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Oct.2023
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DAWソフトで音の違いはあるのか?同じソフトウェア音源、エフェクトプラグインを使用して書き出してみました! by PD安田

20231011_DAW_YASUDA__1390_856

みなさん、ご機嫌よう。PD安田です。前回「DAW毎に曲を0から作ってみたら違いはあるのか?」という「今更聴けない」シリーズをやりました。この時はDAW付属の音源やエフェクトを使用し、そのまま完成に持っていくという趣旨でしたが、結果DAWによってサウンドがかなり違い、それぞれのDAWのキャラクターが全面的に出てきた内容となりました。

しかし、この違いは「DAWで書き出す際のオーディオエンジンが違う」のか、あるいは「それぞれ付属の音源のキャラクター違い」なのか…

参考:過去記事

20230406_Spring_Yasuda_i
SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- MOTU Digital Performer 11 編

20230419_Spring_Yasuda_i-366x270
SPRING SESSION SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- Bitwig Studio 編

20230419_Spring_Yasuda_i-366x270
SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- Ableton Live 11 編

20230406_Spring_Yasuda_i
SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- IMAGE LINE SOFTWARE FL STUDIO 21編

20230406_Spring_Yasuda_i
SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- Presonus Studio One 6 編

20230419_Spring_Yasuda_i-366x270
SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- Avid Pro Tools 編 by PD安田

20230419_Spring_Yasuda_i-366x270
SPRING SESSION -今更聞けないDAWの基本操作比較- Steinberg Cubase 12 編

これがずっと気になっており、あまりにも気になりすぎて、ここ暫くの夜はずっと普通に寝ていました。

なので「同じ他社のソフト音源に加えて、エフェクトプラグインも全く同じで、設定も同じにして書き出したら違いはあるのか?」と思い、本記事ではこの違いを確かめていきたいと思います。

それでは、各DAW毎に違いはあったのか、早速チェックをしていきましょう!

演奏曲名
「原」

バンド名
東海道本線ズ

メンバー
ドラマー:Ez Drummer 3
ピアノ:Native Instruments KONTAKT(Alicia’s Keys)

バッキングギター:PD安田
IK Multimedia Amplitube Fender Delux Reverb

ソロギター:クーパー天野
Strymon Iridium、Strymon El Capitan

ベース:イタリー多田
1967年 YAMAHA SA-17
La Bella ブラックナイロン
Line & Mic:audio technica / AT5045
Ableton Live 11でレコーディング

各DAWで使用できる共通素材を作る編

まず比較できる様にPro ToolsでMIDIの打ち込み、ギターのライン録り(Babyface Pro FSでInput 3に接続)にて素材を作っていきます。Pro Toolsである必要は特にないのですが、とりあえず編集に慣れているので使用しました(別になんでもいいと思います)。そしてドラムとピアノの打ち込みはマウスで右クリックしてポチポチと、ギターはIK Multimediaの「Amplitube」をインサートし録っていきます。無事に基礎が完成したらギターの天野と、ベースの多田にカラオケの状態で渡して録ってきてもらいます。

01

続いて今回使用した音源の紹介をしていきます。まず初めにドラム音源ですが、初期導入の定番として最近の流行りは…「EZ Drummer」かな?と思ったので、こちらをチョイス。

Addictive DrumsとかBFDとかあったんですがEZ Drummer 3を真剣に使ったことがなかったので、挑戦していきます。内部の音色や機能など軽く物色し、まあとりあえずデフォルトでいいかなと思ったので音は弄らずに。ミキサーのバランス調整でキック、スネアやAMB、OHを弄り全体の雰囲気を自分好みにしました。細かく内容を書くといらないかなと思ったサウンドはミュートにし、欲しい音だけフェーダーを上げております。なお細かい音量レベルは打ち込み時のベロシティで調整。フェーダーを弄って音作りに時間をかけると、他のDAWで読み込んだ際に、共通の設定が読み込まれなかったら嫌だなと思ったので、0か無しかで決めていきました。

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ドラムの打ち込みもある程度終わり、そして全体の構成が決まったところで、次はエフェクトプラグインをインサートしミックスの下準備しつつ、ここでも軽く音作りをしていきましょう。

ドラムで使用したプラグインエフェクト

Drums Waves Q10

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Drums Waves C1

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エフェクトですが、こちらはド定番のWavesプラグインをメインに使用します。ちなみにドラム、ピアノ、ギター、ベース全てにEQは「Q10」と、コンプは「C1」とスタンダードなものを使用しております。

ドラムでのEQとコンプの設定内容は、画像の通りです。ジャジーなイメージなので、スネアのコロンとした中域のところを軽くブーストしております。そしてC1の方もとてもシンプルで頭叩くくらいになってますが、これである程度聴ける状態ってことは、まあEZ Drummerのサウンドがすでに完成されているということかなと思います。

ピアノで使用した音源とエフェクト

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ピアノですが、これも定番とも言えるNative InstrumentsからKONTAKT(Ultimateから)に付属する「ALICIA’S KEYS」をチョイス。これもアンビサウンドをいくつか選ぶことができますが、いろいろ試した結果、全てデフォルトにて固定しました。なおピアノの打ち込みはバッキングとソロの2トラックで構成しております。2トラックとも音源自体のプリセットは同じものになります。

加えていろいろ音源が表示されるのも面倒なので、KONTAKTとALICIA’S KEYSだけをインストールした状態にしております。シンプルっていいですね。

Piano Waves Q10

6

EQの設定はこんな感じ。ちょっと古い感じのピアノを演出したく、ローとハイをカット気味にしております。先ほどピアノは2トラックあると言いましたが、EQも全く同じ設定で調整しております。

Piano(トラック1) Waves C1

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Piano(トラック2) Waves C1

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しかしコンプだけはそれぞれの音量を調整したく、出力を変える意味で若干変えております。

ギターで使用したプラグイン

まずバッキングギターのサウンドですが、もうクリーンでみっちりした音が欲しいなと思ったので、IK Multimedia「Amplitube 5」からFenderのデラリバをチョイス。EQはアンプの設定のまま使用したいので、Q10は使用しておりません。そしてリバーブもこのAmplitube Fenderのスプリングリバーブをほんのりかけております。気持ちいいですね。C1のコンプ設定に関しては気持ちで叩いておりますが、どちらかと出力レベル調整の目的で使用しております。

Guitar バッキング Amplitube 5

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Guitar バッキング Waves C1

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続いてギターソロのサウンドですが、前回の記事で導入したMarshallのアンプを使用してマイクで録ろうかなとも悩みましたが、天野がStrymon IRIDIUMを使用したそうにこっちを見ていたので、IRIDIUMをかましてBabyfaceにてライン録音をしました。とてもサウンドもいい感じに仕上がりましたが、ミックス時ではライン録りあるあるの「ピックアップから拾ってしまったピー音」がとても目立ってしまったので、Q10で目立つ帯域をバッサリカットします。(本当はiZotope RX使えば良かったのですが)若干まだピー音は乗っていたが、まあ混ぜたら目立たなくなったので、良しとします。そしてコンプも出力レベル稼ぎにて使用していきます。

Guitar ソロ Waves Q10

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Guitar ソロ Waves C1

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ベースで使用したプラグイン

今回ベースはDIで多田さんはやるかなと思ったんですが、なんと自宅でセミアコベ(なんかこのモデルにカテゴリ名称はあるんでしょうか)でレコーディングしてくれました。本人曰くライン録りだけだと心許ないので、マイクのレコーディングも足して頂いた模様です。

なので今回のベースの音はラインとマイクのMixで行なっております。ベースはLineとMicの役割を考えてEQを施し、コンプも軽く叩いているイメージになります。今回の後世はそこまで音数も多くないので、欲しいところだけ残すイメージで行なっております。しかしセミアコベでマイクで拾うとこんな感じになるんですね!ラインもあったおかげで低域もカバーできてます。

Bass Line Waves Q10

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Bass Line Waves C1

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Bass Mic Waves Q10

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Bass Mic Waves C1

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マスタートラックで使用したプラグイン

こちらは最近発売となったOzone 11を使用しました。機能に関しては全然フル活用はしておりませんが、このOzone 11の中のDynamicsやEQの調整が一緒にできてしまうので、とても楽ちんで、しかもプリセット保存もできるので他のDAWにすぐインサート可能です。なおEQのカットポイントはここを削ったら良いかなーという判断で軽くポイントの修正をしております。

iZotope Ozone11

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Waves Q10(今回は使用していないが)

実はiZotope Ozone11を入れる前の初期段階ではWaves Q10でポイントを探ってました。結果、今回の周波数をカットしたのですが、WavesとOzoneのEQのカット幅の見た目はだいぶ差がありますね。(マスターにWavesは使用していませんが参考画面にて添付します)

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各DAWの画面と感想

以上の設定が完了し、それぞれしっかりプリセットとして保存をし、いよいよ各DAWに同じMIDI、オーディオ素材、そしてプラグイン音源、エフェクトをインサートし作っていきます。

さあ、お待たせいたしました、それぞれ書き出した音源を比較して聞いていきましょう!

さあ、いかがでしたでしょうか?BitwigとLiveのPANは恐れ入りながらもワンノブタイプだったので、比率で計算し数値を設定しました。正直厳密には他のDAWと比べて少し異なっているのですが、そこは大目に見ていただけますと幸いです。なおBitwigは前回の記事でも書いておきながら忘れてましたが、デフォルトでミキサーのフェーダーレベルが-10dbになっておりますので、しっかり0に戻して作業をやるとベストです。(書き出してから、なんで小さいんだろうなーと思ったら、ここでした。)

こうして完成を聞いていると、やはりLiveは音が大きいですね!案外Studio OneとCubaseでもレベルの違いが少し感じ取れつつ、Pro Toolsって比較するとこうなんだなと思ったりと新しい発見だらけです。まあ、やはり同じ音源、エフェクトを使用すれば前回のDAW比較ほどの差は出てこないので、友人や仕事仲間の間でも、プリセットも一緒に共有すれば、ある程度は再現は可能かなと思いました。

これで皆さんも是非に全てのDAWを所有いただき、気分に合わせて使い分けるというのもご検討いただけましたらと思います!

是非参考にしてくださいませ。

Writer. PD安田

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記事内に掲載されている価格は 2023年10月11日 時点での価格となります。

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