Rock’in MAILMANコラム〜芦沢英志 OTAKU ZANMAI〜【No.05】ディレイで空間作り

なんだか、連載コラムが楽しくてしょうがない（笑）。だってね、Twitterで沢山の方が「購読してるよー！楽しいよー！」って言ってくださって。こんな嬉しい事はないよー。目から水分が・・

今回は、音の空間作りについて書こうかな。音作りで空間を作るのには、一般的にリバーブとディレイを使よね。ボクの場合、リバーブで残響を足して空間を作る事はあまりしない。ボーカルとかは別だけど。

シンセ音は、ほぼディレイだけで空間作りをしているんだ。個人的にタイトな音が好きだからかもしれないけど、リバーブを使うと空間を埋めてしまうので、音の隙間を上手く作るのにはディレイが良いかなと個人的に思う。

まず、ノンエフェクトのシンセ音を聴いてみてね。

なんてドライな！ここから空間を表現しよう。ちなみに、ボクが普段愛用しているディレイのプラグインはコレ。

UAD-2のCooper Time Cube。なんて素敵なアナログ的なディレイなのだ！フィルターも備えているので、ディレイ音を加工する事が出来る優れもの。後、Digital Performer付属のディレイも使うかな。そうだ、そうだ。Ohm ForceのOhm Boyzも飛び道具的に使ってるよ。他にもあるけど・・。

で、ディレイを使ったサンプルがコレ。

一気に空間が出来上がったね。ディレイが作る、この空間がたまらなく好き。まずは、ノイズっぽい音のディレイ設定を説明するね。

ディレイタイムを、付点8分音符と付点4分音符に設定。ボクの好みなんだけど、付点でディレイをかけると跳ねてる感じがするから、よく使う設定なんだ。

フィードバックは、1小節分ぐらいでディレイが消える感じ。実際に聴いてみて、次のフレーズが鳴る前にディレイが終わる設定にしてる。この辺りは、試行錯誤していくと好みのフィードバック感覚ができると思う。

エフェクトのバランスは、6（元音）：4（ディレイ）ぐらい。

次に、シンセ音にはDigital Performer付属のディレイを使った。ディレイタイムを、4分音符に設定。フィードバックは、なるべくディレイ音が早く消えるように設定。このシンセ音は、1小節づつ鳴っているのでディレイをかけすぎると、逆に隙間がなくなるので隙間が埋まらないように設定しているよ。

最終的に出来上がったサンプル曲がコチラ。

ん？気付いた人はいるかな～！リズムは、以前書いたコラム内容に沿って作ってるよ。ベーシックトラックの上にループ素材を乗せて、打ち込みしたパーカッションを足して仕上げたんだ。

あ、一部のパーッションにだけプレートを使ってた（笑）。全体をディレイで空間を作って、ピンポイントでリバーブを使うと、空間作りが上手く表現できると思う。ボクも、立派な空間作りの匠になれるよう。日々精進しよう～♪

では～。またね～。

【No.06】リバーブで残響作り

芦沢 英志 プロフィール

株式会社リズメディアと専属作家契約を交わし、3年間在籍。歌曲制作、リミックスなどを多数手掛ける。

株式会社SNKに2年間在籍。ゲームソフトのサウンド開発（作曲及び効果音制作）に携わる。その他、6社のゲーム会社に在籍してサウンド開発に携わる。

現在まで、J-POP・CM・ゲームソフトなどの作曲 / 編曲 / リミックス及び効果音制作を行う。ゲーム関連は、iPhone/iPod touch / iPod / Play Station 2 / ニンテンドーDS / WIN など約60本程のサウンド制作に携わる。 楽曲制作に関しては国内だけでなく、海外レーベルや海外企業からオファーを受け、楽曲を提供しています。近年は、制作のみならずミックスダウンとマスタリングを自身で行い始める。def_house studioを運営中。