WaldorfはQやWAVEといった斬新なサウンドのシンセサイザーで知られた老舗メーカーとしておなじみ。アナログサウンドとwavetableを武器に90年代〜00年代前半に爆発的な人気を獲得しましたが、一時期新しいハードウェアシンセの発表がなくなり、blofeldによって再びハードシンセ界に返り咲いたのが2008年でした。
そこから更に5年の歳月が流れ、Rocketが登場、そして遂にこのPULSE 2が発売となりました。
PULSE 2はあの伝説のアナログシンセPULSE 及びPULSE+の後継機です。
PULSE 2の筐体はBlofeldの筐体に似ていますがエディット部分のノブが4個から6個に増えた事で、シンプルながら扱い易くなっています。おや、何かに似ていますね?そうです、旧PULSEに非常に近いレイアウトになっているんです。2Uラックマウントダイプだった旧PULSEからデスクトップになったのは今の時代に合った形態と言えるでしょう。PULSEの操作性やサウンドを机上で扱えるのはWaldorfファンには嬉しいポイント!
肝心の中身も大幅なブラッシュアップが行われています。まず旧PULSEでは24dbのローパスのみだったフィルターにハイパスとバンドパスが追加されました。アナログシンセ特有の太さや音の厚さは曲によっては調整が必要な時があります。そんなときにハイパスとバンドパスがある事で、ミックス作業を視野に入れた音作りが出来ます。折角のアナログシンセの音を、レコーディング後に音を削りたくないですよね!
さらにはRocketシンセサイザーでも好評の最大8ボイスのコードを鳴らせる”Paraphonic”モードや、アナログフィルターFM、2つのオーバードライブ回路、リングモジュレーションまでも実現。Novation Bass Station2やNORD LEAD 4でもそうでしたが歪み系の回路もしくはエフェクトを搭載するのが一種の流行となっている様です。アナログOSCに歪みを付加する事でクラッシュサウンドから倍音で輪郭を滲ませるアグレッシブサウンドまで、ジャンルによって多様な音作りが出来ます。うっすらオーバードライブを掛けた後にリバーブを掛けると非常に生々しいサウンドが得られます。
また、他機器とのコネクティビティも充実。MIDI、USB端子はもちろん、外部アナログ信号入力(モノ)、CV OUT (V/octave, Hz/V 両対応) 、GATE OUT (V-Trigger, S-Trigger 両対応) 等を備え、他の様々なシンセサイザーとも柔軟に接続が可能。
これにより、例えばPulse 2をコンバーターとして使用し、その強力なアルペジエイターで外部シンセにトリガーをかける、といった演奏も楽しめます。
そしてブッラクに蛍光グリーンの色使いがかっこいい!真っ暗のフロアを切り裂くレーザーの様にアグレッシブなアナログシンセです。
記事内に掲載されている価格は 2013年11月13日 時点での価格となります。
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