こちらは、dtsのブース。dtsといえば、映画のサラウンド規格の一つでもあるということで、サラウンド、イマーシブ・オーディオのイメージが強いですが、NABではHD Radioのアピールをしています。NABでブースに立ち寄り話を聞いていると強く感じるのが、RadioとPodcastの存在感。RadioもPodcastも大きな市場を持っていて、それに向けたソリューションが数多く展開されています。やはり車社会であり、移動時間の長いアメリカでは移動中のエンターテイメントコンテンツとして大きな存在であることが伺えます。
Podcastはご存じの方も多いかと思いますが、HD Radioについて簡単にご紹介したいと思います。従来のFM・AMラジオをデジタル信号で放送することでCDクオリティーの音質と、アーティスト名、アルバム名、ジャケットイメージなど追加の様々なインフォメーションを送ることができるサービス。アメリカでは既にサービスが始まっており、今回のレポートツアーのために借りたレンタカーでもHD Radioを聴くことができました。
Radioの重要性は、なんと行ってもそのフォローエリアの広さでしょう。街を離れ一歩郊外(アメリカの郊外=家がない)に出ると幹線道路沿いであったとしても当たり前のように携帯は圏外になります。人が住んでいないので、当たり前といえばそうなのですが、よほどの山奥にでも行かない限り携帯電波のある日本とは、ここが大きく異なります。車で長距離移動をする際、SpotifyもApple Musicもダウンロードをしておかないと聴けなくなるということです。
ストリーミングに慣れ親しんだ我々にとっては衝撃的な事件ですよね(笑)もちろん、Goolge Mapでのナビゲーションもできなくなりますし、Internet オンラインが当たり前の日本人にとっては衝撃的な状況に追い込まれます。。。そんな状況なので、カーエンターテイメントとしてのRadioというのは非常に重要なポジションです。
特にAM波は 非常に広い範囲に電波を届けることが出来るのでアメリカの事情にあっていると言えるでしょう。筆者は、車で移動する際にAFN(米軍放送)をかけることが多いのですが、東京810kHz-50kWの放送は、東名高速で言うと浜松あたりまで普通に聴けます。アンテナは、埼玉県和光市にあるのですが、おおよそ200kmほどの視聴範囲ということになります。
こんな、アメリカらしい事情によるRadioの状況などを感じられるのもNABらしい一幕かと思います。ちなみにIBC(ヨーロッパの放送機器展)に行くとCS放送に関する展示がすごく増えます。こんなところも地域性が出て面白いですよね。
dts-HD Radio
https://dts.com/hd-radio/
記事内に掲載されている価格は 2023年4月19日 時点での価格となります。
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