Austrian.Audioブースでは、販売開始されたばかりのMiCreator(マイクリエイター)を展示
MiCreator Studio
MiCreatorファミリーのコアとなるMiCreator Studioは、高品位コンデンサー・マイクロフォンと様々な端末で使用できるUSB-C接続のシンプルなオーディオ・インターフェースを組み合わせ、最大70度までマイク・ヘッドを回転できるフレックスチルト機構、ナチュラルなサウンドをもたらすオープン・アコースティック・テクノロジー、大音量ソースにも対応する最大130dB SPL、素早くボリューム/モニタリングのコントロールを可能とするジョグホイール/ダイレクト・モニタリング機能/ミュート・スイッチを搭載。そしてフロントとリアのフェース・プレートは交換可能で、3Dプリンターでのオリジナル・プレート制作やブランク・プレートへの印刷など、世界にひとつだけのデザインにパーソナライズ可能です。
MiCreator Satellite
弾き語りや対談などに理想的なサテライト・マイクロフォンMiCreator Satellite、音声やインタビューなどに理想的なラベリア型マイクロフォンMiCreator Y-Lav、そしてステレオ・レコーディングに理想的なMiCreator System Setまでをラインアップ。MiCreatorファミリーは、フレキシブルなデザインとワンランク上のクオリティを求めるクリエイターに理想的な新しいクリエイティブ・ツールです。
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こちらは、ハイスピード・プレミアム・ヘッドフォン・アンプのFull Score one。現在世界的に製造遅延が発生しており、その実物をお目にかかる事ができなかった製品です。基本スペックは10Ω〜300Ωまでのインピーダンスを受け入れる袖の広さ、P/P入力段〜位相や高周波特性に優れた多段エミッタ・フォロアの出力回路を持ち、それぞれのゲインステージが相互に、最適な状態で動作する懐の深さを持っています。長きにわたってオーディオ界のトレンドである、ICチップを一切使用しないフルディクスリートの構造もしっかり押さえています。
特筆すべきはTTT(True Transient Technology)という技術。トランジェント特性を極限まで引き出すアプローチとの事ですが、スイッチングの動作が含まれるプッシュプル構造と、発振リスクやゲートコントロール、電源ノイズ引き込みリスクとそれはもう様々な戦いが待ち受けているエミッタ・フォロア回路の設計では、その戦いの末にトランジェント特性が失われがちなイメージがあります。
いちリポーターが持っているなけなしの電子工作知識で回路ごと理解するのは無理なので、新製品のハイエンドヘッドホン、The Composerと併せて視聴させて頂きました。NAMMの雑踏の中開放型ヘッドホンという過酷な状況ですが、普段聴いている音源はハイエンドDACで感じるリズムが良くなった感じもあり、ダイナミクス系処理のアタック / リリースがおかしな数値になっている意地悪な音源では、それがおかしな事になっている、というチェックがしっかり出来ます。周波数的にトップエンドの伸びを演出して時間軸を早く見せるアプローチの製品では耳に痛い音質になりがちですが、幅広いインピーダンスをもってしてヘッドホンが伸び伸びとドライバーをダンピングさせているからこそ、ソースが持つ本来のトランジェントを再生できているのでしょう。
この仕事をしているとスペックオタクになりがちですが、スペックがそのまま音として認知できる製品はこの広いNAMMスペースの中でもわずかなもの。慎重に設計された事が伺える良い製品です。
Austrian.Audio
https://www.waves.com/
記事内に掲載されている価格は 2024年1月28日 時点での価格となります。
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