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REPORT

国内外のあらゆるイベントをいち早くレポート! またブランドや製品誕生の秘話に迫るDEEPなインタビューを掲載!

25
Jun.2015
REPORT

Rock oN レポート!サウンドフェスタ2015 in 大阪

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サウンドフェスタ2015がグランキューブ大阪(大阪国際会議場)にて、6月23日〜24日まで2日間行われました。4月にLAS VEGHASで開かれたNAB 2015以降、日本では最初の大型の放送機器展ということもあり、NAB2015で話題になった新製品のお披露目も数多くありました。ショーレポートと聞いて放っておけないRock oNはこのサウンドフェスタ2015の模様をレポートします。まずは第一弾として製品をしぼってピックアップ!

Synthax Japan

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RME Babyface Pro が初上陸!

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Babyface Proは音質向上のために、まずアナログ/デジタルの両回路を刷新し最大118dBAのSN比を実現。メーカー公称「全高調波歪み率、ダイナミックレンジ、S/N比等、すべてのスペックにRMEの一切の妥協がない技術が体現しており…」という自信満々の仕上がりとなっています。もちろん低ジッターを実現するSteadyClockや、すべての入力ソースの動作クロックの状態をリアルタイムで検知し、外部クロックに問題があった場合でも最後に正常だった状態を保持するICC機能など、RMEの高品位なサウンドを実現するための独自機能はそのまま継承しているのでご安心を。

いま特にオーディオI/Oを評価する重要なファクターとして注目を浴びるヘッドフォンに関しては、標準とミニプラグで2系統を装備。これらは完全に独立したドライバー・ステージとなっていて、標準プラグ側はハイインピーダンスのヘッドフォンにも対応することで、リスニングユーザーも安心の仕様となっています。

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そしてBabyface Proは先代Babyfaceのメイン入出力で採用されていたブレークアウトケーブルを排し、直付けのXLR端子を装備しました。安定性、運用性、そして(わずかながら)音質面でも優位となるこの仕様は制作ユーザー待望、といったところでしょう。

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さらにバスパワーが強化されてコンデンサマイク2本の同時使用が可能になったことでBabyface Pro単体でのステレオマイクレコーディングが初めて可能になりました。もちろんオプションのACアダプターを使うことでスタンドアローンでの動作も可能です。

サイズは旧モデルより少し大きくなりますが、カメラの三脚にBabyface Proを取り付け可能なアダプタも付属。これなら出先でのレコーディング時に好きな場所にしっかりとBabyface Proを設置できます。先代Babyfaceは制作ユーザーのみならず音に拘るリスニングユーザーにも高い評価を得ていました。新作が出た時は制作とリスニングのどちらのユーザーに矛先を向けるのかと思っていましたが、音質と使い勝手を大幅に向上させることで、使い方にとらわれない幅広いユーザーにとって価値のあるオーディオI/Oに仕上がっている印象を受けました。

最後に、NAB2015でRME社創業メンバーであり開発者でもあるMastermind RME 『Mattias Carstens』からBabyface Proの特徴を説明いただいていました。その時の動画をご覧下さい。

RME

HIBINO

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こちらも初上陸のDiGiCoの最新モデル S21 !同社SDシリーズの系譜を持つエントリーレベルのデジタルコンソール。

Super FPGASuper FPGASDのモデル名を冠するということで、TigerSHARC DSP とSuper FPGAによる『STEALTH Digital Processing』を搭載。圧倒的な処理能力とフローティングポイント演算による広大なヘッドルームやダイナミックレンジを実現しています。

サンプリングレート96kHz(フローティングポイント)、最大40ch 入力、46chバス、10コントロールグループ。複数人のオペレーターが一度に操作することも可能なマルチタッチスクリーンや視野性の高いRGBエンコーダーほか、扱いやすさもSD直系の設計となっていて「エントリーレベル」と片付けられない実力をもっているようです。約19kgという軽量さも可搬しやすく現場のサブコンソールとしての運用も十分視野に入る製品となっています。2015年秋頃国内発売で価格は¥1,490,400。

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HIBINO

ZOOM

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新製品のF8は8チャンネルのマイク入力、10トラック同時録音、24ビット/192kHzのハイレゾ音質に対応し、超ローノイズ設計のプリアンプを搭載したプロ用マルチレコーダー。
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主にフィールドでの録音をターゲットに設計されている。映像機器との連携で重要なタイムコードにも対応。内部のジェネレーターは0.2ppmの高い精度を持っている。メーカー公称「ZOOM史上かつてない高品位」とされる-127dBu EINの超低ノイズフロアのプリアンプを8基搭載してます。約930gという軽量さとコンパクトさで取り回しも簡単ですが、高輝度ディスプレイの視認性の高さもクリティカルな現場で一役買うことでしょう。
対応フォーマットはBWF互換WAV(16または24ビット、サンプリングレートは最高192kHz)もしくMP3。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードで、2スロットで2枚を同時使用でき、1枚をバックアップ用に使えたり、時には1枚を8trバラで録音しもう1枚にステレオ録音、ということも可能です。
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また、録音、再生、停止、早送り、巻き戻しの基本操作のほかに、ミキサーのパンやフェーダーレベルのコントロールがワイヤレス操作できる専用iAppも用意されています。
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カメラマウントも付属します。7月下旬に発売予定。価格は約15万円前後です。

ZOOM

KORG

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ハイレゾリスニング関連製品を主に出展していたKORGブース。

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5月に発表され『春のヘッドフォン祭り』でも注目を集めたされたiOS Apps『iAudioGate』を展示。

iAudioGateは同社AudioGateと同等のサウンドエンジンを搭載しながら2.8MHz, 5.6MHz, 11.2MHz対応のDSD(DSDIFF, DSF, WSD)までをサポートした再生アプリケーションです。

iAudioGateの機能をフル活用するためには、DSDサポートかつiOS接続できるDACがが必要。今はまだ選択肢こそまだ少ない状況ですが、今後アップデートで同社DS-DAC100がiOSサポート、なんてこともあるのでしょうか。

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KORG

Media Integration

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まずは、Waves GoldやSilverなどが無償バンドルされることが発表されて間もないApogeeオーディオI/O。
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不動の人気を誇るフラッグシップSymphony I/Oは当然のことながら、よりミュージシャンのための機能デザインを持つEnsembleへの問い合わせが集中しているようです。

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これからのエンジニアのみならず個人ユーザーのワークフローも革新する可能性を秘めるDiGiGrid。SoundGrid DSPサーバーを搭載したオーディオI/OであるIOSはさまざまなDAWに対応し、DiGiGridユーザーの裾野を広げる要となる製品といえます。低レイテンシー0.8msという基本性能の高さにも注目。

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革新的な技術とアイディアが盛り込まれた新世代のマイクロフォンブランドLEWITTと、元は測定用マイクからその技術を発展させた驚異のハイレゾリューションマイクEarthworks。両者の個性のコントラストが印象的な展示でした。

Media Integration
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YAMAHA

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大盛況のYAMAHAブースは、発表されたばかりのミキシングコンソール TFシリーズを展示。IMG_7398

TFシリーズはタッチパネルに最適化した直感的なユーザーインターフェースを核とする新開発の操作体系「TouchFlow Operation」を持つ最新ミキサー。

指一本で操作できる 1-knob COMP や1-knob COMPは秀逸な操作感。モーターフェーダー、iPadAppでの遠隔操作に対応します。直感的なインターフェイスとタッチパネルで自宅スタジオから商業スタジオまで幅広くカバーする製品として注目が集まります。
今月内の発売で
TF1(32モノラル + 2ステレオ + 2リターン)¥378,000
TF3(40モノラル + 2ステレオ + 2リターン)¥464,400
TF5(40モノラル + 2ステレオ + 2リターン)¥540,000
という価格とラインナップ。

YAMAHA
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Roland

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NAB2015で公開された高機能スイッチャーV-1200HDが大阪初上陸。

キーレイヤー・M/Eの構成さえも自由にカスタマイズできる2M/Eスイッチャー、マルチフォーマット対応プロセッサーをドッキングして搭載!4:2:2信号だけでなく4:4:4信号にも対応。M/Eスイッチは4:2:2のみですが、アップコンしてHDMIからの4:4:4信号とのマルチフォーマット・プロセッサーでの処理が可能、2段構えの高機能エンジンになっている。更にQuad-SDIでの4Kルーティングスイッチャーとしても動作可能だ。

専用のコントローラーは型番V-1200HDR。搭載された2面のタッチパネルは片方をマルチビューとしての表示も可能。またキーの全てがカスタマイズできるので、ボタンにはなにもプリントされていません。

映像入力は3G/HD/SD-SDIがBNCで10系統、HDMIは4:2:2・4:4:4それぞれ2系統づつ搭載。出力は3G/HD/SD-SDIがBNCで6系統、HDMI2系統搭載と、それぞれふんだんに用意されています。音声入力はSDIエンベデッドの16chが4系統、HDMIエンベデッドはステレオで4系統の他に、独立したXLR入力が2系統用意されている。

本体には拡張スロットが2つ用意され、ORCHAと同じXIシリーズの拡張カードが利用可能。SDIやDVIの他に、MADIやDANTE、REAC、そしてWaves SoundGridなども搭載可能。

これだけの多機能さに加えて各機能を幅広くカスタマイズ可能。ブロードキャストから各種イベントまで多種多様に対応できる優れものです。

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Roland新コンセプトのライブコンソールO・H・R・C・A。コンパクトな筐体に内部に128ch分のチャンネルストリップを持ちカスタム高精度DSPが高品位なハイレゾサウンドを実現(サミング回路には高精度72bit固定小数点演算を採用)。オプションインターフェーイスモジュール使用時には96kHz時に最大300入力/296出力を接続し、OHRCAをコアにしたREAC、DANTE、MADI、Waves SoundGridへの対応など高い拡張性などハイパワーな実力。

Roland

Neutrik

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プロが首を長くして待ち望んでいるUSB3.0の固定コネクタ。発売間近!

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Neutrik

OTARITEC

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コアキシャルメインモニターの8351Aと定番ニアフィールドの80シリーズ。もちろんソフトウェアによるネットワークスピーカー制御システムの『SAMシステム』も展示。ブース内は小さな視聴会のような雰囲気になることもありました。

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8010〜8030までに対応するサブウーファーの7040Aはこの薄さ!

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そしてこちらにはLAWO のオールインワン・ブロードキャスト・コンソール MC236を展示。
上位機種であるMC66 /56から受け継がれた非常にわかりやすいユーザーインターフェースと、512×512chの処理能力。AES67/Ravennaの牽引役でもあるLAWOは、複数のスタジオ間をまたいでAES67でnetworkされた環境を提案しています。MC2シリーズはその担い手とも言える製品です。

AES67/Ravennaの牽引役でもあるLAWOは、複数のスタジオ間をまたいでAES67でnetworkされた環境を提案しています。MC2シリーズはその担い手とも言える製品です。
OTARITEC

TASCAM

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TASCAMブースではNAB2015で発表された新製品DA-6400が国内初披露されています。
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DA−6400は64ch同時レコーディングができるマスターレコーダー。MADI,、DANTEにも対応する柔軟性をもったI/O設計で、記録媒体は2.5inchカートリッジに、推奨されているSSDカードを挿入して使います。
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TASCAM


この記事を作成現在、公式発表は出ていないものの、感覚として昨年を上回る来場者数を記録しているであろうサウンドフェスタ2015。話題の製品のお披露目はもちろんの事、ネットワークオーディオや音楽制作シーンのCloud利用などカオス的だった新技術が整理され、裾野が広がりつつあることへの期待も盛り上がりの理由の一つではないだろうか。続編では各ブースの雰囲気や人々の様子も交えそのアタリも探って行きたい。ぜひご期待ください。

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    記事内に掲載されている価格は 2015年6月25日 時点での価格となります。

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