新しいAlbionライブラリ
Spitfire Audioではお馴染みのAlbionシリーズの新作「Albion NEO」がNAMM 2020の初日に情報公開されました。
サンプルは完全新録。Spitfire Audioの現在地がここに。
「我々のサンプル収録技術も年々向上している」とのことで、今の彼らがAIR Studios Lyndhurst Hallでどのように室内楽のサイズを録るのかというビジョンが改めて形になったのがこのAlbion NEOでしょう。Spitfire Audioと言えばChamber StringsやSymphonyシリーズのようなウェットな音をイメージする方が多いと思いますが、今作ではそこにしっかりとした芯、輪郭、ディテールが付与され、AIRを更に生々しく捉えた音に仕上がっていました。こうして同じスタジオで異なるコンセプトのライブラリを度々リリースしてもらえると、ユーザーとしてもいかにレコーディング、エンジニアリングが大事かを認識出来るので非常に勉強になります。
豊富なマイクポジションと、2つに分かれた弦セクション
Albion NEOではClose、Tree、Amb、OutriggerにClose Ribbonを加えた5つのマイクチャンネルが立ち上がります。これらの組み合わせによって距離感や音の密度、濃度をかなり柔軟に調節することができます。が、レガートに関しては所謂プレイアブルなライブラリと比べると速いパッセージの追従性がそこまで良いわけでもなさそうな印象でした。String AとString Bが分かれているのはDivisiのポジションの差とのことなので、いずれかを使用してもいいし、両方同時に鳴らしても良いとのことでした。とはいえ会場でヘッドホンで聴いただけの印象なので細かいところまでは把握出来かねるのですが、Spitfireはリボンマイクの扱いが非常に上手いデベロッパーなので信頼しても大丈夫だろうなとは予想しています。
クリエイティブなループ/インストゥルメント
所謂トラディショナルなオーケストラのアーティキュレーションに加えNEOのオーケストラレコーディングにChristian Henson氏所有のシンセの音を加えて作られたハイブリッドサウンドをEDNAエンジンでカスタマイズすることができ、これまでのAlbion同様時短や特殊な演出にも一役買ってくれそうな印象です。
展示機はMac Mini + 外部SATA SSD
試奏用の展示機は計4台あり、いずれもMac Miniと外部SATA SSD数台で構成されていました(恐らくBBCSO用+その他用)。同社のライブラリはかなりマシンスペックを要求しますが、それをある程度快適に動かす目安としても確かにこのくらいの構成は必要だなと感じました。
ALBION NEO 製品ページはこちら
https://www.spitfireaudio.com/shop/a-z/albion-neo
Pre order 価格 : $349(通常は$415.74)
Writer : 特別寄稿 株式会社ViViX 青木征洋
Spitfire Audio メーカーページはこちら
https://www.spitfireaudio.com/
記事内に掲載されている価格は 2020年1月18日 時点での価格となります。
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