国内外のあらゆるイベントをいち早くレポート! またブランドや製品誕生の秘話に迫るDEEPなインタビューを掲載!
DEAR REALITY
DEAR REALITYはイマーシブオーディオコントローラの分野を先導するドイツの会社で、バイノーラル、アンビソニックス、およびマルチチャンネルのソフトウェアツールは、非常にリアルなルーム仮想化を提供することで広く知られています。
ゼンハイザー傘下ということで、今回、ドイツ本国から、DIRECOTR MARKETING & BUSINESS DEVELOPMENTのKAI DETLEFSEN氏(下写真 右)とTECHNICAL APPLICATION ENGINEERのJanis Käune氏(下写真 左)が来日されたので、DEAR REALITYの製品について説明していただく機会を得ました。まずは、日本市場へ紹介するために今回、来日され、今後、日本ローカルのマーケットへはゼンハイザージャパンを通じて展開する予定とのことです。
dearVR PRO
THE ALL-IN-ONE SPATIALIZER PLUGIN
イマーシブオーディオ制作用の立体音響プラグイン。azimuth(方位角)、elevation(仰角)、 distance(距離)をはじめとする各種パラメーターを3D空間内でコントロールし、
・バイノーラル
・1次アンビソニックス(FOA)、2次アンビソニックス(SOA)、高次アンビソニックス(HOA)
・ 5.0, 5.1.4, 5.1.7から13.1まで、最大26個までのスピーカーを要するマルチチャンネル
を出力としてサポートします。
車の車内から大きな教会まで46個のVirtual Acousticプリセットをメニューから選び出すことができ、「REFLECTION」パネルでは初期反射をリアルタイムで調整可能。また、Clarityアルゴリズムでは、バイノーラル・レンダリングで生じてしまうcolorations(周波数レスポンスの不要な変動)を最小化することによって、空間内に配置されたオブジェクトの音像のClarity(クリアさ)を調整できます。
対応フォーマット : AAX/VST3/VST/AU
価格 : ¥39,400
※現時点では本国サイトからのダウンロード販売となります。
https://www.dear-reality.com/collections/all/products/dearvr-pro
dearVR MONITOR
モニター環境のばらつきや調整具合によっては、期待通りのイマーシブオーディオ空間をミックスすることが難しいかもしれません。dearVR MONITORは、同社の優れたバイノーラル生成技術によって再生されるヘッドホンからの音をモニターしながら、そういった影響を最小限防ぎ、理想的な立体音響ミックスを作ることを目的とした製品です。
Dolby ATMOS等のマルチスピーカー再生環境をお持ちでない方はもちろん、イマーシブミックスの微細部分の調整等に最大限利用できそうな製品ですね。
出力は7.1.4から9.1.6まで、ほとんどの一般的なマルチチャンネルのスピーカー構成をチョイスでき、また、制作側のルームアコースティックとして、Mix Room A, Mix Room B, Mix Room Large, Analytic Dry, Analytic Positionといった5つのプリセットが準備されています。リスニング側のアコースティック環境としてはClub、Car、Cinema、Living Roomといった11個のプリセットを用意。
Headphone Compensation (SHC) はゼンハイザー製品をはじめとして現在約50個。お持ちのヘッドフォン製品をメニューから選べば、最適化された結果が得られます。head trackingをサポートしているので、対応するVRゴーグル/ヘッドセットを使えば、3D空間に没入しながら空間サウンドメイキングができるのでこれはかなり楽しそうです。ここで、KAI DETLEFSEN氏に専用のゴーグルとコントローラーを使ってソフトウェアを制御するシーンをムービーに納めたのでご覧ください!
驚きだったのは、3Dのバーチャル空間内で操作した結果が、Cubase/Nuendoと連携してDAWトラック上のオートメーションをリアルタイムに書き込めることです。
対応フォーマット : VST3 / AU / AAX
価格 : ¥24,500
※現時点では本国サイトからのダウンロード販売となります。
https://www.dear-reality.com/products/dearvr-monitor
DEAR REALITY
https://www.dear-reality.com
ゼンハイザー
ゼンハイザーブース内に設けられたエクスペリエンスルーム。これは、6月に東京 南青山にオープンした三菱地所とゼンハイザーが共同プロジェクトとして実現させた先進の音響システム「ボイスリフト」を搭載する会議室と同様の体験ができる特別スペースでした。Q-SYS(QSC)社(https://www.qsys.com/)の会議システムが導入され、2台のPTZカメラと1台のフレックスレンズカメラ、加えてゼンハイザーの会議システムが導入され集中管理されています。
さて、この「ボイスリフト」機能ですが、オンライン拠点も含む中規模以上の会議の場合、各参加者(話者)の前に卓上マイクが設置されることが多いですが、多人数参加になるとそのマイクの数も多くなり、デスク上のスペースの問題、機材準備の煩雑さ、話者間の音声の干渉といったような数々の問題が発生します。
このエクスペリエンスルームの天井には、2つのシーリング(天井)マイクが設置されており、話者の音声を集音していました。当然、ここにも、これまでに培われたゼンハイザーの優れたマイク技術が投入されています。自動ダイナミックビームフォーミング テクノロジーによって、アクティブな話者を自動追尾し、部屋のどこに移動しても声を追従。またTruVoicelift機能では、話者の音声の周波数を微小に揺らすことにより、話者間の声の周波数ピークの重なりを減少させ干渉を防ぎ、会議中によく遭遇するハウリングの問題を回避する仕組みになっています。
最大80 m²のカバー範囲を特長とする、シーリングマイク。機能的な正方形の形状により、天井タイルを取り換えるだけで、現代の会議室のデザインにエレガントに統合。
TeamConnect Ceiling Solutions :
https://ja-jp.sennheiser.com/teamconnect-ceiling-solutions
ゼンハイザージャパン
https://ja-jp.sennheiser.com/
記事内に掲載されている価格は 2023年11月17日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ