国内外のあらゆるイベントをいち早くレポート! またブランドや製品誕生の秘話に迫るDEEPなインタビューを掲載!
Low End Theory
ロサンゼルスのアンダーグラウンドなイベントの1つ、「Low End Theory」。LA WeeklyでもBest Club Nightに選ばれているイベント。場所はロサンゼルス、ダウンタウンの少し上の方にあるThe Airlinerというお店で毎週水曜日にやってます。友人に「Daddy Kevはやばいぜ〜!」と聞いていたのですが確かに良かった!アンダーグラウンドなので、音楽をカテゴライズする事自体がそもそも無意味なんだけど、一応無理して文章で伝えるとしたら、TrapaholicsのようなElectro SoulのようなSick Beatsのような、、、かな。お店に入った時はまずパティオの方向かったら、Thundercatの曲が流れてたんで、Thundercat本人か〜?と一瞬アガったんだけど、The Gaslamp Killerでした(笑)。お店の周りのエリアがずっとBoom BoomいってるからどんだけBass出してるんだって感じだけど(笑)。8月にはLow End Theoryのフェスがあったんだけど、それにはFlying LotusもThundercatも出演していました。入場は10ドルだけど、写真付きのIDが必要なので、もし観光でLAに来た時に行きたいのであればパスポートが必要だね。
「お遊び」では終わらせない
さて、少し前にロックオンのCreator×Productという企画の中で、iConnectMIDI4+を推したんです。その後で友人から何がどう便利なのかもう少し教えてくれという問い合わせが1件だけ(!?)ありました(笑)。反響が小さいので、いかん!これはiConnectMIDI4+のエバンジェリストにならねばと今回のコラムではもう少し突っ込んだ使い方の説明しようと思います。僕のシステム上での使い方は全てのDAWに通用するわけではないのですが、一般的にiPadのミュージックappで生成さらたサウンドををUSBなりWi-Fi経由で各社DAWに録り込む〜という使い方に関してはiConnectMIDI4+(並びにiConnectMIDI2+)は全てのDAWに有効です。
iConnectMIDI4+はHOSTのDAWとiPad、MIDI付きのハードウエアシンセとiPad等の間に入るインターフェイス。何ができるかという所を簡単に説明すると、例えばiPad上でMoogからリリースされたAnimoogというアプリをiPad上でプレイした事がある読者も多いと思いますが、そのiPadで生成した音をDAWに取り込むにはiPadの3.5mmのヘッドフォンジャックからケーブルをDAWのインプットへ接続、、、してもまあ悪くはないんですが、iPadでDAさせるよりもDAW側でDAさせて方がやっぱり大凡音は良いわけですよね?そこで、オーディオシグナルをデジタルのままDAWにパスするためにiConnectMIDI4+を使うわけです。少し前までiPad上のトライアルは悪く言えば「お遊び」程度で(?)で、その結果をポストプロダクションに持ち込む事は意外と面倒だったわけです。appにもよりますが、DAWとテンポの同期も勿論簡単にできるようになります。と、ここまでがiConnectMIDI4+を使う利点の一つ。
DAWとiPad上のコントローラーappの橋渡しもできる
二つ目に、僕のような劇伴(これをたまにゲキハンと発音する人がいるんですが、伴は伴奏のバンなのでゲキバンと発音します)作曲家はMIDIモックアップでデモmp3や、時には納品のためのオーケストレーションを完成させる事が日常茶飯事です。ストリングスもブラスもサンプリング・ライブラリーのメーカーから良いものがリリースされればポンポン乗り換えていくんです。僕の場合は一つの仕事が終わる度にオーケストラモックアップのテンプレートを更新するので、半年前と今ではテンプレートの構成がかなり違います。モックアップの作業に必須なのはオートメーションの書き込みと、そのためのMIDICCアサイン、それからアーティキュレーション変更のためのキースイッチのレイアウトですね。例えばストリングスのライブラリーでもキースイッチの割り当てやCCのアサインが違う事はメーカーが違えばよくある事です。それと最近では88鍵のキーボードではで届かないレンジにファクトリー設定でキースイッチがアサインされているライブラリーが増えてきました。これってつまり、キースイッチ用の別のキーボードを用意してね、またはTouch OscやLemurを使って各自プログラミングしてね?というメーカー側の意思表示だと思うんですよ。ライブラリー毎にキースイッチの場所を記憶するというのは既に現実的ではないので、当然プログラムして使いやすくする方が効率が良いですからね。他にもiPadから各パラメーターをコントロールする際、iPad上で二つのパラメーターをX-Yに割り振って一度にコントロールする(オートメーションを書き込む)事が可能になるという利点があります。例えばバイオリンをpppからクレッシェンドしながら(例えばCC01)、ノンビブラートからビブラートがかかり始めて(例えばCC21)、さらにビブラートをどんどん深くしていきたい、、、みたいな場合は仮にフィジカルコントローラーがないとするとCC01とCC21用の二つのレーンにオートメーションを書き込んでいかなければならず、2度手間です。フィジカルコントローラー(物理フェーダーやノブ)があっても二つのCCをコントロールするには2本のフェーダーが必要になるので、それも個人的にはスマートなやり方じゃないようんが気がします。iConnectMIDI4+はDAWとiPad上のコントローラーappの橋渡しもできるんです。
時間を費やさずにテンプレートをアップデートする事が可能
Touch OSCやLemurもCCのコントロールをするだけならDAWとWi-Fiで接続するという事も可能です。僕はあえてWi-FiではなくてMIDIケーブルを使用してDAWと接続していますが、その理由はその方がレイテンシーが小さいからです。MIDIケーブルで直接繋ぐもう一つの理由は、今僕がLemur上でComposer Tools、彼はLAに住んでいて直接あった事はないけど、メールでやりとりしてカスタマイズやオリジナルのプログラムの相談もできるんです)というプログラムを使用しているのですが、そのプログラムが少々複雑なので、iConnectMIDI4+のMIDIポートを利用してラウティングしています。その方が結果的に簡単だからですね。Composer Toolsのスクリーンショットを見てもらうと分かりやすいと思うんですが、この場合「Cine Piccolo」というパッチ(音色)に対して各CCアサインがレイアウトされています。これは別のパッチ「BML BassClarinet Solo」切り替えるとレイアウトはそのままで、CCのアサインは各パッチ用に変わります。
このパッチ毎の切り替えですが、画面左下にRECALLというボタンが見えますよね?これをクリックするとBank127がiPadからiConnectMIDI4+を経由してCubaseに送られます。Cubaseのインスペクターの中に”MIDI SEND”があるんですが、ここがCubaseの良くできている所で、外から入ってきた各MIDIデータをスクリーンショットで見えるTransformerという付属のプラグインを使って、文字通り別のデータにトランスフォーム(変換)させる事ができるんです。最近他のDAWにも、入力されたMIDIノートに対して勝手にアルペジオしてくれるプラグインありますよね?イメージとしてはあれと同じですね。僕の現在のシステムでは先ほどのLemurから送られてきたBank127がCubase/TransformerでBank1に固定(変換)されてもう一度Composer Toolsに送られ、該当するパッチ用のプリセットを選ぶという流れです。もう一つComposer Toolsの良いポイントはiPad上でパッチ毎のプログラムができる、という事ですね。つまり、Macで一度Lemurを起動させてプログラミングしてiPadにセーブし直す、、、という手間がいらないんです。ですから作曲中でも都合が悪い部分があればどんどん更新していけるんです。
これらの機能を組み合わせて使う事によって、ライブラリーがアップデートされた際にCCのアサインやキースイッチの変更があっても無駄を時間を費やさずにテンプレートをアップデートする事が可能なんです。
Lemurサイトをチェックするとフォーラムの中に色々な使い方のTipsやプログラムがダウンロードできるページがあったりするし、今回紹介したComposer Tools以外にも、arts/UNMUTEDにも素晴らしいLemur用のプログラムがあります。それぞれメールをすればカスタマイズにも応じてくれますよ。
手元にiPadがあるならDAWとの組み合わせで効率を上げる方法を模索してみてください。
こちらもご覧下さい。
記事内に掲載されている価格は 2015年11月27日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ