Keep On Burning 第五話
〜Eucon対応フィジカルコントローラーでDAWをフルコントロールする!
音をフィジカルに作り出す制作スタイル!今回ご紹介するのはAvid社 ArtistControl です。
DAWコントローラーに求められる事は大きく2つ!作業の効率化と、身体的なコントロールで、直感的にミキシングコントロールや、プラグインでの音色作り等を行う事ですよね!
DAWを使った制作をする上でモニター画面に映し出されるアナライザーなどの視覚情報は、ミキシングの問題点を解決したり音色を作り上げるために重宝するツールではありますが、画面を見つめながらの制作は視覚に頼ったパラメーターを設定してしまいがちです。音楽は耳で聴くもの。より感性に響くクリエイティブなサウンドメイクをするときは、視覚情報に頼らないミキシングエディットがとても必要だと考えます。
DAWの画面を見ずフィジカルコントローラーのフェーダーに指を置き、音のみに集中してミキシングを行った場合は、視覚に頼ったミックスとは異なるという事は容易に想像できると思います。
そうなんです。サウンドに集中してミキシングを行うためには、フィジカルなDAWコントローラーが必須なんです!
マウス操作でなくフェーダーやエンコーダーを駆使する事でより音に集中した制作を実現できるのが、DAWコントローラー導入の最大のメリットといえます!
数あるDAWコントロールサーフェースの中でも、Avid ArtistシリーズがNative環境でのDAWコントローラーの最高峰と言われる理由が「Eucon規格に」対応というところ。
一般的なDAWコントローラーに使われるMIDIベースの代表機種であるMackie Contorlなどと比べても、こちらはより繊細で多彩なコントロールを可能にします!
簡単に言えばプラグインの各パラメーター等もダイレクトにコントロール出来るという事なんです。
MIDIの256倍の通信速度、8倍の解像度をそなえたEuconプロトコルのおかげで、精密なコントロールやプラグインのコントロール、インプットのアサインなどDAWの奥に入ったコントロールが可能です。
プラグイン操作を行うにはEucon対応のDAWでの使用が必須となりますが、コントローラー自体はスタンダードなMIDIコントローラーの規格であるMackie ControlやHUIに対応しているので、ほぼすべてのDAWで使用できるといえます。
対応ソフト一覧は下記URLから確認できます!
http://www.avid.com/US/products/Artist-Control/Specifications#Compatiblesoftware
Artistシリーズの中でもArtist Controlの最大のメリットはショートカットにあります!
Pro Tools10の時代からEuconプロトコルもフェーズ2となり、新たに500ものPro ToolsコマンドがEucon化されました。これによりArtist Controlにおいては、ショートカットを持たないコマンドもほぼすべてSoft Key上に網羅されました。
これらのコマンドは、タッチスクリーンから、非常に直観的なハンズオンコントロールが可能です。もちろんSoft Keyは自由にレイアウトが可能。良く使うコマンドを使いやすい場所に配置しなおすと、さらに作業効率がアップすること間違いなしです。
Artist ControlはDAWコントロールだけに収まりません!他アプリケーションもコントロール可能です!
下の画面はiTuneのソフトキーを表示しています!
カスタマイズも可能ですが、標準でこれだけの表示が出るのは単純に、効率的ですよね!もちろん慣れは必要ですけど!
個人的にPro ToolsとCubaseで使用しているので、意外とマニアックかも知れませんが、欠かせないポイントをまとめてみます。
ポイント1:操作しているパラメーターの値をリセット出来るのが良い!
特にミキシング中にPANを調整している際に、エンコーダーを押すとLRの”0″位置に戻るのが 非常に良いです!試行錯誤する上でスグにデフォルトポジションに戻れるのは意外と重宝します!
ポイント2:日本語表示もOK!
プラグインやショートカットにも対応するからこそ、そのエンコーダーがいまどのパラメーターを表示しているのかを表すのは、直感的な操作には欠かせません。文字化けもない表示は作業の集中度が上がります。
ポイント3:カスタマイズ性
本当に細かく自分仕様にカスタマイズ出来ることがArtisi Controlの魅力ではありますが、特にBANKの移動幅を個別に設定できるのには助かります!Artist Controlには4本のトラックフェーダーセクションがありますが、トラック移動の際、1トラックずつ移動するのか4トラックづつ移動するのかでミックスの作業効率が大きく変わります。
ポイント4:フェーダー反応がスムーズ!
Artist Controlはタッチセンス付きのモーターフェーダーを搭載しています。一般的なモーターフェーダーは静かな部屋で作業しているとその動作音が気になりますが、Artistシリーズのフェーダーはとても静かなボリュームフェーズを行ってくれます。タッチ感にも現れていて、初動の抵抗が軽く、フェーダーラインがとても書きやすいです。
他にもお気に入りポイントはたくさんありますが個人的に、DAWコントローラーは、どれだけユーザーに寄り添ってくれるかというところが一番重要だと考えています。
そういう意味で数あるコントローラーの中でもAvid Artist Controlは間違いなく最上級のDAWコントローラーだと思います。
記事内に掲載されている価格は 2014年8月24日 時点での価格となります。
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