細かなアクセサリーまで含めると60製品以上という新製品を発表したのが、こちらのBlackmagic Design。本当に勢いを感じます。名製品を矢継ぎ早に投入し、無償版でも十分すぎる機能を持つDaVinci Resolveの存在は、今やこのメーカー無しでは業界を語ることのできないほどに成長しています。
まずは、Davinciのオーディオ部分であるFairlightの新機能をご紹介します。
対応するオーディオ・フォーマットの拡張。Ambisonics、ITU-BS.2055、SONY 360 Reality Audioへの対応が発表されました。これらは、有償版であるDavinci Studioのみの機能となります。
SONY 360RAで設定できるバスは画面の通り。現状では、FIXバスの準備までで、360RAとしてのエンコード、視聴(バイノーラルデコード)には対応していないようです。とはいえ、いち早くチャンネルベースでのプリミックスに対応するということは凄いことです。開発速度の速さを感じさせます。
パンナーの画面はこのような画面に。Davinci独自のオブジェクトパンニング。スピーカーの位置は、SONYの推奨フォーマットに則った物となっています。
もう一つの目玉の機能追加がこちらのオートトラッキング。動画編集ソフトでもあるDavinciは動画の自動解析なども得意としています。その機能と組み合わせて、動画に映るオブジェクトをオーディオ・パンも自動でトラッキングをするという機能を新しく実装しました。これは、動画編集ソフトでもあるDavinciだからこその機能。DAWとしては、初の機能かと思います。
ステレオ(左右)だけではなく、上下も追従しますので、イマーシブフォーマットであれば高さ方向にも画面内のオブジェクトの移動に合わせてパンニングが追従することとなります。使い所は選ぶかもしれませんが、これまでになかった機能として注目だと思います。
他にはプラグインのブラッシュアップが行われています。こちらは Dialogu Separatorで、RXで言うところのDialogu Isolateですね。これまでにもあったのですが、その精度を高めてきたとのこと。
そして Music Rebalancer。こちらもRXで聞いたことのある名前ですね。後発ということもあり、5種類の楽器に分割することができます。これも精度に関してはかなりの自信作だということ。
そして、映像作品を仕上げる際には嬉しいDuckerが搭載されました。パラメータも多く、かなり自由に設定出来る仕上がりになっていると感じます。BGMに軽くは掛けておいたりと、便利に使えるのではないかと思います。
ほかにも色々とありますが、個人的に注目と思った新機能を上げてみました。登場当時とは別物と言っていいほどに完成度を上げてきているDavinci。いちど触ってみてはいかがでしょうか?
メーカーサイト:Blackmagic Design DaVinci Resolve 19
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve
記事内に掲載されている価格は 2024年4月15日 時点での価格となります。
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