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Neumann初のオーディオインターフェイスとして話題のMT 48に、多くのイマーシブフォーマットに対応するモニタリングコントローラー機能を付与する「Monitor Mission」がリリースされたことを受けて、LUSH HUBにて開催されました。
この日はNeumannブランドを取り扱うゼンハイザーグループの日本法人であるゼンハイザージャパンの真野 寛太氏と、テクニカルアプリケーションエンジニアである藤井 宏幸氏が、ステレオからイマーシブ、自宅からAoIPシステムのスタジオまで幅広く対応するMonitor Missionの機能や特徴を中心に紹介。多彩な機能を持つMT 48について、スライドを使いながら丁寧な解説を行って頂きました。
さらにゲストとしてご登壇して頂いたサウンドデザイナー/エンジニアとして主にゲーム分野で活動されている牛島 正人氏をお招きして、実際の運用のコツや、運営しているAoIP接続を用いたイマーシブシステムの解説がありました。
●ゲスト プロフィール
Berklee College of Music Music Synthesis学科にて音響/音楽理論を習得。2007年帰国後サウンドデザイナーとしてキャリアをスタート。
WWEシリーズでは約3年間サウンドデザイン/ディレクション/仕様作成/通訳担当。その後2015年フリーランスサウンドデザイナーとして独立。
平行して2017年3月〜2022年3月の間、audiokinetic株式会社プロダクトエキスパートとしてゲームサウンド開発のサポートを担当。
2021年4月に株式会社ソノロジックデザインとして法人化し、ゲーム業界を中心にサウンドデザイン/ディレクション/仕様作成も含めた統合的なサウンド制作業務を提供する。
キャリア通してゲーム、映像、VR、遊技機等これまでにかかわったプロジェクトは大小含め300以上。
★こちらの記事でもインタビュー!
ゲーム・サウンドデザイナー牛島 正人氏が語る、Neumann MT 48のファーストインプレッション
当日会場であるLUSH HUB内にはNeumannのモニタースピーカーKH 80 DSPを11台設置し、MT 48に接続してイマーシブのセッティングも組みました。そのシステムの概要もご紹介。
MT 48の概要
真野氏:MT 48は、去年の10月に発売されたNeumann初のオーディオインターフェイスです。Merging Technologiesがグループ傘下に入って、そのノウハウを踏襲した製品となっています。リファレンスクラスの高分解能コンバーター内蔵でタッチクスクリーンインターフェイスも装備。高品質な入出力と多彩な機能を活かして、Neumannのマイク、ヘッドホン、スピーカーの可能性を最大限に引き出す唯一のソリューションです。
続いて藤井氏よりサウンドに関するスペックについての解説がありました。
藤井氏:MT 48のサウンドには以下のような特徴があります。
・ダイナミックレンジ136dB:1chにつきAD回路が2つあり、競合デバイスの4倍の分解能を持つAD変換です。
・ゲイン78dB:リボンも含めてかなり低いゲインのマイクから持ち上げるので、マイク本来のポテンシャルを引き出すことができる。
・ヘッドホン出力0.035Ω:最高の状態で駆動するので、どんなヘッドホンを繋いでもしっかり鳴らして最高のパフォーマンスを引き出せる。
「Monitor Mission」機能とは
続いて藤井氏よりMonitor Missionの概念についての解説がありました。
藤井氏:Monitor Missionの機能は、ホーム画面から「Music Mission」を選ぶとオーディオインターフェイス/ミキシングとして動作し、ここで「Monitor Mission」を選んで再起動することでモニターコントローラーとして動作するようになります。全く別のソフトウェアが動作するイメージですね。
藤井氏:個々で見ていくと「Music Mission」ではオーディオインターフェイス/ミキシングとしてデジタルミキサーが入っていて、インプットは共通で一つですが4枚のミキサー内蔵で個別で異なるミックスバランスを作成することができます。さらにEQ、ダイナミクス、リバーブなどをハードウェア内でかけられます。
藤井氏:それに対して「Monitor Mission」は、モニターコントローラーとしてステレオから30.2chまでのイマーシブオーディオまで多彩なフォーマットに対応しています。
藤井氏:まとめると「Music Mission」と「Monitor Mission」は、それぞれこのような違いがあります。
●オーディオインターフェイス(Music Mission)
・セルフレコーディング/ミュージシャン/エンジニア
・拡張I/Oを使用した本格的なレコーディング
●モニターコントローラー(Monitor Mission)
・ステレオ、サラウンド、イマーシブと全てのフォーマットでのミキシング/マスタリング作業
KHスピーカーを用いたイマーシブシステムでの試聴体験も
当日はイマーシブ制作環境導入を検討中の方も多数来場され、MT 48だけでなく展示されたNeumann KHモニタースピーカーを用いたイマーシブシステムでの試聴体験も行いました。
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