NAMM 2022 Rock oNショーレポート【直前情報】

例年1月と7月にアメリカ・アナハイムで行われてきた世界最大の楽器のトレードショー・NAMM Showですが、今年は昨年に引き続き1月の開催が延期され、代わりに”The 2022 NAMM Show”として現地時間6月3日〜5日に開催されることになりました。Rock oN スタッフによる現地レポートは、コロナ禍突入直前の2020年1月以来、実に2年ぶりとなります。

The 2022 NAMM Show
NAMMショーはアメリカのアナハイムコンベンションセンターにて音楽、サウンド、エンターテインメントテクノロジーを紹介する世界最大規模の楽器展示会イベントです。各楽器メーカーが新作を発表することが多く、展示会イベントで試奏することもできます。また多くのミュージシャンが来場することでも知られています。
現地時間 6月3日(金)〜5日(日) 午前10時〜
日本時間 6月4日(土)〜6日(月) 午前2時〜
NAMM 2022 Rock oN ショーレポーターはこの人!
ROCK ON PRO 嶋田です!最近は社内外問わず、皆さまに”しまもん”と呼んでいただいており嬉しいです。普段は、弊社Product Specialist Teamのサポート業務がメインですが、ROCK ON PRO のWEBやSNSの管理の他、昨年Rock oN 渋谷の地下に誕生したLUSH HUBの運営業務等にも携わっています。今回初めてNAMM Showのレポートを担当させてもらえることとなり、ギター少年だった10代の頃からの夢の1つが叶いました!実は海外渡航については2019年のAES NY以来、3年ぶり2回目となります。得意のコミュケーション力を活かして、日本の機材好きなみなさんがワクワクするような情報を、現地のスタッフから根掘り葉掘り引き出せるよう、頑張ってまいります!

ここに注目!
世界的に未曾有の社会状況に突入し混乱を極める中、楽器業界や音楽ソフト関連のメーカーへの影響はどうだったのか?今回のNAMM Showはきっとそうした問いへの答え合わせの場になることと思います。既に、伝説的なシンセメーカーOberheimの復活や、Roland のAira Compactシリーズ、Teenage Engineering OP-1 Fieldなど、SUPERBOOTHに照準を合わせて多くの発表が行われていましたが、NAMMでもまだまだ新しい製品が沢山登場するのではないかと期待しています。

—Hardware—
まず、ハードウェア製品に対する個人的な予想としては、昨今のアナログガジェットブームはまだまだ続く一方、スマートフォンやタブレットとも連携できるハイブリッドな製品もいくつか登場するのではないかと思います。また、SDGs = 持続可能な開発目標が近年世界的に重視されていることもあり、部材の選定やパッケージデザインなど、環境問題への取り組みをアピールするメーカーも出てくるのではないでしょうか。世界的なパーツ供給不足の中、安定供給のための各社の工夫にも注目です。

—Software—
一方ソフトウェアやプラグイン関連では、iZotopeなどディープラーニングを活用したプラグインは、サブスクリプションやストリーミングが主流となったこの時代に、どのような次の一手を見せてくるのかも気になるところです。

—Immersive Sound—
また、年初に発表されたRock oN Award 2022では、空間オーディオに対応したApple MusicがProduct of the Yearを受賞し、国内のDolby Atmosや360 Reality Audioといったイマーシブサラウンド制作も大いに賑わいを見せています。そうしたイマーシブ制作ツールに新たなアップデートはあるのか?イマーシブフォーマットでの使用を想定したスピーカーやモニターコントロール、音響補正ツールなどの選択肢は広がりを見せるのか?といった点にも要注目です。イマーシブ制作では従来のステレオ以上に音像空間を広く使えるため、トラック数がどうしても増える方向に向かいがちだと思いますが、各種フォーマット変換や作業時間短縮のためのユーティリティ系のツールなどの登場も、個人的には期待しています!
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