NAMM2019で公開され話題を呼んだStrymonの新ペダルとして、マルチヘッドディレイ「VOLANTE(ヴォランテ)」が3月中旬に発売されることが発表されました。VOLANTEはマグネティック・ドラムエコー、テープエコー、スタジオエコーの3タイプがセレクト可能なマルチヘッドディレイです。エフェクターには定評があるStrymonの新製品、その特徴や機能を紹介します。
NAMM 2019でのStrymonレポート記事はこちら!
https://www.miroc.co.jp/report/namm-2019-day-3%EF%BC%9Astrymon/
3タイプが選べるマルチヘッドディレイ!
マグネティック・ドラムエコー
今製品の目玉とも呼べる、磁気ディスク搭載の「ドラム・エコー」はもともと豊かな倍音と暖かさ、それに加えて独特のサチュレーションサウンドでよく知られています。そのサウンドの秘密は何段にも及ぶ真空管回路にあり、それらは入力バッファー、ミキサー部、録音再生アンプ、トーン回路、出力ミキサーと全て真空管で構成された回路です。VOLANTEはそのドラムエコーの音のエッセンスを全て再現してくれます。
テープエコー
VOLANTEのテープエコーは、マルチヘッド・テープエコー・マシーンのテープサチュレーションや、独特のノンリニア再生特性を完全に再現できます。マシーンの状態、ヘッド性能の劣化、テープ劣化に至るまで再現し、リッチで複雑なトーナリティーのビンテージエコーサウンドを、安定したモダンテクノロジーで楽しんでいただけます。さらに、ビンテージ機器のイレギュラーな再生ヘッドスペースによるディレイコンビネーションまでも再生できます。
スタジオエコー
50-60年代のプロフェッショナルスタジオで使用されていたオープンリールのテープマシーンは、フルレンジのオーディオ信号を正確に再現できました。その時代のクリエイティブなスタジオエンジニアは、それらのテープマシーンを駆使したエフェクトで音を仕上げていました。
VOLANTEのstudioモードでは最も劣化の少ないリピート音がいくらでも再生でき、オープンリールのテープマシーンの、フルボディーのリッチなスタジオディレイを再現してくれます。
おもな機能
ディレイはエフェクターの中でもリピートタイムやフィードバックの設定を変えることで様々なことができるエフェクターですが、さらにVOLANTEにはルーパー機能やスプリング・リバーブも加わっていますので、これ一台で本当に色々なことができます。
ここではVOLANTEに搭載された主な機能を紹介します。
各ヘッドコントロール
各再生ヘッドのプレイバックレベルとフィードバック設定が可能です。プレイバックレベルは、フルボリューム、1/2ボリューム、オフの設定が可能です。また、フィードバックのオン/オフもヘッド毎にできます。これらのセッティングコンビネーションは、リズミックなディレイパターンやユニークな雰囲気を演出してくれます。
テープサチュレーション
VOLANTEが届けてくれるのは、ウォームで官能的なディレイサウンドだけではありません。録音レベルを、REC LEVELを上げることによって生まれるテープマシーン独特のサチュレーションも見逃せません。アナログclass-A JFETの入力プリアンプが、あなたが望むサウンドを引き出してくれます。」
スプリングリバーブ
クラシックなテープマシーンには、小型のスプリングリバーブ(タンク、f特性がかなり限定されていました。)を内蔵していたモデルがありました。VOLANTEはこのビンテージスタイルを継承して、さらにゴージャス&ジェントルなスプリングサウンドをディレイに加えられるようにアルゴリズムを追加しました
可変できるヘッドスペース
一部のマルチヘッドテープエコーは、再生ヘッドのスペース(間隔)が均等ではありません。これにより、リピート設定により非常に興味深いサウンドが生まれます。VOLANTEにはSPACINGコントロールがあり、次の4種類がモーフ設定できます。
・Even(均等)
・Triplet(3連タイプ)
・Golden Ratio(密度が高く、オーバーラップしないエコー)
・Silver Ratio(4部音符ベースのリピートがオーバーラップしないエコー)
フィードバック
ディレイで何が面白いってフィードバックの効果です。REPEATSコントロールを上げていくと、リッチに変化しスペース感溢れる雰囲気が生まれます。フィードバックの設定が、非常にミュージカルテーストに富んだサウンドに仕上げてくれます。是非、いろいろなセッティングを試してみてください。
無限リピート
サイケデリックなフィードバックがいつでも呼び出せます。エコーモードで、ONフットスイッチをホールドすると、すぐにフィードバックが繰り返されREPEATS設定に関係なく無限リピートが再生されます。フットスイッチを離すと前の設定に戻ります。ちょっとした曲のアクセントに使えますね!
サウンド-オン-サウンド
ループの音質も変えられます。ループの逆再生は簡単フットスイッチ操作、PAUSEでテープマシーンのように止められます。ループのスピード変更は、同時にピッチも変更されます。エコーモードのサウンドは、サウンド-オン-サウンドでもそのまま変わりません。ループが完成したら無限リピートで再生できます。その際ループ録音ヘッドは切り離されます。
VOLANTEはちょっとレトロなサーフロックなギターから、ループを駆使したアヴァンギャルドなプレイまで幅広く楽しめる一台です。
価格は¥48,600です。3月中旬の発売が待ち遠しいですね、現在予約受付中です!
記事内に掲載されている価格は 2019年2月15日 時点での価格となります。
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