FastNAS / SPACEをリリースするイギリスのファイルサーバーメーカーGBlabs。ドライバー不要で接続できる高速サーバーとして各所へ導入が進んでいます。
ハードウェアのメーカーであるGBlabsですが、ここ最近でのリリースはUnifyと呼ばれるクラウドストレージとのコラボレーション機能。かなり画期的な機能であるUnify。こちらをご紹介したいと思います。
On PremiseサーバーであるGBlabsが、クラウドサーバーサービスを開始するに当たり、データの完全な保全と速度の担保尾を行うために世界各地の2200のデータセンターにアップロードしたデータをクラスタリングして置くということを実現しています。このシステムはNeburaと呼ばれるテクノロジーで、1TBあたりUS$20/月で提供されます。ただ、世界中にデータを分指して格納することでアクセスのスピードは低下してしまいます。それを解決するのがUnifyと呼ばれるテクノロジー。
この機能を説明するには、GBlabsのエントリークラスのサーバーであるFastNASに搭載されているNITROをご紹介しなければなりません。このNITROはGBlabsの持つインテリジェント・キャッシュ機能。低速なHDDを使いつつ、高速なデータ転送を実現するためにSSDキャッシュを搭載。転送するデータをHDDからSSDに適切に移動しアクセスの始まったデータを自動的に高速なSSDに移動させることでデータ転送の高速性を生み出す画期的なテクノロジー。
このNITROをベースにサーバー筐体の中での動作であったインテリジェント・キャッシュ機能を、クラウドストレージ(低速)とローカルストレージ(高速)の間で行うというのがUnifyの、機能の秘訣。低速だが、無制限の容量を持つクラウドストレージを、まるでローカルの高速サーバーのように使えるというテクノロジーとなります。
初回のアクセス時は、まだキャッシュが終わっていないので低速(かくつきなどが見られる)状態ですが、キャシュが終わってしまえば、実査のデータは、ローカルにあるため、高速に動作します。このときのキャッシュデータの保存先は、ユーザーが自由に設定することが可能。PCのインターナルSSDでも、外部接続された高速なストレージでも選択は自由です。
この機能を実現するためにクライアントPCには、Unify Hub Connect というソフトをインストールしてこのソフトが、キャッシュの制御などを行うこととなります。クライアントPCを操作するユーザーは、そのデータがどこに有るかということを意識することなく、マウントされたUnifyのストレージを利用できるので、GBlabsの持つ美点である接続の簡便さはそのまま担保されていると感じます。
実際にIBC2023の会場では、セルラー(携帯電話)での接続でのFull HDの動画の再生を見せてもらいましたが、最初にファイルを開くまでは少し時間がかかりました(20秒程度)が、1分程度でコマ落ちのないきれいな再生に切り替わりました。NLEのプロジェクトを開いた際には、プレイヘッドの前後方向に向かって自動的にキャッシュをするため、それほど時間もかからずに作業を始めることができるということ。
クラウドストレージの活用時にエンタープライズクラスのスピードを求めるユーザーには非常に優れたソリューションではないでしょうか。しかも世界中インターネットへ接続できる環境であればどこからでもアクセスできる環境です。
ご興味のある方は、ぜひともお問合せ下さい!
記事内に掲載されている価格は 2023年9月18日 時点での価格となります。
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