼ばれます。
コンパクトなオーディオインターフェースや出力数の多い機種になると、スペースの都合上アウトプットにTRSフォーンジャックが採用されています。そのためこのケーブルのTRSフォンプラグで信号を受け、XLRオスでミキサーやアンプ内蔵スピーカーなどに入力する際に使用します。

使用例:ミキサー、アウトボード、スピーカーへの出力

XLRメスーTRSフォーン

バランス伝送
機材に付いているジャックはそれぞれ揃っていない事が多いので、XLRオスーTRSフォーンと同様に変換ケーブルを使用します。オーディオインターフェースのXLR出力から、TRSフォーンジャックを備えたミキサーやアウトボード、アンプ内蔵スピーカーなどに入力する際に使用します。

使用例:ミキサー、アウトボード、スピーカーへの出力

デジタルケーブル

ハイスペックなオーディオインターフェースになるとデジタル入出力端子が搭載されています。音声をデジタルで伝送する規格はS/PDIF、ADAT、AES/EBU、MADIなどありますが、ここでは初心者向けモデルでも見かけるS/PDIFとADATを取り上げます。

S/PDIF コアキシャル

デジタル伝送でエラーが出ないクオリティに設定された75Ωデジタル同軸ケーブル。見た目も構造もRCAケーブルと同じなので、実はアナログ用のRCAケーブルで代用出来てしまったりしますが、品質によっては音が途切れたりする事があるのでS/PDIF用に作られたこのケーブルをオススメします。

ADAT オプティカル

光ファイバーケーブルで、8チャンネルの44.1Khz/48Khzデジタル音声を伝送可能。サンプリングレートが 88.2/96 kHzの場合は半分の4チャンネル伝送可能。オーディオインターフェースに採用されているのはほぼ100%接続部分が四角いので、写真の四角型を使用します。ケーブルには丸型も存在するので注意しましょう。

MIDI

MADIと名前が似ていますが全く別の規格で、音声信号ではなくMIDIデータを伝送します。MIDIキーボードやMIDI搭載シンセサイザーなど、MIDI端子を持った機材を接続します。5つのピンが出ているケーブルでDINケーブルとも呼ばれます。最大の長さは15メートルまで。

 

自分に合ったケーブルの選び方

ケーブルは各社から様々なモデルが発売されています。価格の高いケーブルほど音がクリアーで、可能な限り高音質を目指すのであれば1本で数万円する製品も存在します。ケーブルはそれ自体が抵抗となり信号を劣化させる要素ですので、高価なケーブルは音が良くなるという表現よりも音源本来の音に近づくという表現の方が正しいです。

音源本来の音に近づくケーブルを具体的に表現すると

・低域・高域がしっかり出ている
・音の輪郭がはっきりして濁りがない
・音が立体的になり、各音源の配置がわかる
・「サー」や「シー」といったノイズが鳴らない。これはボリュームを大きくした時に分かります。

と、通常の機材と同じである事がわかります。
つまり、ケーブルは制作システム全体の音に関わる重要な機材なのです。

機材の数によっては数多くのケーブルが必要になりますので、全てのケーブルを1本数万円にするのも難しいかと思いす。
どのような機材でも「予算と性能のバランスをどう取るか」 これに尽きるのですが、スタジオの定番となっているケーブルを次にご紹介します。

 

店頭で売れている人気のケーブル

予算と性能のバランスを考え、スタジオやミュージシャンに多く選ばれているケーブルをご紹介します。

人気のケーブルブランド

mit-logo

世界のスタジオで採用されている日本発のモガミ電線株式会社。高品質でありながらリーズナブルな価格で一番人気のメーカーです。

スクリーンショット 2019-11-21 9.19.16

ベルデンは、1902年アメリカ合衆国イリノイ州に設立されました。設立当初から品質向上のため絶え間ない努力を続け、現在では世界に6,000以上の拠点を構えています。

oyaide_logo

世界50ヶ国で認められた音質。 「JAPAN MADE」にこだわったオーディオケーブル ・コネクター・オーディオアクセサリーブランド

スクリーンショット 2019-11-21 9.24.20

独自技術により、原音を忠実に、楽器、声、サウンドの魅力をピュアに伝えるスイス製ケーブル。最高の音質で録音したいというアーティストに人気のブランド

mogami XLR(M)-XLR(F) 2549

昨今のスタジオの世界標準 MOGAMI “2549”。フラットなサウンドを求めるならこれです。2549はNEGLEXカッド・マイク・ケーブルと同じアイデアで開発されたケーブルで、有名なモガミ電線のNEGLEX OFC導体が使われており、高音質のサウンド・レコ-ディング用に設計されています。

ケーブルは短いのに越した事はないですが、ホームスタジオのマイクケーブルで使う用途ですと長さは3メートルくらいあると安心です。

その他のmogami2549ケーブルはこちら >>

BELDEN#8412 XLR(M)-TRS(3P)

8412シリーズは、100年以上ものアメリカの様々な現場で使用されてきた米国の業界スタンダード・ケーブルです。このケーブルは芯線が太いので低音がクリアーでしっかりと出ます。音楽的にアメリカンなサウンドが好きな方におすすめです。モニターアウトがTRS端子のオーディオインターフェイスで、このケーブルが良く選ばれています。

その他のBELDEN#8412ケーブルはこちら >>

OYAIDE PA-02 XLR

精密導体“102SSC”によって徹底的に磨き上げられ、新たなテイストを纏ったオヤイデの自信作。低音も高音も幕が取れたようにクリアーになり、高音質を求めるユーザーさんに人気のケーブルです。

その他のOYAIDE PA-02ケーブルはこちら >>

VOVOX sonorus direct S TRS – TRS

音質重視のノンシールド・ケーブル。シールドがないのでノイズの多い環境やライブでの使用はお勧め出来ませんが、環境の整ったスタジオではパーフェクトな音質を実現。渾身のケーブルとして録音用に使用しているアーティストさんが多いです。

その他のVOVOX sonorus direct Sケーブルはこちら >>

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記事内に掲載されている価格は 2024年4月19日 時点での価格となります。

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