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プロフェッショナルオーディオ業界のレジェンドエンジニア、ルパート・ニーヴ氏が2005年に立ち上げた新たなブランド、Rupert Neve Design社は独自の設計哲学にこだわった製品をつくり続けています。
サウンドの鍵となっているトランスフォーマーはもちろんカスタム設計ですし、“Neve”のキャラクターも持ちながらも、より現代の音楽制作のツールとしてニーヴ氏のこだわりのある設計思想が活かされています。
1960年代後半の英国・リトルSHELFORD(シェルフォード)で、ニーヴ氏の原点ともいうべきプリアンプとEQの設計をし、そのサウンドがレコーディングに革命をもたらしました。そして現在は米国・テキサスに住むニーヴ氏は、そのときのクラシックなサウンドを現代のコンセプトで復刻させたいと考えるようになり、Rupert Neve Designs社のチームとともに高電圧で動作するSHELFORDシリーズの2製品、5051と5052としてリリースされることに至りました。
彼がカスタムデザインしたトランスフォーマーはもちろん、インダクターもカスタムデザインされ、±24Vの内部電圧で動作するディスクリート回路の性能をフルに引き出しています。
なぜインダクターを採用しているのでしょう。インダクターとはコイル状に巻かれた電線であり、周波数によって電気抵抗が変化する素子です。インダクターによってサチュレーションが生じると、美しい「音楽的なハーモニクス」が発生し、スムースで輝くようなサウンドをトラックに与えてくれます。これはニーヴ氏がかつて設計したビンテージコンソールや様々な機器で用いられてきた手法であり、50年以上経った現在でも高い評価を得ています。まさにSHELFORDシリーズはビンテージな魂を持ったEQを核とした、現代的なモデルといえるのではないでしょうか。
The Topologies
SHELFORDシリーズの心臓部は、NEVEカスタムトランスとインダクタで作られるクラスAディスクリートの+/-24v トポロジーにあります。
ルパートは、このトポロジーをベースに彼がかつてSHELFORDで製作した伝説のコンソール”80シリーズ”のチャンネルモジュール(1073、1064、1081等)を再現するよう慎重に開発を進めました。遂にはクラシックモジュールが持つパワーとソウルを過去の遺産に妥協すること無く新しいプロダクトとして完成させ、SHELFORDシリーズと名付けました。このSHELFORDシリーズは、2つの大陸にまたがる50年間の進化の価値を持って21世紀の本物のルパート・ニーヴ デザインによるクラシックサウンドを届けるものです。
ハイボルテージのプリアンプとプロセッサーである5051と5052は、5088コンソールに搭載可能です。または、2WAYの新しいバーチカルラック、9WAYの6U19インチラックに好きなモジュールを搭載することで、スタンドアローンで使用できます。
これらのモジュールは、専用の外部DCパワーサプライによる、4ピンコネクタ+/-24Vの供給が必要になり、2つのオプションを用意されています。
Shelford 5051 Inductor EQ / Compressor
Shelford 5052 Mic Pre / Inductor EQ
SHELFORDシリーズ専用電源
記事内に掲載されている価格は 2015年3月4日 時点での価格となります。
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