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音声抽出の限界に挑んだ研究の集大成 DEMIX PRO がバージョン3にアップデート!
AUDIOSOURCEREは、音源分離技術の開発において幅広い実績と18年以上の経験を持つ Derry Fitzgerald博士(CTO)による、サウンドセパレーション研究の集大成です。
2018年7月に設立され、ニューヨークで開催されたAES 2018でDEMIX PRO と DEMIX ESSENTIALS をリリースし、オーディオ・ソース・セパレーションとスペクトル編集における最新のイノベーションとして歓迎されたました。NAMM 2019でDAW用のリアルタイム・オーディオ・セパレーション・プラグイン「REPAN」を発表し、非常に革新的で使いやすいオーディオ・セパレーション・ソリューションを開発するという評判の高まりを土台に同社は発展しました。
高度なAIデミキシング技術を駆使した DEMIX PRO の発表から約4年の間に、バージョン1、バージョン2、そして今回更なるパワーアップと新機能を追加したバージョン3が登場。今回はDEMIX PROの抜き出し精度と、進化の様子を試聴して頂く動画を用意しましたのでお楽しみください!
2ミックスからマルチトラックへの分離を可能とした音声分離ソフトウェア
DEMIX PROは最先端のAIサウンド・アイソレーション・アルゴリズムと、高度に洗練されたスペクトル編集を組み合わせたスタンドアロン・ソフトウェアです。既存の2ミックス(最大24bit 192kHzをサポート)を元に、ボーカル、ドラム、ベース、ギター、その他のパートに独立分離させ、ミックスのやり直しやトラックの抜き出しを行う事が可能です。無制限の非破壊トラックセパレーション、便利なトラックのマージ機能、内蔵のマルチチャンネル・ミキサー機能など、比類のない柔軟性を提供します。
高度な分離アルゴリズムをクラウドテクノロジーで提供
DEMIX PROの音声分離処理はセキュアなクラウドサーバーにより実行されるため、マシンに対して高いスペックを要求することなく動作します。バージョン3ではインフラストラクチャーの改善により、アップロード、セパレーション、ダウンロードの速度が向上しています。
抽出を追い込むツールが凄い!
スペクトラルエディタ
音声がグラフ視覚化されているので不要な音声をブラシツールで消したり、ボーカルに乗ってしまっている低音などを範囲選択でざっくり消す事もできます。音色を構成する基本周波数を選択すると、倍音も同時に自動選択してくれるのが実用的です。
機能が大幅に強化されたバージョン3
DEMIX PRO Version 3には以下の様々な改善点や新機能が含まれており、Version 1、Version 2 のユーザーは無料でアップグレードすることができます。
新しい分離アルゴリズムにより、他の楽器からのブリードが少なくなり、より自然なサウンドのボーカル・ステムとクリーンなメロディを実現。AIベースの新しいリード・ボーカル除去機能で、カラオケトラックにバッキング・ボーカルを残すことができます。
高品質のエレキギター用セパレーターが登場。ギター音声分離を初めて実現した、非常に画期的な機能といえるでしょう。
アタック感が増し、ふくよかな音色を実現したベース・セパレーター
新しいドラム抽出アルゴリズムは、ドラムのトランジェントを保存しながら干渉を減らし、よりタイトなアタックやシンバルサウンドを実現します。
マルチトラック・ビューアー、ミキサーのデザインが新しくなり、より使いやすくなりました。
なんと! ピアノと弦楽器を分離するアルゴリズムを現在開発中との事です!
バージョン3になって 分離精度がどのくらい向上したのか、
バージョンごとに比較検証!!!
ボーカルの分離精度を バージョン1〜3 で比較
バージョン1では歌い出しが正しく抽出できず、シンセパートやドラムの音も混じってしまう精度でした。バージョン2ではディレイやリバーブ成分も綺麗に取り出せるようになりましたが、それでも歌い出しが欠けてしまう事があります。そしてバージョン3ではそれらの問題が全て解決され、まるでミックス前のトラックを聞いているかの様に綺麗に分離されています。ディレイまでクリアーに抜き出せるのがとても不思議で、人工知能の飛躍的な進化に驚くばかりです。
ドラムの分離精度を バージョン1〜3 で比較
バージョン1では特にハイハットの音が正しく抽出できず、ボーカルの歯擦音も混入しています。バージョン2になってハイハットが抽出できるようになりましたが、ビットレートの低いmp3のような音質です。バージョン3ではハイハットのうねりが解消し、キックのローエンドが増し、スネアは骨太になっています。そして全体的にアタックが改善されビートの輪郭がシャープに、そして音切れもタイトになり実用レベルまで進化しました。
バージョン2で対応したベース分離を、バージョン3 と比較
前バージョンで搭載されたベース分離アルゴリズムは、ベースが認識できるという事自体が画期的でした。ただ、ベースの主な周波数帯域となる低音にフォーカスされ高音が削られたり、アタックが無くなってしまったり、音像が左右にボヤけたり音に歪みが発生していました。バージョン3ではベースの定位がセンターにまとまり、歪みも大分改善されています。シンセベース特有の高域とアタックも抽出されており、AIがベースの音色を判断できているという事に驚きます。
今回のバージョン3 で対応したエレキギター分離を試聴
そして今回のバージョン3で搭載されたエレキギター分離アルゴリズムです! 3種類の 2mixデータを DEMIX PRO 3 で分離した結果は、まるでステムトラックのようにバッチリ分離してくれました。AIがベースとギターを聞き分けられるまでに進化している事に再び驚きです。エレキギターに特化されているためアコースティックギターは抽出されませんでしたが、将来的にはAIがアコギとエレキギターを聞き分けられる日も遠くなさそうです。このギター分離アルゴリズムは他社製分離ソフトの先を行く技術であり、ボーカルやドラム、ベース抽出精度の高さと合わせて、現在最高品質の音声分離ソフトと言えるでしょう。業務レベルで音声分離が必要とされる場合には、このDEMIX PRO をお勧めします。
⬅️Rittor Music Sound & Recording Magazine 2022年2月号
Rock on Monthly Recommend記事で DEMIX PRO が紹介されています。
記事内に掲載されている価格は 2022年1月28日 時点での価格となります。
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