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UADプロセッシングによるリアルタイムプロセスが魅力的!
宅録で必須となるマイクロフォン。どれを導入するか迷いますよね。そんなときに福山が今オススメしたい、候補に入れていただきたいのがsphere l22とVMSです。
TOWNSEND LABS / SPHERE L22
まずはSphere l22。マイクそのままの性能も、もちろんフラット&ナチュラルで素晴らしいのですが、定番マイクロフォンを多数再現できるモデリング技術が大きな特徴になっています。使ってみた上でのメリットをまとめたものが以下です。
・プラグインなのでボーカルのマイクオーディション(声に合うマイクの選定)がスムース。
・収録が終わった素材のマイクモデル変更、極性パターンも可能。
・1本でステレオ収録。
・UADのUnisonプロセッシングを使って使用することが可能で低レイテンシー。
(※たとえばapolloシリーズで使用した場合、96kHzで約1.6ms。)
これまでのモデリングマイクでは、特にかけ取りが難しく、レイテンシーの観点から収録後にマイクモデリングすることも多々ありましたが、UADのオーディオインターフェースと組み合わせるとリアルタイムで使えるようになったのは嬉しいですね。
使用感を試してみたい方は、下記のサイトからDEMOプラグインダウンロード可能です。
https://townsendlabs.com/support/downloads/
オフィシャルサイトにて収録済みのPro Tools、Cubase、Logic、Studio Oneのセッションファイルが用意されているので、ぜひダウンロードしてその変化をチェックしてみてください。
https://townsendlabs.com/sphere-demo-audio/
特にボーカルモデリングの音の変化具合は、非常に魅力的に感じると思います。試していただくと、ボーカルの重心やサウンドのスピード感が大幅に変わるのがわかるかと思います。
商標権の関係か名称がL-という形になっていますが、ボーカルマイクロフォンの憧れともいえる逸品、おそらくNEUMANN U47、AKG C12、Telefunken 251などですが、定番中の定番マイクロフォンをモデリングで導入できるのは本当に凄い時代です。
どのマイクもコンディションの良いものは軽く100万円を超えますからね。また、ステレオ収録のギター素材の極性を変えることで、楽曲アレンジの際の奥行き感などを操作することができます。
特にapolloとの併用による低レイテンシー&プロセッシングは強力です(他のインターフェースだと、通常のプラグインインサートと同じ条件のため、レイテンシーがその分発生します)、apolloユーザーに激オススメです。
Youtubeリンク(Townsend Labsオフィシャル動画):
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=OehTQ2aoy3Y
Slate Digital / Virtual Microphone System
つづいてSlate Digital VMS。こちらのシステムでは、マイクに加え、マイクプリアンプもふくめた総合的なモデリングを実現しているのが大きな特徴です。
Youtubeリンク(Slate Digitalオフィシャル動画):
https://www.youtube.com/watch?v=NJBR87EOL_Y
SPHERE L22と比較して以下の点がVMSの比較ポイントになります。
・VMS専用のマイクプリモジュールVMS-ONEを用意。最大限ピュアな状態でA/Dコンバーターへと伝送するVMS専用プリアンプです。
・APOLLOインターフェースなどの専用インターフェースを所有せずともマイクプリアンプのモデリングを使用可能。(L22では、別途マイクプリアンプが必要です。)
・将来的にマルチマイクのシステムの発売が公表されているので、ドラムレコーディングなどのマルチマイク収録にも向いていると思います。(※記事執筆時点で国内発売は未定です。)
マイクモデリングの種類としては以下を用意しています。
モデリングマイク一覧
sphere L22
LD-47K、LD-12、LD-67、LD-49K、LD-251、LD-800、LD-87、SD-451、RB-4038、DN-57
VMS ※一部別売りのオプション購入品も含みます。
FG-47、FG-12、FG-67、FG-M7、FG-800、FG-251、FG-800M、FG-269
簡単に比較はできませんが、どちらも定番のヴィンテージマイクは押さえられています。
代表的なマイクモデリングのサウンドを比較してみよう
まとめ:
レコーディングにおけるマイクの質感などは、エフェクト処理にも大きく関わってきます。通常収録後にEQやコンプレッサーを行いますが、元の素材の質感がそのプラグインのかかり方にも影響し、レコーディングした素材の質感があわなければ、どれだけプラグインが優秀でも、イコライジングでおいしいポイントをついても、その帯域の音が持ち上がって来ないのです。その際、L22やVMSであれば、素材の質感自体を変更することができます。まさに数十本のマイクを所有しているのと同じ状況になるわけです。宅録のファーストセレクトにオススメですよ!
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記事内に掲載されている価格は 2017年10月16日 時点での価格となります。
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