制作機材の最新動向がここに。現地アナハイムからの熱狂レポート、会場の空気を切り取る動画レポートも多数!
1983年のDX7、2001年のMOTIFの流れを汲んだ新たなるフラッグシップシンセサイザーMONTAGE。
15年間君臨したBESTシンセサイザー『MOTIF』のコンセプト『Music Production Synthsizer』からProductionを取り『Music Synthesizer』と銘打たれたMONTAGE。大型タッチスクリーンを備え、よりプレイアビリティを高めるためのコンセプトを体現する圧倒的な性能の片鱗をまずはレポートいたします。
・Motion Control Synthesis Engineを構成する3要素
今回2種類の音源に対し、包括的に大きな表現力をあたえてくれるのが本エンジン。具体的にはSuperKnob、Motion Sequence、Envelope Followerの3つから構成されます。
まずSNS動画でもお届けしたSuperKNOBは両音源やエフェクトが持つ膨大なパラメーターを自在にアサインし、一括変更が可能。劇的なサウンド変化を狙うエフェクトを表すようにノブLEDカラーのシームレスな変化も目を引きます。またフットコントローラーにもアサイン可能なのは演奏性を損なわないためですね。
そしてMotion Sequenceでは例えば1~16(×8パターン)のステップ1つ1つに、段階可変や逆再生など複雑な変化をもたせることが可能。こちらも極めて表現力の高い動きのあるサウンドメイクが可能になっています。Envelope Followerについては明日の詳細レポートでお届けいたします。
・強大な2種類のサウンドエンジン
5.6GB、MOTIF比約8倍もの容量を持つAWM2音源(128同時発音数)、そして1998年の『FS1R』以来の8オペFM音源であるFM-X。FM-Xは最大同時128音とFS1Rの4倍の発音数を誇り表現力を格段にあげています。
FM音源ブームの再燃となったReface DXのヒットの際に、EDM等FM音源の演奏性や表現力をユーザーが求めていることを認識されられたとのことで、今回妥協のないフラッグシップFM音源が搭載されました。
AWM2音源ではMOTIF採用の音源もしっかり継承しており、容量を贅沢に活用した新規音色を大幅に追加。さらに1.75GBのユーザー領域(フラッシュメモリ)を内蔵しており、ユーザーカスタムサンプルやyamaha synth.comからのライブラリ音色追加も可能です。
・VCMエフェクトと出力段のPSC(Pure Analog Circuit)
MONTAGEは圧倒的なDSP性能を活用し、プラグインでも発売されているVirtual Circuit Modelingによるエフェクトを搭載。しかも従来のようなエフェクトやコンプレッサーだけでなく、EDMに特化したBeat RepeatやVinyl Break 、Bit CrusherといったものまでVCMで構成されています。
さらに内部処理としてデジタルからアナログへの高品位変換を可能にするPure Analog Circuit回路を新たに搭載。より高出力で力強いサウンドの生成を可能にしています。
・PCとの親和性と外部インプット
USBオーディオインターフェースとしても動作が可能で、PC間とのUSBオーディオ送受信では24bit/44.1kHz時(最大は192kHzサポート)3in/16outのインターフェースとして動作。同USBにてMIDIの送受信も16ch可能。さらにPCだけでなくiOSにもクラスコンプライアントで動作が可能。マイクやギターなどの外部インプットに対してもリアルタイムでのエフェクトプロセッシングが可能だけに遊びがいがありますね。
・その他にも詳細を明日のレポートにて!
AWM2音源のレイヤー構成や表現力は?、8オペ音源の操作性は? そしてMotion Control Synthesis EngineのサウンドデモやEDIT詳細は? 鍵盤機構は新設計?など各種疑問を明日レポートいたします。MONTAGEは61鍵盤、76鍵盤、88鍵盤の3ラインナップ。発売時期は第二四半期を予定。価格は61鍵盤モデルの予価で30万を超える見込みとのことです。ご期待ください!
WRITER:R_TSUNEYOSHI
記事内に掲載されている価格は 2016年1月22日 時点での価格となります。
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