1月20日より4日間、USA アナハイムで開催されたNAMM 2017 show。今年もRock oNからレポーターを派遣し、現地から最新情報をお届けしました。
NAMM 2017全てのレポート記事から、閲覧数の多かった記事をアナライズ。Top20をまとめました。例年と比較して奇抜で目立つ製品は少なかったもののそれぞれが、ユーザーの要望に寄り添ったものから驚きのあるものまで、バランス良く優れた製品が出てきた印象です。みなさんはNAMM 2017 showからこれからの制作ツールの動向をどう読みますか?
ではいってみましょう、NAMM 2017 BEST 20!
1. Universal Audio
堂々1位はUniversal Audio!やはりNAMM 2017開催と同時に発売されたApollo Twin Mk IIが話題に。
APOLLOラックシリーズと同等のAD/DAコンバーターを搭載しサウンドクオリティUP!そして従来のSOLOコア、DUOコアモデルに加えてSHARC DSP4基搭載のQUADコアモデルも加わりました。Thunderbolt接続によるMac/Win両対応。初代Apollo Twinがデビューした際に「こうであれば…」と思った要望が叶った形に。Rock oN店頭でも展示中なのでぜひお試しいただきたいのですが、サウンドの解像度が向上しているのが一聴して分かると思います。
おなじみICHIさんの解説によるプレゼン動画も非常に分かりやすく要点がまとめられているので、まだの方はぜひご覧ください!
Universal Audio
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-universal-audio/
2. KORG
NAMM 2017で多数の新製品を発表したKORG。中でも驚きがGadget for Mac。
Gadget for Macは、これまでiOS AppだったKORG GadgetがMac専用ソフトウェア。「ガジェット」と呼ばれる個性際立つソフトシンセを30個以上収録。オーディオを扱える新ガジェットが2つ追加。ドラム専用ガジェットも追加。KORG初のDAWとも言える制作ソフトウェアとなっています。
付属する「Gadget Plug-in Collection」はいまお使いのDAWでガジェットをプラグインとして使えるもの。AU、VST、AAXはもちろん、NKSにも対応しているというのが興味深いです。
KORG
http://www.miroc.co.jp/report/170112-korg-namm/
3. 株式会社ユードー
超大型のXXLタッチパネルユーザーインターフェースを持つパフォーマンスキーボード「NEUMAN」はインパクト大。鍵盤部分はDX7やM1にも用いられたYAMAHA FS鍵盤を採用。タッチパネルに映し出されるグラフィックも美しく、使ってみたくなるキーボードです。
そしてもう一つがこのダンボール紙製組み立て式キーボード。とは言ってもこれ自体に音源やセンサーは搭載しておらず、AppleのキーボードのMagicKeyboard2の上に重ね、対応AppやGarageBand(対応予定)を弾くことができます。レポート記事にはユードー代表の南雲玲生 氏による動画も掲載しています!
株式会社ユードー
http://www.miroc.co.jp/report/namm2017/namm2017-day3/namm-2017-yudo/
4. KORG Granstage
NAMM 2017 事前公表されていた以外の新製品を発見しました。SNSでは、ストライプ柄のウッドボディという精悍な外観がまず話題となりました。SGX2ピアノやEP1、CX3、ファルフィッサなどそれぞれがKRONOS同様に独立した音源エンジンとして7つ収録。即戦力のステージキーボードとなっています。
KORG商品企画担当の岡崎さんによるプレゼンムービーも掲載しました。
KORG Granstage
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-day1-korg/
5. Elektron
MASCHINEDRUMが廃盤になったElektronから念願のデジタルドラムマシン&サンプラー Digitaktが登場。
ドラムパッド16個にアサインされているメインの音源はKICK/SNARE/TOM/CLAP/COWBELL/CLOSED HAT/OPEN HAT/CYMBAL の8つ。残りの8つは外部MIDIを慣らすためのトリガー。外部音源との併用が想定されているというのは実戦向き。
本体にステレオInput端子があり、Digitaktだけでサンプリングが可能。最近hあPCやiPhone経由でないと音を取り込めないサンプラーもある中、これは嬉しい仕様ですね。
惜しくも今回音を聴くことはできませんでしたが、メーカースタッフによるプレゼンムービーもお楽しみください。
Elektron
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-elektron-2/
6. Roland
NAMM 2017で発表されたRoland新製品の中で最も目を引いたのがこのRD-2000。
フルポリフォニー可能なアコースティックピアノと初代RDサウンドも収録したエレピサウンド。2つの独立した強力なサウンドエンジンを搭載。ピアノ系以外にも約1,100を超える音色を収録。そのほか暗闇でも視認性の高いノブやスライダー、最大8音色の割り当て可能なZONEなど、ステージユースのために考え抜かれた機能も満載。
そのほかUSBオーディオ/MIDIインターフェース機能を搭載し、スタジオでの使用も想定。
NAMM 2017 ショーレポートでは、NAMM開催前日に行われた新製品発表会の模様をレポートしました。
Roland
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-roland/
7. RME
直前発表されていたFireface UFXⅡに加え、USB接続でADAT4系統のI/O Digiface Ⅱが登場。Rock oN AWARD 2017 Populer AWARDを受賞したADI-2 PROへのトロフィー授与も行われました。
RME
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-rme-audio/
8. Dave Smith Instruments
Prophet 08 の後継とも言える 8&16ポリフォニックシンセ REV2が登場。Prophet 08の全機能を持ちさらにポリ数やモジュレーションマトリックスは2倍の最大16に。ポリフォニックシーケンサーも搭載し、充実した内容です。Dave Smith氏によるでも 演奏動画も掲載。
Dave Smith Instruments
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-dave-smith-instruments/
9. Mackie
モニターコントローラーのBig Knobは使い勝手の良さとコンシューマーにも入手しやすい価格帯でロングセラーを誇っていましたが、その後継3機種が登場。上位2機種はオーディオI/F機能も搭載(となるとモニコンではなくてオーディオI/Fですよね)。良くも悪くも「Mackieの音」になるBig Knobの音がこれでどうなるのか。実際に使ってみたいですね。
Mackie
http://www.miroc.co.jp/report/namm2017/namm2017-day3/namm-2017-mackie-2/
10. Percussa
NAMM 2017 事前ニュースで大きな話題に。キューブ型のフィジカルコントローラーを持つソフトシンセ Synthorを搭載したスタンドアロンシンセ「ENGINE」が登場。こういったアート作品のような電子楽器は少なく ないですが、これはソフトウェアの秀逸さとハードウェアとの連携が素晴らしく、制作にも使える実戦向きの本格派です。
Percussahttp://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-day4-percussa/
11. Fostex ティザー広告
謎が謎を呼ぶティザー広告が1枚きりですが、堂々の11位。やはりみなさん気になっているんですね。黄色で星型凹凸のスピーカーユニットということで、新型スピーカーの登場を予感させます。残念ながらNAMM 2017会場にも情報は無し。これからの展開が気になります。
FOSTEX
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-fostex/
12. Nord
アナハイムにいるレポーターからTwitterで届けられたのは赤いスピーカーの画像!現地のブースに建てられたバナーの写真ということでしたが、実物の展示はありませんでした。キーボードのモニター用として開発されたものでしょうか。Nordのキーボードとベストマッチしてかっこいいですね。日本での販売はあるのでしょうか?
Nord
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-day1-nord/
13. iCON Digital
脚光を浴びている、モータライズドフェーダーを8基搭載したコントローラーPlatform M。それをさらに8ch拡張するフェーダーモジュール「Platfomr X」と、そのPlatfomr X専用ディスプレイPlatform D2が登場です。Platform Mはタッチセンス付きのモータライズドフェーダーを備えながらなんと¥31,104(税込)というコンシューマーにも買いやすい価格で、フィジカルミックス環境を提供してくれます。
iCON Digital
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-day2-icon-digital/</a>
14. Teenage Engineering
動画まで操作できるシンセサイザーOP-Zがついに製品化のニュース。どうやって使うのかもアーティストに託された、Teenage Engineeringらしい製品ですね。ムービーレポートでその動作をチェック!サンプラー機能を搭載した最新PO-32もつい買ってしまいそうな逸品!
15. AKAI Professional
PCから解放され、ついにスタンドアローンに戻ってきたMPC。好きなパラメーターをツマミにアサインできるQLinkノブを16基の搭載したフラッグシップ MPC-Xも存在感充分ですが、コンパクトボディで電池駆動ができるMPC Liveに人気が集まりそう。どちらも大型タッチスクリーンでピアノロールの打ち込みができるなど、しっかり進化しています。
AKAI Professional
http://www.miroc.co.jp/report/170111-namm2017-akai/
16. Apogee
Apogee Symphony I/O Mk IIの管理ソフトウェア Maestroが「Symphony Control」へと進化。同時に2台までのThunderbolt Symphony IO MkIIの接続と、最大64chものオーディオIOに対応。Maestroよりさらに自由度の高いルーティングが可能です。
これでSymphony I/O Mk IIは、先日発表されたフィジカルコントローラー Element Controlも使用可能に。せっかく大型タッチスクリーンを装備しているSymphony I/O Mk IIですが、スタジオの運用上、手元に置けない場合も多くあるようです。手元でボリュームや任意のパラメーターを動かせるのは便利。Apogeeのオーディオ I/Fの管理ソフトウェアは今後「~Control」で統一されていくのでしょうか。
Apogee
http://www.miroc.co.jp/report/namm2017/namm2017-day3/namm-2017-apogee-4/
17. Eventide
これまでになかったモジュレーションエフェクトアルゴリズム Structural Effects を使ったFissionというプラグインがデビュー。多くのメーカーがコンプレッサーやEQなどミックスの必需プラグインに新しいものが続々と登場していますが、Fissionのような新しいモジュレーション系のニーズも多いので、Eventideには期待したいです!
Eventide
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-eventide/
18. Tracktion Software Corporation
あのTracktion Software Corporationが新DAW WaveFormを発表。最新JUCEをベースにした高効率プログラミングによりWin&Mac快適動作を実現し、まさかのラズパイでも動作可能。アンダーグラウンドで日々勤しんでいるMaker達にも注目されそうです。拡張PCなどと一緒にうまく使えば、照明やムービーをシーケンスすることもできるでしょうね。
そしてラズパイMaker達に嬉しいのが、プロクオリティのラズパイ用オーディオI/FをTracktion Software Corporationが開発したこと。面白い展開になってきそうです!
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-tracktion/
19. ROLI
Rock oN AWARD 2017でSilverを受賞したSeabord RISEを擁するROLI。iOS AppシンセのNOISE専用のフィジカルコントローラー「ROLIBLOCKS」が登場です。
iAppのためのガジェットコントローラーと侮るなかれ。Seabord RISEにも採用された5次元入力に対応し、叩く、押し込む、左右に滑らせる、上下に滑らせる、指を持ち上げる、といった5つのタッチ情報でNOISEのサウンドを演奏/変化することができます。もう既にApple Storeでは発売されています。
ROLI
http://www.miroc.co.jp/report/namm-2017-roli/
20. NAMM 2017 Arrival:Perfect Circuit Audio、Whole Foods Market
NAMM 2017前日にLAX(ロサンゼルス国際空港)に降り立ったレポーター達。Sonnet Technologies本社でCEOでのインタビューや、シンセマニアの集うショップ Perfect Circuit Audio見学、そして現地の料理でUSAを満喫しました。
記事内に掲載されている価格は 2017年1月25日 時点での価格となります。
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