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スペインのペダルメーカー「Thermion(サーミオン)」の取り扱いを開始(日本輸入代理店:ミックスウェーブ)。
その第1弾として、HeartBreaker(プリアンプ/サチュレーション・ブースター)、Gasoline(プリアンプ/ハイゲイン・ドライブ)を9月16日に発売します。
●Thermionとは
Thermionは、2012年にスペインで設立されたハンドメイドのアンプ&ペダル・メーカーです。2012年と言えばKemperの登場でIRを搭載したデジタルアンプが一気に普及し、プラグインのキャビネット・シミュレーターがより身近になった事で、より高いライン出力のサウンド・クオリティーが求められるようになった時期でした。
そこでライン・サウンドをよりリアルにし、クオリティーを更に向上させたいと、最初に開発されたのがプリアンプ「Gasoline」「Heartbreaker」であり、現代的なDAW/ライン録音を想定した「SE2 テクノロジー」でした。
Thermionのプリアンプは、ライン接続時にも最高のサウンドが得られる「SE2 テクノロジー」を搭載しています。
全ての製品が、世界中から集められたセレクト・パーツを使用し、スペインでハンドビルドされています。チューブアンプのリペアから始まり、「古き良きチューブアンプのサウンドと、デジタル機器の汎用性」をキーワードに、様々なアンプ&ペダルを開発してきました。60~70年代チューブアンプのクリーン・サウンド、80~90年代チューブアンプのハイゲイン・サウンド…それぞれが持つ特徴的なキャラクター、ハーモニクス、そしてダイナミクスをリファレンスし、その素晴らしいサウンドをペダルで再現するのがThermionの開発理念です。
●SE2 テクノロジーとは
SE2 テクノロジーとはStudio Environment Emulationの略称で、スタジオ録音の向上を目指して開発されました。ライン録音時に「ライン特有のサウンドの薄さ」を感じさせず、IRなどキャビネット・シミューレーターとの相性が良いサウンドを出力するサウンド・デザインです。
そのためライン録音で比較した時、他メーカー(またはオリジナル)と比べて、本物のアンプのようなハーモニクスの厚みと奥行きが感じられるサウンド傾向が特徴です。Thermionでも各機種にマッチするIRを配布しており、DAWやデジタルアンプ上にてベストマッチングなキャビネット・シミューレーターのサウンドが得られます。またプラスのハーモニクスが得られるため、デジタルアンプの手前に接続してブースターとして使用する事で、リアルな厚みをプラスする事ができます。
HeartBreaker -プリアンプ/サチュレーション・ブースター-
HeartBreakerは、ブリティッシュ系アンプのサウンドを凝縮したプリアンプとして開発されました。3バンドEQと、接続先によって設定が変えられる3-way「VRM スイッチ」により、様々な接続環境に対応します。
【プリアンプとして使用する】
幅広いゲイン・レンジを持つ本機は、クリーンからパリっとしたトップが心地よいクランチ、そしてブリティッシュ系の醍醐味でもあるザクザクした歪みまで1 台で鳴らす事ができます。
特筆すべきはラインで使用した時のサウンドで、「SE2 テクノロジー」を搭載する事で「ライン特有のサウンドの薄さ」を感じさせず、IR などキャビネット・シミューレーターとの相性が良いサウンドを出力します。
【サチュレーション・ブースターとしてデジタル/トランジスターアンプに接続する】
HeartBreaker 最大の特徴の1 つは、サチュレーション具合を調整する「MASTER」コントロールです。アンプのマスター音量を上げ、パワーアンプがドライブし始めた時に発生するハーモニクスや歪み感を再現します。
そのため、入力ゲインでは得られない、ファットなパワー感をサウンドにプラスできます。これはライン録音だけでなく、デジタルアンプやトランジスターアンプと接続する事で、生々しく艶やかなサウンドに変化させることができます。
Gasoline -ハイゲイン・ドライブ/プリアンプ-
Gasoline は、アメリカ系ブティック・ハイゲイン・アンプのサウンドのドライブ/プリアンプ・ペダルです。
DEEP のコントロールから想像できるように「VH-4 系」のサウンドをリファレンスしており、どんなアンプでもハイゲイン・アンプに変えてしまいます。接続先によって設定が変えられる3-way「VRM スイッチ」により、様々な接続環境に対応します。
【プリアンプとして使用する】
VRMスイッチにより、パワーアンプ(Effect Loop の Return)に接続してプリアンプとして使用する時にもパワー負けすることなく、相性よく使用できます。クリーン/クランチ用には別のプリアンプを用意して切り替える事で、全く違うキャラクターのアップを2台鳴らしているような贅沢なセッティングが足元で実現します。
また、「SE2 テクノロジー」を搭載する事でラインで使用した時も「ライン特有のサウンドの薄さ」を感じさせず、IR などキャビネット・シミューレーターとの相性が良いサウンドを出力します。
【VRM スイッチとは】
接続する機種に応じたサウンドのキャラクターを選択します。
・R(Raw):高域の効いたシャープなサウンド。アンプのリターンやパワーアンプに接続する際にお勧め。
・M(Modern):モダンな高域のキャラクターの、アグレッシブなサウンド。
・V(Vintage):クラシックなドライブ。Fender やMarshall 等のクラシックなアンプに接続する際にお勧め。
記事内に掲載されている価格は 2022年9月13日 時点での価格となります。
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