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前回、IK Multimediaの革新的なAIボイスモデリングツール「ReSing」を使い、総勢8人のシンガーたちをオーディションするレビューをお届けしました。ボーカルトラックは楽曲のまさに「心臓部」ですから、歌声のクオリティが変わるだけで曲全体の表情がガラリと変わる様子を実感していただけたかと思います。
さて今回は、その続編です!前回の記事で作った魅力的なDEMOソングをさらにブラッシュアップすべく、1テイクのボーカルからリアルなダブルトラッキングや重厚なコーラススタックを自動生成する強力な追加アドオン「ReSing Doubling」のレビューをお届けします!
ReSingの概要紹介と、アドオン「Doubling」とは?
まずは、ベースとなる「ReSing」の魅力を簡単におさらいしておきましょう。ReSingの最大の特徴は、何といっても「ローカル処理」である点です。多くのAI音声ツールがクラウドサーバーへのデータ送信や処理待ちのキューイングを必要とする中、ReSingはお使いのコンピューター上で直接プラグイン、またはスタンドアロンアプリとして高速に動作します。そのため、サーバーの混雑や回線の遅延にストレスを感じることなく、DAWでの制作フローの中に完全に溶け込んでくれます。
※ReSingのさらに詳しい概要や基本スペックについては、こちらをご覧ください。
そして、今回フォーカスする「ReSing Doubling」は、このReSingに「歌声の厚みと広がり」をプラスする専用の追加アドオンです。通常、ボーカルに厚みを出す「ダブル(2人以上で同じメロディを歌うこと)」を作るには、シンガーに同じフレーズを何度も録り直してもらう(マルチテイク)必要があります。しかし、このDoublingアドオンを使えば、たった1本のボーカルパフォーマンスから、リアルなダブルトラック、バッキングボーカル、さらにはクワイア(聖歌隊)のような大人数のコーラスアレンジまでを自動で、しかも驚くほど自然に生成することができます。
【動画で聴く】DEMOソングをReSing Doublingでさらに豪華に!
百聞は一見にしかず。まずは、前回のレビュー記事で作成した日本人女性シンガーのDEMOソングに、ReSing Doublingを適用したこちらのデモムービーをご覧ください!
いかがでしょうか? たった1人のソロボーカルだったはずのサビ部分が、ボタン一つでまるでスタジオで何テイクも重ねてレコーディングしたかのような、圧倒的な立体感とプロクオリティの厚みを伴って迫ってきますよね!単純なピッチエフェクトやコピペによる遅延(ダブラー効果)とは異なり、生成されたそれぞれの歌声に人間の歌唱特有の微細なヨレやニュアンスの違い(タイミングやピッチの揺らぎ)が表現されているため、不自然な金属音(フェイジング)が一切なく、非常にリアルな「ハモリ」や「ダブリング」として機能しているのが聴き取れると思います。
ReSing Doublingの使い方&音作りのポイント
操作手順は、ReSing本来の直感的で洗練されたワークフローにそのままシームレスに組み込まれています。
STEP1:Doublingパネルをアクティブにする

まずは、ReSingの画面右下、または詳細設定エリアにある「Doubling」ボタンをクリックして機能をONにします。
STEP2:キャラクターとタイミングをコントロールする
Doublingパネルを開くと、単なる音量調整だけでなく、プロのミキシングエンジニアが行うような緻密なコントロールノブが並んでいます。パラメーターを調整して、楽曲に最適な響きを作っていきましょう。
Timing:
生成されたダブルトラックを、メインのリードボーカルに対して少し前に出すか、後ろに遅らせるかをミリ秒単位でコントロールできます。これにより、「タイトに揃ったダブリング」から「ゆったりとした広がりのあるバッキング」まで、ノリの質感を自由自在に操れます。
Detune for Depth:
生成トラックにわずかなピッチ(音高)のズレを加えることで、より深いコーラス効果や、壁のように分厚いボーカルスタックを作り出すことができます。
Stereo Widening:
生成したボーカルを左右のステレオフィールドにどれくらい広げるかを設定します。中央に定位させてタイトに聴かせることも、左右いっぱいに広げて臨場感のあるワイドな音像に仕上げることも可能です。
STEP3:個別ミキシングと書き出し
さらにプロフェッショナルな使い方として、「Individual Voice Mixing」と「Render Layers Separately」が非常に強力です。

「Preview」機能を使い、全体をレンダリングする前に変換後のサウンドを試聴(オーディション)します。他のソフトも若干、状況は同じですが、加えた変更を瞬時に聞くことはできず、プロセッシングされるのを少し待つ必要があるので、あらかじめ、この前提を受け入れるマインドが必要ですね。
まとめ
ボーカルに説得力を持たせるための「ダブリング」や「コーラススタック」は、楽曲全体のプロっぽさを左右する最重要要素の一つです。しかし、これまではシンガーの拘束時間やピッチエディット、タイミング修正に膨大な時間と労力がかかっていました。「ReSing Doubling」は、そんな制作のボトルネックを一瞬で解決し、無限のクリエイティブな自由を与えてくれるツールです。 1本のトラックから、これほど自然で、エモーショナルかつワイドなボーカルプロダクションが完成する感動は、一度体験すると手放せなくなること間違いありません!
前回の「ReSing」本体や、日本語ボイスが10種類も入った「ReSing Voices Japanese Pack」と組み合わせることで、あなたのプライベートスタジオは、世界中のプロシンガーがスタンバイする贅沢なレコーディングスタジオへと進化します。 デモ音源の制作から本番用トラックのクオリティアップまで、ぜひあなたの楽曲制作に導入してみてはいかがでしょうか?
皆様のボーカル制作に、さらなるインスピレーションをもたらす一助となれば幸いです!
製品情報
10種のボイス・モデルと10種類の楽器モデルを収録
25種のボイス・モデルと10種類の楽器モデルを収録
1本のボーカル・トラックから追加のボーカル・パフォーマンスを自動生成
ご注意 : 本製品、単体ではご使用になれません。ご利用には、有償版のReSing、ReSing Maxもしくは、ReSing Voices Japanese Packなど有償版のReSing Voices Japanese Pack登録時に提供されるReSingソフトウェアが必要です。
上記シンガーを含む日本語ボイスを10種収録した拡張パック
(※ReSing / ReSing MAXをお持ちでなくても使用可能です。本製品をIK Multimedia Product Managerにて登録すると、ReSing Voices Packを利用可能なReSingソフトウェア/プラグイン(他のボイスモデル、ReSing Modeler、Import RVC、Import ReSing Model機能は含まれません)が提供されます。)
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記事内に掲載されている価格は 2026年8月14日 時点での価格となります。
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