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09
Nov.2016
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「Built in Britain」の誇りとこだわりから生み出される個性 〜 Aston Microphones James Young 氏インタビュー 〜

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英国生まれのAston Microphones社。従来の開発工程を一から見直し、従来のコンデンサーマイクの常識を覆す「高音質」「堅牢性」「美しいデザイン」を実現。単一指向性のAston Originはボーカル録音はもちろん、アコースティックギターやドラムなど、幅広い楽器の録音に対応することができます。

Aston Microphones
>> www.astonmics.com

今回、創設者のJames Young氏が来店。日本国内への輸入販売事業をRolandが行うというニュースを受け、Aston Microphones社について、それから日本国内への市場へのアプローチについて、などをお伺いしました。

Aston Microphones
Origin
¥37,636
本体価格:¥34,848
11ポイント還元
Aston Microphones
Spirit
¥51,322
本体価格:¥47,520
1ポイント還元
Aston Microphones
HALO SHADOW
¥42,768
本体価格:¥39,600
234ポイント還元
Aston Microphones
RYCOTE CUSTOM
¥10,692
本体価格:¥9,900
160ポイント還元

Aston Microphones設立とRolandとのパートナーシップ

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Rock oN : ようこそRock oNへ! まずはJamesさんの経歴についてお伺いできますか?

James Young 氏(以下James) : この業界での経験は約23年になりますが、15年前に中国資本のマイクブランドSE Electronics社の立ち上げに携りました。SE Electronicsは500万ドル規模の会社になり、ブランドも定着したこともあり、2年前にSE Electronicsを離れ、Aston Microphonesをイギリスで立ち上げました。中国でのビジネスは大変いい経験になりましたよ。

Rock oN : 中国のレコーディング機器業界の雰囲気というのは、全く違うものですか?

James : はい、そうですね。ビジネスをする上での倫理感など、イギリスとは全く違ったものでした。中国の会社とのビジネスは常に状況が流動的です。ヨーロッパや日本であれば、一定の契約に従って遂行しますが、中国の場合は、突然に流れが変わってしまうということもよくありました。しかし、私は新しい変化やチャレンジが好きなので、自分の知らない文化の人達と仕事をすることはすごく楽しかったです。OEMのプロセスの経験をはじめ、Aston Microphonesの運営に活きていることもたくさんあります。

Rock oN : SE Electronics在籍中は中国のユーザーと接する機会はありましたか?

James : 不思議なもので、中国では多くの人がヨーロッパ製の製品を使っている人が多く、なかなかなかったんですよ。

Rock oN : さて、今回、Rolandとパートナーシップを組むというニュースを、少しの驚きを持って受け止めていますが、どのような経緯だったのか教えて頂けますか?

James : まず、Rolandが海外ブランドをディストリビュートするビジネスを始めるというのを聞き、チャレンジングで新鮮だと思いました。Rolandはご存知の通り、沢山の電子楽器プロダクトを販売し、マーケットに対しリーチの広いメーカーであるという認識がありましたし、最終判断するには数ヶ月かかりましたが、長期的に一緒にやるにはベストパートナーだという結論に至ったんです。

Aston Microphonesのミッションは?

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Rock oN : Aston Microphonesのミッションと、今後の展開についてお伺いできますか?

James : 今、市場にはたくさんの製品が溢れていますが、新しいことにチャレンジしたいと思います! 現在発売されているマイクは、機能的な意味でいうと従来からのマイクという概念に沿った製品がほとんどであり、大きな差異はないように思います。その中で、私たちはマイクというプロダクトをゼロベースから発想し直し、市場の中でトライして行きたいです。既存の3製品、Origin、Spirit、HALOは他メーカーの製品とは違う特徴を持っています。新たな発想を持った商品を投入して行くことがAston Microphonesのミッションだと考えてます。他メーカーではUSB接続に特化した製品など、デジタルに関して新しい試みをしているブランドがいくつかありますが、私たちほどの開拓精神を持ってやっているところはないと思ってます!

Rock oN : 今後、Rolandとはどんなことを行っていきたいですか?

James : Aston Microphonesをグローバルに通じるブランドにしたいと思っています。SE Electronics在籍時、日本の市場はトップ3に入るプライオリティー高い市場でしたので、グローバルカンパニーであるRolandと組めることに大きな期待を持っています。音楽業界、コンテンツビジネスの影響力を考えると、イギリスはアメリカに次いで2番目に大きな、市場に対する影響力を持っていると思っていますが、残念ながらイギリスのマイクブランドはそうなっていないんです。誇りを持ってAston Microphonesを世界に広めていきたいです。

ブリティッシュサウンドへのこだわり

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Rock oN : イギリスはビートルズをはじめ、トップレベルの音楽をたくさん生んだ国ですしね!

James : マイクは音の入り口として最初に音を拾う部分なので、イギリス製のマイクによってサウンドを作るようにしないと、真のブリティッシュサウンドとは言えないんじゃないでしょうか。マイクと言ったら「Aston Microphones」と呼ばれるような市場を築いていきたいです。製品開発には33人のイギリスで活躍する有名エンジニアや、コールドプレイなどを手掛けるトッププロデューサーに携わってもらっています。ですので、ブリティッシュサウンドを全面に打ち出せるマイクであると言えます。

Rock oN : その33人のトップパネリストの方々ですが、どういう感じで製品開発プロセスに関わったのでしょうか?

James : 通常、マイク開発はエンジニアが設計し、最終段階付近でベータテストを行って、思う通りのサウンドになっているかチューニングやバグ出しをするのが一般的です。しかし、Aston Microphonesでは、最初の段階から33人に協力頂きました。そのフィードバックを元にカプセルを選んだり、最終的なチューニングもその33人のパネリストの意見のみを製品に反映させました。

一例を示すと、33人にそれぞれのカプセルで録音した色々なバリエーションの音源ファイルを送り、順位をつけてもらうというブラインドテストをしました。条件として、パネリストには、どれがいくらの価格帯のカプセルであるかは知らせません。評価の悪いものはバッサリ切り、評価のいいものだけを残していきましたが、それを1〜2週間に1度程度の頻度で協力してもらい、半年かけて追いながら込み作ったのが今の製品です。重要なのは、私たちメーカー側の意向を一切排除すること。33人のパネリストの意見しか聞いていないという点です。事実上、私たちのマイクの音を作ったのはパネリスト達であると言えるでしょう。

Rock oN :「Built in Britain」へのこだわりの理由を教えて下さい。

James : 33人のパネリストを、イギリスで活躍するアーティストやプロデューサーに限定したということもありますが、それに加え「土地」へのこだわりがあります。何か不具合があった時にすぐに対応できるというメリットがありますし、最近のイギリス国内においては、中国などへのOEMではなく「イギリス国内に製造ラインを戻す」ことがトレンドになっています。「自分の手で作ったということを実感する」ことで、自分に対し、よりプライドを持ちたいという想いの表れです。

Aston Microphonesのオリジナリティとは

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Rock oN :マイク製品に関して、他社製品との違いをあげるとすれば何でしょうか?

James : 設計するにあたり「そもそもシャーシはいるのか? メッシュヘッドはいるのか?」といった、まったく基本的なことから考え直すところから始めました。「質の高い製品でかつ、価格競争に勝てる製品を作りたい。」この命題を解決するためには、他社がやっていない革新的な発想を実現することが必要です。ポップフィルターを例にして話しましょう。ポップフィルターの役割は、「カプセルを守ること」、「感電防止の安全を図ること」、「外部電磁波からの影響を防ぐこと」があります。例えば、他メーカーの一般的なコンデンサーマイクをガツンと叩いてみましょう。そうすると、メッシュヘッドが壊れて交換になるか、もしくは側面の硬い部分に衝撃が入りカプセルを痛め、カプセル交換する必要が出てきますよね。Aston Microphonesのマイクでは、ポップフィルターをオープン形状に設計し反動の吸収性を上げ、落としても問題ない究極の丈夫さを持った製品になってます。

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また、編み込み式ニット状にすることでカプセルからの音の伝導性が高くなり、ポップフィルターの性能を格段に向上させています。また、取り外して洗うことが出来るので、汚れたり臭いが付いてしまっても水道水で洗うことが出来ます。筐体の素材については、1つ1つに徹底的にこだわったことで不要な塗装がいらなくなり、コスト削減に成功しています。その分、マイクの心臓部分である音の部分に対して投資するパーツ選びを行っているんです。

HALO開発秘話 / PETフェルトの優位性

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Rock oN : HALOについてお伺いしたいのですが、PETフェルト素材のメリットをお聞かせください。

James : まずリフレクションフィルターについてですが、これは10年前に、SE Electronics在籍時に開発した製品です。SE Electronics在籍時に大ヒットさせたんですが、他のメーカーが類似製品を作るようになってしまいました。これらのほとんどの製品が、いわゆるCタイプと呼ばれる三面鏡の形態で、左右に反響板があり、上下方向にはない形状でした。しかしながら、個人スタジオのブースだと上下方向が一番反響する部分にも関わらず、それを抑えられなかったのです。加えて側面の骨組が金属製だったので、とても重いためサイズを大きくすることが出来ず、取付け金具も重心が前面にあったため、前方に倒れやすいという欠点がありました。「このことを解決するために何が必要か?」「どんな素材を開発すれば良いか?」ということを考え、行き着いたのがPETフェルト素材でした。

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PETフェルトを取り扱っているのが世界で2社しかなく、スウェーデンのメーカーはコストが高かったので、香港にある1社と共同で開発しました。素材と形で特許を取得しましたが、開発にはマイクより長い期間がかかったんですよ。商品を見てわかる通り、とても軽く、普通のスポンジタイプのフォームでは作れない波模様の形を作ることが出来ています。素材の特性がとても吸音性高く、かなり効果的なリフレクションフィルターを作ることが出来たと思っています。また、重心が真ん中にあるので、組み立てに苦労することもありません。PETフェルトを使うことで、今まで抱えていた重さや大きさの問題、吸音の面積といった問題を全て解決することができました。デザインから素材まで特許を取り、他社には真似できない全く新しい商品が出来たと自負しています。

Rock oN : 最後に日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。

James : 製品はイギリスで組み立てていますので、「Built in Britain」というクオリティーの高さや個性を、発信して伝えていきたいです。エンドユーザーのみなさんには、他者のマイクと比べて使って頂いた上で気に入ってもらいあ、その人にとって大切な1本になってくれたら嬉しいですね!

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    記事内に掲載されている価格は 2016年11月9日 時点での価格となります。

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