• 2011.06.17

Rock’in MAILMANコラム〜芦沢英志 OTAKU ZANMAI〜【No.23】マスター編


なんだか最近、ミク楽曲(VOCALOID)のミックスのご依頼が多くなってきたよ。ボク自身もミク曲を作ったりしているから分かるけど、クオリティーが高い作品を作るのは大変!プロじゃない方で、それはそれは素晴らしい作品を作っている方が沢山いらっしゃいます。ボクもガンバらなきゃ。

今回は、ミックスのマスターで楽曲の質感を変える過程を書こうかな。デモ曲を用意したので聴いてみてね~。まずは、リズムとベース。

Battery3に、キック/スネア/ハイハットのサンプルを読み込んで作成。パーカッションはループ素材。元素材がBPM125だったのを、BPM136に変換して加工したんだ。

ベースは、DCAM:Synth Squadを使用。音、太くない??このソフトシンセ、お仕事でこっそり使ってる(笑。FXpansionといえばBFD2とか有名だけど、シンセも出してるんだよ!結構、おすすめ。

次は、シンセ音を重ねてみた。

Native Instruments/MASSIVEを、シンセフィル的に使用。尖った音で、このプリセット音は好みなんだ。

Future Audio Workshop/Circleの音を2音色使用。マイナー?かもしれないソフトシンセだけど、実はコッソリと使っているプロの人いるかも(笑。かなり複雑な音作りができるし、プリセットがイケテルんだ(ココ重要)

最後に、ボーカル素材を追加してみた。

iZotope Stutter Editで加工してるよ。最終的にこんな感じになったけど、どうかな??

やっと、ここからマスターの解説を!最初はelysiaのalphacompressorで、MS処理を施した。コンプ部分は使わないでEQのみを使用。全体の高域を0.5dB上げて、S部分だけを0.7dB上げてみた。

次にNomad FactoryのMAGNETICを通すだけという、簡単で高品位なアナログ感を出してみた(笑。好みもあるかもしれないけど、MAGNETICを通すだけの音が大好き。

次に、WavesのL3-16 Multimaximizerを使用。リダクション設定は-0.5dBにして、うっすら叩く感じ。

最後に、iZotope Ozone 4のマキシマイザー部分だけを使って、レベルを突っ込んでみた。

今回、マスターで特に凝った設定は全然していない。むしろ、誰でも出来る内容だと思う。ミックスのバランスを上手くとっていれば、実はマスターでイジらなくてイイんだ。方向性によっては、もっと色づけしたりする事もあるけどね。

そして・・みんな、気付いたかな?今回、脱Spectrasonicsなのだ!メーカーを変えても、いつも出す音になってしまう。不思議だね♪

では~。またね~。

【No.24】マスター編~その2


芦沢 英志 プロフィール

株式会社リズメディアと専属作家契約を交わし、3年間在籍。歌曲制作、リミックスなどを多数手掛ける。

株式会社SNKに2年間在籍。ゲームソフトのサウンド開発(作曲及び効果音制作)に携わる。その他、6社のゲーム会社に在籍してサウンド開発に携わる。

現在まで、J-POP・CM・ゲームソフトなどの作曲 / 編曲 / リミックス及び効果音制作を行う。ゲーム関連は、iPhone/iPod touch / iPod / Play Station 2 / ニンテンドーDS / WIN など約60本程のサウンド制作に携わる。 楽曲制作に関しては国内だけでなく、海外レーベルや海外企業からオファーを受け、楽曲を提供しています。近年は、制作のみならずミックスダウンとマスタリングを自身で行い始める。def_house studioを運営中。

def_house studioサイト

http://www.defhousestudio.com/

【Rock oNセミナーUSTREAMアカイブ|2011/09/30】
Spectrasonics Master 芦沢氏とMI 畑澤氏 2大Specialist 直伝!大定番音源の一段上の使いこなし術を伝授!

http://www.ustream.tv/recorded/17589589

【Rock oNセミナーUSTREAMアカイブ|2010/10/15】
芦沢氏直伝! 最新ソフトウェアトラックメイク術セミナー!

http://www.ustream.tv/recorded/10212005

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