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13
Aug.2015
HOW TO

PD安田によるAEAマイク徹底視聴!

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最近当店で取り扱いを始め、多くの評価を頂いている、ビッグリボンを搭載したAEAのマイク「N8」「N22」をPD安田がスタジオにてレコーディング!AEAの太くて繊細なサウンドを是非皆さんで確認をしてみましょう!

本レビューでは分かりやすくスタジオ定番と言える「U87Ai」と、ギターアンプのマイクとしても定番の「C414XLⅡ」そして、自宅で気軽に使用できるPD安田自前の「Bluebird」の計5本でそのAEAの特徴を徹底的に分析をしてみます!もちろんそれぞれのマイクの特徴や、生かしたいポイントがありますので、是非オリジナル曲と交えて確認をして頂ければと思います。

それでは、各ソース毎に見ていきましょう!

まずシステムの核となるインターフェースの選定!

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マイクの前に、今回のシステムとして重要な核を担うオーディオインターフェースを紹介します。
今回は同時にマイクを5本立ててレコーディングに入るため、5以上のマイクプリを最低条件で、さらにサウンドも高音質ながらも更にTalkbackの返しもできる”インターフェース”と言う事で、このApogee Ensemble一択になりました。

肝心の設定方法ですが、Apogeeには内部で4つのルーティングできます。その4つのミキサーを利用し、1-2ch OutPutには通常のモニター送り、3-4chには返し用のクリック&自分の声などの返し、5-6chではオケの返しなどMaestro上でそれぞれの調整を行うことで、細かい設定を行うことができます。若干初期設定には頭を使いますが、慣れてくると要領がわかってきますので、簡単にセットアップができます。

その他にもApogee Ensembleを選んだわけですが、やはりギターリアンプが今回のレコーディングにおいて非常に欠かせない存在かと言えます。なぜなら、スタジオ代も決してタダではなく、ギターの一つ一つで短時間での作業は非常に難しいかと思います。かといってアンプシミュレーターで賄ってしまうのも、それではせっかくのアンプ録りの意味もないため、リアンプ端子搭載のEnsembleを選択します。(ただ、今回はリアンプする素材が準備に間に合わなかったため、ギタリストに御願いをして、即興で弾いていただてます。)

それではインターフェースの使用方法に関して説明した上で、お待ちかねの実際にレコーディングしたサウンドを聞き比べていきましょう!

マイク聴き比べ「男性ボーカル編!」

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★AEA N8

双指向性のマイクと感じさせないほど、くっきりと太く録れているのがわかります。そしてボーカルとの距離感がしっかりキャプチャーされており、非常に満足の行くクオリティーで収録ができたかと思います。こちらは後ほどN22でも触れていきますが、どちらがいいのか迷う1本でもあります。

★AEA N22

こちらもN8と同様の双指向性マイクになっていますが、それを全く感じさせないほど、しっかりと芯のあるボーカルが録れているのがわかります。同じように他社のと比べて太く、芯のある感じで、男性ボーカルまたはR&Bなどの芯が欲しいソースにはもってこいの逸品と言えます。他には成せないマイクではないでしょうか。

★NUMMAN U87Ai

言わずと知れた定番のマイクが登場となりました。個人的にもこのU87を基準に他のマイクの調整を行ってきましたが、前述のAEAのマイクとは全く異なるキャラクターになっているのがわかります。しかしさすがU87といった所で、抜けとコーラスとの絡みから、他のソースに対してすっきりした感じがわかります。

★AKG C414XLⅡ

ギターアンプにはかなりの確率で使用されるマイクですが、今回はボーカルにも試してみます。なかなか全体的にバランスが良く録れており、抜けも申し分ない感じです。U87とN8の中間を行くようなマイクになっていますが、全指向、双指向、単一とPADなどなど、マイクの機能としても豊富に搭載されているので、オールラウンドに使用できるマイクではないでしょうか。

★Blue Bluebird

PD安田自前のBluebirdですが、なかなか他のマイクとキャラクターが違い、面白い結果になったのがわかります。やはりBlueらしく、ハイの抜けに関しては、しっかり出ているのが聴いてとらえることができます。お値段もこの記事内では一番価格が低いので、これも1本あると何かに使えそうな気がします。他のマイクと違って、低域はすっきりしているので、籠りやすい声(特にバックコーラス)には重宝できるマイクです。

マイク聴き比べ「エレキギター編!」

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★AEA N8

VOXのアンプをエフェクター無しで演奏をしている素材になりますが、クランチ感とギターのピッキングの張りがしっかりと再現できており、また豊かなローも豊富に録れているのが確認できます。よく太いサウンドで綺麗に録りたいマイクをお探しの方にはお勧めできる逸品となっております!

★AEA N22

N8と比べてこちらも太く録れておりますが、高域もクリアでバランスよくキャプチャーできているのが確認できます。個人的な意見としてはギターのようにレンジの広いソースに関しては適しているのではないかと思います。そしてアンプのように出力がやや高くても歪みにくいのは非常に魅力的です(最大SPL;141 dB SPL!)ドラムのトップマイクとしても活躍出来るのではないでしょうか!

★NUMMAN U87Ai

定番のU87が登場です。こちらも申し分なく全帯域が満遍なく録れているのが確認できます。ただ今回のクランチ系にはやはりパワー感を出したい時にはやや物足りなさを感じますが、トータルのバランスとして他のソースも考えるとやはり万能なマイクといえるでしょう。

★AKG C414XLⅡ

言わずと知れたアンプレコーディングでよく使用されるC414ですが、やはりギターのバッキングに関しての歯切れ感と、パワー感が申し分なく出ています。この印象を出す要因としてはやはり弦とピッキングから出る高域がしっかり録れており、ドラム、ベースが入っていてもしっかりとした存在が確認できます。

★Blue Bluebird

以上の4種類のマイクを聞いてきて、かなり抜けて聴こえるのが特徴的です。やはりハイの抜けが強調されているので、ギター特有の弦鳴りをしっかり再現する事ができます。アンプの組み合わせによるかと思いますが、やや落ち着き気味のギターアンプのサブマイクとして一躍買いそうなマイクとなっています。

マイク聴き比べ「アコースティックギター編!」

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★AEA N8

アコギらしい低域のリッチ感とフィンガーの柔らかい感触までとバランスが良い状態で収録ができています。これまでのボーカル、エレキギターにおいても同じ事が言えますが、全帯域に満遍なく録れて、太く録れているのはこのAEAマイクの特徴とも言えるかと思います。今回のサウンドデモでは用意しておりませんが、やや離し目にしてフィンガー中心の楽曲にはかなり音楽的なサウンドになり、素晴らしいマイクと言えます。

★AEA N22

N8の太さに比べると、N22の方が全体のバランスが整っているのが分かります。ただ自然な鳴りを中心に確認をすると、透明度はN8の方が良い点もあり、非常に悩ましい選択になるかと思います。サウンドは少し奥まった感じになるので、オフマイクとして活用できそうな感触があります。ここは皆さんにも伺いたいのですが、N8とN22どちらが好みでしょうか。是非ご感想いただけましたら幸いです。

★NUMMAN U87Ai

1本でバランス良く録れるマイクとして、やはり非常に優秀な点と言えるのではないかと思います。基準にしつつ、他のマイクでも組み合わせて混ぜてみたいところではあります。他のドラム、ベースマイクとしてもバランスが良く、今日スタジオでも多様に使用されていますので、もし迷った時はU87の選択肢はベストなチョイスかと思います。

★AKG C414XLⅡ

PD安田はこのC414ので録音したギターサウンドが一番好きでした。全体的に派手な要素が多く含まれており、まさにパワフルなサウンドを求めたい方にはオススメできるマイクではないでしょうか。ただ、この派手さ加減は好みもあるかと思いますので、N8と組み合わせるとベストなコンディションになるかと思います。是非AEAマイクとお試しいただきたいマイクです。

★Blue Bluebird

アコギの高域ピークがもっとも強調されているマイクなのがすぐに確認できます。特にピックでのバッキングした時のチャリっとしたサウンドや、抜け方はポップスなどのオケには存在感が出やすく、使いやすいマイクです。気軽にレコーディングできる価格帯でもあるので、オススメのマイクと言えるでしょう。


いかがだったでしょうか?今回はAEAのマイクを中心に5種類のマイクで比較してみましたが、ソースによってインスピレーションが湧くサウンドもそれぞれあったかと思います。今回を通して感じた事はAEAのマイクがバランスが良く、どのソースでも太くクリアに録れているのが非常に印象的でした。
そしてやはりC414はギターにもドンピシャなマイクで、U87は定番と言えるだけあり、全部のソースに対して万能なマイクなのが改めてわかる事ができました。

マイクを選択する際、多種にわたるラインナップがありますので、悩ましいところが多いのですが、Rock oNでは今回紹介したマイクを含めて、その他多数取り扱っており、しかも専用ブースでお気軽に比較試聴する事も可能です!是非、マイク選びでお悩みの方はRock oNまでお気軽にご相談いただければと思います!また引き続きPD安田によるレビューを随時更新していきますので、乞うご期待ください!

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    記事内に掲載されている価格は 2015年8月13日 時点での価格となります。

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