これまでアナログ盤やMixCD、アパレル、グッズと幅広くターンテーブリストのためのアイテムを扱ってきたstokyo(ストウキョウ)のセールス&マーケティングディレクターの高橋氏がご来店。
マニアックなユーザーに熱烈に支持されている Lividがユーザー拡大を仕掛けた『Base』、20世紀末にカラフルなラックエフェクターで一世を風靡したELECTRIXからは『Tweaker』、そしてStreet Fighter公式アーケードボタンを搭載したDJ TECH TOOLS『MIDI Fighter 3D』。近日、国内で正規発売開始となる、これら新製品の数々の魅力を語ってくださいました。
Rock oN(以下▲):この度日本初上陸となるLividですが、どういったブランドなのでしょうか
Lividは少数精鋭のメーカーで、元々MIDIのプラグラムを作るところから始まった企業なんです。
▲MIDIコントローラー専門メーカーではなかったんですね
MIDIコントローラーのラインナップに関しては、テクノアーティストのリッチー・ホウティンからのリクエストから開発が始まりました。今ではかなり有名どころのメーカーのコントローラー製品のパーツ生産をOEMで引き受けているんですよ。
Lividのコントローラーはエレクトロやハウスのアーティストに向けたもので、「機能のアサインが簡単にできること」「ハードウェア/ソフトウェア共にオープンソースにして、やろうと思えばどこまでもカスタマイズできること」をコンセプトに開発しています。
これはソフトウェアとハードウェアの両方に高い技術を持っているからこそできることなんです。ちなみにこのBase以外では、CNTRL:RやOhmRGBなどが名刺的な製品となっています。
▲ソフトだけでなくハードウェアまでオープンソースというのは?
Lividは、ユーザー自身が好きなようにノブやフェーダーを付け足していけるような製品作りを目指しています。つまり、使う人の立場になって、その人が一番欲しいもの、使いやすいものを提供したいということです。
メーカーのWebサイトのフォーラムに行けば、カスタムについての情報が多く公開されているんですが、特にアメリカではこういうカスタムを楽しむことが日本より一般的なんですよ。
▲なるほど。ではBaseについてうかがいます。これはどういう強みを持った製品なんでしょうか
BaseはこれまでのLividの集大成とも言える製品で、コアユーザーだけでなく一般ユーザーにも幅広く使っていただきたい、という思いから生まれています。プラグ&プレイですぐ使えて、説明書がいらないくらいユーザーインターフェースがシンプルであることがコンセプトです。
その一つとして、Baseはableton Live用の「リモートスクリプト」というソフトウェアを用意しています。これをLiveの(PCシステム上の)フォルダにドラッグ&ドロップして入れるだけで、簡単にLiveをコントロールすることができます。
▲このパッドの配列を見るとたしかにableton Liveで使いたくなりますね。では実際にDAWで使っているところを見せてください!
じゃあ今回はそのableton Liveを使ってやってみましょうか。
Baseはミキサーコンソールの配列をイメージして作られています。一番上に配置されている正方形のタッチセンサーは基本的にトラックの切り換えに使います。そしてその下の長いタッチセンサーはミキサーのフェーダーとして使います。パッドは通常クリップのOn/Offやソロ/ミュート等です。
これらの操作子は、本体右にある8つのファンクションキーを押しながら使うことで様々な機能を併せ持つことができるんです。
今はableton Liveのクリップを演奏するためのメインモードですが、この他にパッドをベロシティ付きのドラムパッドとして使うモードや、エフェクトのセンドレベルを扱うモードが用意されています。
もちろんこれらの設定はすべてがお好みでカスタマイズできるようになっていますので全く独自の設定にして、ファンクションキーでモードを切り換えながら使ってください。
▲ここからはちょっとマニアックになってきますね。
簡単に使うこともできるし、どこまででもいじっていける。これがBaesの面白いところなんです。ノートやCCはもちろん、タッチセンサーのスタイダーの数値を絶対値にするか相対値にするか、パッドも押した時だけonになるのか、On/Off機能を持たせるのか、他にもあらゆる機能をカスタマイズできます。
とはいえ、例えば今回みたいなableton Liveで使う場合であればほとんどこれらパラメーターは予め設定されているので、無理に触ることはありません。難しく思う必要はありませんよ。
▲まさに初心者から上級者まで、使い手次第ですね。各パラメーターのアサインを行うのは専用ソフトで?
はい。Baseはオンラインとオフラインの2つの方式のエディットソフトが用意されています。
▲通常はローカルPCにインストールしたオフラインのソフトが主流だと思うのですが、オンラインの方式が採用されたのはなぜなんでしょうか
Lividのサーバーに情報を残すためなんです。さらにこのエディターソフトを介してバージョンアップを行ったり、問題点のレポートを送ったり、総合通信ソフト的な役割を持っています。
ユーザーフォーラムではBaseを使用している著名アーティストや、他のユーザーが作ったオリジナルのセッティングデータなどが公開されています。それをダウンロードして使うなんていうこともできるんですよ。
もちろんクラブやライブハウスみたいなネット環境がつながらない場所ではオフラインを使っていただくことになりますが。
▲ズバリうかがいます。Baseはタッチセンサーが特徴的とはいえ、パッドがズラリと並んだタイプのMDIコントローラーはライバル製品も多いかと思います。その中でBaseの強みというと何になるのでしょうか。
ライバル製品が制作やPCDJに特化しているところ、Baseはライブ用として開発されています。元々カスタマイズ性が高く、ライブスタイルによってオリジナルの設定ができる上に、それをファンクションキーを使う事でシンプルに使いこなせる上に、ハードウェアに採用されたパーツやプレイヤビリティまで細部に渡ってライブに適した設計です。
例えばこの本体に埋まったように設置されたパッドを見てください。
これは筐体とほぼフラットになるように設計されているんですが、ズラリ並んだパッドを指一本で端から端まで流れるようにダダダ…と押しても指が引っかからないようになっているんです。
▲そういうところもコントローラーメーカーとしてのユーザービリティーが反映されているんですね。
続いてこちらを見てもらいましょうか。
▲これは無骨で男らしい…。かっこいいですね。ELECTRIXというと10年ほど前にカラフルなアウトボードで有名になったブランドですよね。
しばらく姿を見る機会がありませんでしたが、いまはMIDIコントローラーを作ってるんですね。
ここは最近はオーディオI/Fなんかも開発しているんですよ。このTweakerはDJスタイルのMIDIコントローラーです。TRAKTOR DJやableton Liveでクロスフェーダーを使ってDJ的なライブをする際などに最適です。実はこのTweakerはさっきのLividがOEMしているんですよ。
▲あ、よく見ると「POWERD BY LIVID INSTRUMENTS」という文字が!
これの面白いところがこれです。使っているソフトによってこうやってスキンを入れ替えて、使いやすくカスタムできるんですよ。
▲これは実用性が高い!
これまでご紹介してきたLivid製品のマッピングプログラムを書いているのがDJ TECH TOOLSになります。そこがリリースしているのがこれです。MIDI Fighter 3D。
▲見た目からして楽しいコントローラーですね。今まで見てきた3つのブランド製品がお互いに強力関係というのも面白いです
これら製品をstokyoで取り扱うようになったのは偶然なんですよ。
このMIDI Fighter 3Dはアーケードゲーム用のボタンが使われているんですが、そこには「世界最高の耐久性」とされる三和電子のものが使われていまして。これはあのストリートファイターの公式ボタンなんですよ。その関係でMIDI Fighter 3Dは東京ゲームショーに展示されたこともあります。
▲公式のボタン!MIDI Fighterの名前は伊達じゃないんですね
MIDI Fighter 3Dはこのボタンだけではなくて、本体横の左右に3つずつ、合計6個のボタンが付いています。そして傾きセンサー。他には…
▲まだ隠れた機能が?
コンパス機能があります。
▲え、方角が分かるんですか!
ええ。もちろんこれもエディットソフトを使って徹底的にカスタマイズできるんですよ。使い方は人それぞれですので好きに使ってください。MIDI Fighter 3Dには「パフォーマンスMIDI」っていうコンセプトがあって、アーティストが前に出てMIDI機器をグリグリと回しながら演奏することも想定されているんですよ。
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