Rock oNでも大人気の1010music。ブースにはいつもメールでやりとりしているChristineがいてこの状況下もブランドの健在ぶりを示してくれました。1010musicはHiggins夫妻と数人のスタッフで運営しているカリフォルニアの会社なのですが、オーダーや修理等のレスポンスが非常によく、いつもテキパキと物事を進めてくれるのでRock oNは大きな信頼を置いています。
展示の中心はやはり最新のnanoboxシリーズ。黄色い方がグラニュラーシンセのlemondrop、そして赤い方がウェーブテーブルシンセのfireballです。1010musicといえば開発者のAaronが以前Native Instruemtns Traktorのアプリ開発に携わっており、モジュラーシーンでは斬新なタッチディスプレイの搭載など、確かな技術力で際立っています。
初期はOS入れ替えによってサンプラー、シンセサイザー、エフェクターと完全に中身を入れ替えることができるBitboxシリーズやシーケンサーとファンクションジェネレーターが高度に融合したTOOLBOXなどユーロラックモジュールタイプの製品がメインでしたが、数年前からblackboxを筆頭にデスクトップタイプのシリーズが続々と登場しています。
nanobox lemondrop
Blackboxにも搭載されているグラニュラーシンセシスモードを進化させ膨大な素材を詰め込んだ、掌サイズのグラニュラーシンセサイザー。グレインを変更した時のサウンドのバラけ方が独特でアンユージュアルなサウンドを瞬時に作り出すことができます。搭載されたシーケンサーを使ってサウンドに動きをつけたり、本体のみでGRID KEYBOARDモードを使って音階演奏ができたり、コンパクトな筐体と最小限の操作子からは想像できない高機能マシンです。
nanobox fireball
こちらは二つのウェーブテーブルと一つのスタンダードなデジタル波形をレイヤーして3OSCとして使えるウェーブテーブルシンセ。90年代のNHKスペシャルのオープニングを思わせるFM風サウンドから、現代的なベースサウンドまで数百のプリセットが非常に優秀。Christineも動画で披露していますがタッチディスプレイをXYコントローラーモードにすれば指一本で二つのパラメータをコントロールできます。
テクノアーティストのSurgeonもblackboxとnanobox lemondropを使ったライブパフォーマンスで既に世界中を沸かせています。今後ver.upでどんどん機能追加してくれるそうですので、期待して待ちましょう!
記事内に掲載されている価格は 2022年6月4日 時点での価格となります。
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